地歴調査・PhaseⅠ調査
地歴調査について土壌汚染調査の第一段階である地歴調査では土壌等のサンプリングは実施せず、ヒアリング結果や収集資料により、過去の土地利用履歴や有害物質取扱状況を把握し、その結果に応じて人為的な土壌汚染の可能性を評価するとともに、土壌汚染の可能性があるポイントを特定します。
リスクレベル評価
リスクレベル評価について土壌汚染や地下水汚染が発生・存在していること自体は経営リスクに直結しません。発生している汚染が顕在化し、かつ顕在化した汚染が事業計画に影響を与えるレベルである時に限り、企業にとって許容できない損害をもたらすリスクとなります。
当社では地歴調査により把握した汚染の可能性を、短期的及び中長期的に顕在化するリスクに細分化し、その対応をコスト等に定量化することで、不動産の投資を行う際のリスク評価に活用し、かつそれらを複数の所有不動産で比較することで、企業が所有する不動産の流動化戦略(CRE戦略)を立案するのに役立てます。
土壌汚染調査
土壌汚染調査について第二段階である土壌汚染調査では、地歴調査で判定した汚染のおそれの区分に従い土壌サンプリングを実施します。
土壌汚染調査はSTEP1概況調査で平面的な汚染範囲を把握し、STEP2詳細調査で深度方向の汚染範囲を把握することで、汚染の有無と全体像を把握します。
地下水ライン調査・3次元調査
当社では、地下水流動や地下水汚染の分布を詳細に把握するために、観測井戸を設置せずに採水を行うことが可能な地下水ライン調査や、観測井戸内の地下水を深度別に採水する連続採水装置による調査を踏まえた、地下水の3次元的な把握をご提案しております。
地下水汚染流動解析
地下水揚水法等の原位置浄化による土壌・地下水汚染の対策を講じる場合は、地質条件や地下水流向を加味した上で最適な方法を設計する必要があります。
例えば地下水揚水対策を行う場合、揚水量が不足していると汚染地下水の拡大防止が図れず、敷地外へ流出してしまうこととなります。また、揚水量が多くなると揚水した汚染地下水を処理する水処理施設の処理能力が大きくなり、水処理施設のイニシャルコストが大きくなることや、処理した水を下水へ放流する場合には、下水道使用料金等のランニングコストが増加することとなります。 当社は3次元モデルを用いて地下水汚染の流動状況を見える化し、対策工法の最適化を図ります。
バイオレメディエーション
バイオレメディエーション(Bioremediation)とは、主に揮発性有機化合物(VOC)や油類による土壌・地下水汚染に対し、微生物の持つ有害物質の生分解性を活用し有害物質を分解する浄化対策技術です。
バイオレメディエーションには、土着の微生物を活性化させるバイオスティミュレーションと、培養した微生物を供給するバイオオーグメンテーションの2つの種類があります。
電気発熱法
電気発熱法は、「粘性土層のVOC汚染の浄化」という土壌汚染問題における大きな課題を解決すべく開発された手法です。
電気発熱法により土壌が発熱する際、土の性質として、礫層や砂層よりも粘性土層の方が温まりやすいという性質があるため、粘性土層が選択的に温まり、「粘性土の土粒子間に強く吸着したVOCの地下水への溶出や気化の促進」、「加温によるガス圧の上昇や水の粘性低下による移動性の向上」等の効果により、粘性土層(難透水性土壌)のVOC汚染を効果的に浄化することが可能となります。また、温度上昇に伴うVOCの微生物分解や化学反応の促進にも期待できます。
また、水溶性の高い1,4-ジオキサンやPFAS(PFOS・ PFOA)に対しても実用化をめざしています。
リスクコミュニケーション
土壌汚染は見た目で判断できるものではなく、必要な情報が開示されてなければ、汚染の状況や健康リスクの程度を評価することはできません。一方で、土地は私有財産としての価値を有しているため、土壌汚染が生じてることによる土地の資産価値が減少すること等の懸念から、情報開示がされず、後の土地取引の機会や周辺住民の方々との信頼関係が損なわれるケースも少なくありません。
当社ではリスクコミュニケーション・コンサルティングを通じて、売買当事者や周辺住民の方々等への適切な情報共有、並びに合意形成をサポートし、円滑な土壌汚染対策を推進することで、事業者様の土地の有効活用や持続的な事業活動を支援します。
地下水シミュレーション
世界中で干ばつが発生しています。
地下水は水循環の一つですが、上手に使うことで、水質が良好で水量を確保できる水資源になります。
PCB廃棄物調査・処理支援
PCBは絶縁性などの特性により電気機器をはじめ幅広く使用されましたが、その毒性が社会問題化し、昭和47年以降その製造が禁止されました。
PCB廃棄物はPCB濃度と廃棄物の種類により、受け入れできる処理施設が異なるため、PCB含有の可能性がある機器については、予め機器のPCB濃度を分析し、PCB廃棄物の保管場所、取扱い、処理施設を選定する必要があります。
今後、どのように処理期限内に過不足なくPCB廃棄物の適正処理を進めていくのかという社会的課題を解決する取組みです。
当社では、PCB廃棄物の保管事業者様に対してPCB廃棄物を適正に処理するための支援をします。
画像の出典:環境省_ポリ塩化ビフェニル(PCB)早期処理情報サイト〜期限内の安全な処理に向けて〜
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