支える技術
地上で測る

走行車両による空間データの取得
(MMS:Mobile Measurement System)
MMS(Mobile Measurement System)は、車両に以下の機器を搭載した最新鋭の移動体計測システムです。
① GPS(全地球測位システム)
② IMU(慣性姿勢計測装置)
③ DMI(距離計測器)
④ デジタルカメラ
⑤ レーザースキャナ
⑥ 全方位カメラ
走行しながら街並みをまるごとスキャンし、多様な空間情報を一括取得することができます。取得するデータの種類は、以下のとおりです。
・位置(軌跡)データ
・ステレオ画像データ
・三次元レーザーデータ
・全方位画像データ(360°視点のシームレス画像)

- 走行しながら高精度な三次元データが取得できます。トンネルなどで一時的にGPSが途切れた場合でも、IMUによって位置を補正します
- 法定速度で走行しながら計測するため、交通規制の必要がなく、渋滞も引き起こしません。
- ステレオ画像データと三次元レーザーデータによって、地形や施設のデジタル化や測定ができます。公共測量(準則第17条)申請が可能であり、道路台帳付図や基盤地図が作成できます。
- 全方位画像データによって、道路や沿道状況が確認できます。
- 三次元レーザーを用いたトンネル計測や三次元道路データの取得が可能です。さらに航空レーザーデータと組み合わせることで、三次元都市モデルも作成できます。

走行車両による路面データ等の取得
我が国の社会資本は、造る(建設)時代から、質を上げながら使う(維持・管理)時代へと移っています。私達の生活に不可欠な道路、その道路が生み出す公共空間も含め、サービス水準を向上させながら維持管理に必要なライフサイクルコストを最小化することが求められています。
国際航業は、道路のアセットマネジメントに必要な情報を効率的かつ効果的に取得する移動体計測車両(Roadman:ロードマン)を所有しています。取得した路面や沿道の画像、レーザーデータから、ニーズに応じたアセットマネジメント情報を提供します。

- 取得した画像から、路面の状態を評価します(ひびわれ率より評価)。評価結果を元に、予防保全対策の計画や維持修繕予算の計画をたてることができます。
- 取得した画像から、道路の付属施設の確認や評価ができます。案内標識の内容確認や、ガードレール等の劣化状態、違法広告物の確認等に役立ちます。
- 取得した画像や、評価した結果は、グーグルマップと連動したビューアで手軽にパソコンで見ることができます。
- 道路情報基盤データ構築の効率化 を図ることができます。
- 道路景観評価など、後世への社会資本の質向上 を支援します。
- 道路の健全度評価による安心・安全社会の構築 を実現します。

位置情報計測(ジオ・サーベイ)
位置情報計測には、国土の基準となる基準点を設置する測量、道路等の建設のための路線測量、道路と私有地の境界位置を測量する境界測量など様々な測量があります。国際航業ではこれらの測量技術や関連する調査技術を"Geo Survey(ジオ・サーベイ)"と呼び、取得された座標や標高は、位置を表す恒久的な基準となるため、「位置情報基盤」と位置づけています。
国際航業は、目的に応じた精度を持った位置情報基盤を合理的に整備するため、最新の技術手法を開発し、さまざまなケースに対応しています。

- GPS測量:人工衛星を用いて基準点に基づき位置を決定する測量方法で、観測方式により、高精度な静的測量、効率的な動的測量が行えます。ワンマン測量が可能な最新のVRS-GPS方式は、低コスト高効率の測量方法として高い評価を得ています。基準点測量、地すべり移動測量などに適しています。
- 精密測量:高精度トータルステーションを用いて3次元の相対位置関係を約1mmの精度で計測する測量です。橋梁等の変動調査、工事施工中の地盤の動向調査などに適しています。
- 高密度測量:地上型のレーザスキャナを用いて面的情報の取得を行う計測で、数百万点に上る高密度形状データ計測を数分で行います。遺跡の形状計測、危険な岩盤の形状など詳細形状計測などに適しています。
- 海中・水中測量:「SeaBat(ナローマルチビーム測深システム)」により海底などの詳細な地形データを取得する測量です。また、「SeaWatcher(沿岸海象レーダ)」等により海の表層の流向・流速を広範に取得することが可能です。

GPSによる斜面変位監視
GPS自動計測システムを用いて地盤や構造物の変位をリアルタイムに3次元・mm単位で計測し、専任技術者が計測変位を24時間365日監視する維持管理支援サービスです。計測データ等の有益な防災情報はインターネットを用いて、月額定額料金で提供します。

- 最新のGPS自動計測システムを用いて、地盤や構造物の変位をリアルタイムかつ3次元・mm単位で計測します。
- 専任技術者が24時間365日、計測変位を監視し、異常時にお客様へ通報(電話またはメール)します。
- トレンドモデルを用いた解析により、高精度(約2mm)な変位計測を行います。
- 最新の計測結果をインターネットで確認できます(携帯電話でも確認可能)。
- 計測変位の他に、降雨量・天気予報などの気象情報も配信します。
- 費用は月額定額料金(GPS機器・通信費込み)で、安価に計測できます。

地質調査
一見同じように見える地面も、内部はさまざまな岩石からできています。構造物を支える地盤などの状況を把握するために地質調査は不可欠です。国際航業では、空中写真判読やLPデータの解析結果など最新の地形解析技術を活用し、効率的・効果的な地質調査を実施しています。

- 要求内容に合わせ、地表踏査やボーリングなどを組み合わせた効率の良い地質調査を実施します。
- 地表踏査には航空レーザ測量データの解析結果を併用し、調査精度の向上をはかります。