統計データと推計データ
統計データと推計データとは
商圏分析を行う際に必要となるデータにはさまざまなものがあるが、大きくは統計データと推計データに分けられる。
統計データは「客観的なデータを一定の方法でたくさん集め、数値を用いて、社会全体がどのような姿をしているかを明らかにする」ものと定義されている(出典:総務省統計局)。代表的なものに「国勢調査」があり、これは商圏を俯瞰して見るために重要となる人口総数・年齢層・職業などの住民属性を確認・把握するために役立つ。
一方、推計データは統計データなどの既存データを母体とし、他の統計資料などを参照して将来値を推定したものだ。国勢調査をベースに、人口動態率や移動率をあてはめて将来人口を計算する「将来推計人口」などがそれにあたる。
国勢調査はたいへん有用なデータではあるものの、調査頻度は5年に1度。必ずしも現況を反映できているとは限らない。大きな母集団を背景とした統計データと、目的を絞り込むことでビジネスの展開を予定している将来の推計値を活用できる推計データ。それぞれをうまく活用することがエリア特性や顧客属性をはじめとする商圏分析の精度向上に繋がるのだ。