消防車が敷地内のどこにあるかがすぐに分かるようになり、車両探しの「ムダ」時間を大幅に削減できた。
日本の道路を走る多くの消防車を製造・販売する株式会社モリタ様。兵庫県三田市にある同社の工場では、過去、消防車の生産管理にBLEを使ったエリア判定システムの導入を検討していた。しかし、測位精度の問題から、正確な結果が得られなかった。高精度な測位システムを探し求め「Quuppa」の存在を知り、Quuppaを用いた測位環境構築の実績が豊富な国際航業へご依頼いただいた。
実は手軽に得られるようになった位置情報 あなたの会社なら、どのように活用する?
仕掛品の現在地と進捗を見える化する、工程管理支援の導入ケースも
高精度なのにコストは低め、そんな位置情報ソリューションを導入するとしたら、あなたの会社ではどのように活用するだろうか。ビジネスに応じたアイデア次第で、さまざまな効果を発揮させられるはずだ。最先端の測位ソリューションと、その活用例を紹介する。
「事故発生からわずか5分」の救護を実現するLBS活用システム
ある企業の工場で起きた深夜に発生する労働災害を想定したシミュレーションである。広い工場敷地内の巡回警備を行っていた警備員が屋内の鉄製階段で足を踏み外して転落し、意識不明に陥った。警備員が装着していた転倒検知センサーからの信号通知を受けた管理者は、警備員の現在位置をリアルタイムに把握できる屋内外位置情報システムを即座に参照。事故発生現場をすぐに特定し、迅速な救助対応を行うことができた。その間、事故発生からわずか5分。
以前は転倒検知センサーだけの装着だったのだが、それだけでは「問題が発生したこと」しかわからないため、事故現場を特定するためには巡回警備ルートをたどって探さなければならなかった。巡回の開始直後であればともかく、終了間際であれば最長で40分近くかかってしまう可能性があったのだ。しかし、転倒検知情報と屋内外位置情報システムを組み合わせたことで「問題が『どこで』発生したか」を確認できる運用形態を実現でき、最小限の時間で適切な対応を行えるようになったのである。
DioramAR
既存のパンフレットなどに対して、AR技術を活用してスマートフォンやタブレットの画面上に情報を付加することで、より分かりやすく・ビジュアルに情報を伝えることが可能になるツールです。
空港内での屋内ARナビゲーションサービス
日本初の、空港内をARと屋内マップでナビゲーションするAndroidアプリケーションとして、2011年12月より3年間一般利用者向けに提供が行われました。屋内測位を利用して、空港内の現在位置から搭乗口までをナビゲーションし、ARモードと屋内マップモードを自由に切り替えることができます。また、搭乗口までの距離を表示することで、定刻までに搭乗口に移動することを支援します。さらに、トイレや喫煙所などの位置もエアタグとしてAR画面上で確認することができます。
ぶらサポ@二子玉川ライズ
東急田園都市線二子玉川駅に隣接する「二子玉川ライズ」を対象にした、屋内外位置情報を利用した情報配信&ナビゲーションアプリです。東京急行電鉄株式会社とともに実施した「経済産業省G空間プロジェクト」での実証実験アプリとして開発しました。ショッピングセンター内のWi-Fiの電波を利用して屋内測位を行い、現在位置周辺の店舗のおすすめ情報や、目的地までのナビゲーションを提供しました。 また、この事例は「スマートフォンを活用した新しい位置情報サービス」として、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」にて紹介されました。
街歩きソリューション
スマートフォンやタブレット端末などの位置情報を活用して、周辺の施設情報の検索や目的地までの移動を支援するツールです。
案内サインと連動したARソリューション
街なかや施設内に設置されている案内サインと連携して、様々な情報提供を実現するツールです。 アプリを起動して案内サインにスマホやタブレットをかざすと、画面上に付加情報を重ねて表示します。
物流現場におけるスマートグラス&ARソリューション
大量の荷物の仕分けやピッキングが必要となる物流現場で、スマートグラス、AR、屋内測位を利用した作業支援システムの実証実験を行いました。 現状では、バーコード読取機能のついたハンディータイプの端末で荷物のバーコードを読み取り、作業者が記憶する仕分け箇所へ搬出等を行っていますが、このシステムでは、スマートグラスのカメラでバーコードを読み取り、ARと屋内測位技術を利用して仕分け箇所までのルートをスマートグラスの画面上に表示させることができます。それにより、常に両手が空いた状態でバーコードの読み取りや作業指示が行われ、大幅な作業効率化が見込まれます。
ARrowMap
スマートフォンでもスマートグラスでも利用可能な地図・ARナビゲーションとして開発したAndroidアプリケーションです。セイコーエプソン社が販売しているスマートグラス「MOVERIO BT-200」でも利用が可能であり、ハンズフリーの状態で現在地や目的地周辺の地図をスマートグラスの画面上で確認できるとともに、目的地の方向や距離をARのエアタグとして確認することができます。
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