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気候変動政策ブログ・環境通信

環境通信 Vol.129 Monthly Report

2016/03/01

コラム

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

●化学物質規制に関する情報(労働安全衛生法・PRTR制度)

■労働安全衛生法の改正「リスクアセスメント実施の義務付け」労働安全衛生法(以下、安衛法)の一部改正が2年前の平成26年6月25日に公布され、これまでに7つある改正内容について順次施行されています(例 ストレスチェックの義務化 2015/12/1施行等)。そうした中、最後となる7つ目「化学物質のリスクアセスメントの実施」の義務化が本年6月1日に施行されます。
対象となる物質はこれまで安衛法に基づく表示義務のあった104物質から大幅に拡大し、SDS(安全データシート)交付義務のある640物質となります。また、対象物質の新規採用時や、対象物質を取り扱う作業手順の変更時等にリスクアセスメントの実施義務が生じ、法律上の実施義務に該当しない場合でも、努力義務としてリスクアセスメントの実施を求める内容となっています。
リスクアセスメントにおいては、対象となる業務ごとにSDS等からリスクを見積り、必要に応じてリスク低減措置を検討・実施した上で、労働者に周知する必要があります。
対象物質の項目数がとても多く、取り扱う業務ごとにリスクアセスメントを実施する必要があることから、環境担当者様の苦労がさらに増えることになりそうです。

■平成26年度PRTR集計データの公表
今月4日、化学物質排出把握管理促進法に基づき、事業者が届出をした平成26年度のデータが経済産業省より公表されました。対象物質は、人や生態系への有害性があると認められる462物質です。概要は以下の通りです。
届出を行った事業所は全国で35,573事業所
総排出量は159,000トン、うち公共用水域への排出量は7,300トン公共用水域への排出量上位5物質:ほう素、ふっ化水素、マンガン、亜鉛、銅
総移動量は224,000トン、うち事業所外への廃棄物としての移動223,000トン廃棄物としての移動量上位4物質:マンガン、トルエン、クロム、ふっ化水素
総排出量・総移動量はここ数年、ほぼ横ばいで推移
■化学物質規制は、毎年のように法改正や対象項目の拡大、基準値の見直し等が行われています。また、今後も水銀による環境汚染防止法の施行や土壌汚染対策法の特定有害物質の見直し等が予定されています。
当社では、環境部門の方や一般社員向けに、法規制や法対応に関する講習会等も開催しております。お困りの際は、是非ご相談下さい。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。