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気候変動政策ブログ・環境通信

環境通信 Vol.123 Monthly Report

2015/09/01

コラム

Monthly Report

技術本部 環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二

●PCB適正処分に向けて平成27年5月18日に中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)のホームページにPCB廃棄物処理事業に関する最新のお知らせが掲示されました。
http://www.jesconet.co.jp/customer/discount_02.html#p04
この中で、当社が着目しているのは以下の点です。
「(6)「安定器」「小型電気機器(3kg未満)」は、PCBを使用したものが当社の処理対象です。明らかにPCB不使用のものは必ず取り除いて下さい。安定器等の表示等(例・銘板・ラベル・刻印)に記載された型式、力率等の情報でPCB使用有無の確認をお願いいたします。(JESCOホームページより引用)」

■これまでもPCB処分サポート業務として「蛍光灯安定器の精査業務」をご支援しておりましたが、JESCOホームページにお知らせが出たこともあり、保管事業者からの引合い、問合わせが多くなりました。「PCB適正処分の検討」が促進されていることを実感しています。

■当社でもPCB適正処分を進めるために現状把握のための「蛍光灯安定器の精査業務」を行っておりますが、これまで全ての現場において、非PCB廃棄物の混在が確認されています。

■当社の実績では、1サイトあたりに削減できた重量割合は業務実施前の全保管重量に対して8~44%、将来のPCB処理費用が99万~4,641万円削減することができました。行政報告で伺った大阪府某市のPCB廃棄物ご担当者様によると、「非PCB廃棄物の混在が少ないサイトで10%、多いサイトでは30%くらい重量が減っています。」とのことでした。

■JESCO、当社の実績、大阪府某市のPCBご担当者様の話に共通するのは、『PCB廃棄物の中には、「念のため」保管されている非PCB廃棄物と判断できる機器が多く混在している』ということです。保管事業者は、JESCO搬入荷姿登録に向けた作業(ドラム缶への入替え、重量計測、写真撮影、搬入荷姿登録申込書の作成等)と同時に、適切なプロセスで蛍光灯安定器の銘板確認を行うことにより、非PCB廃棄物を削減し、将来のPCB処理費用を削減することが可能です。

■当社では、文書調査、ヒアリング、現場下見を行い、プロジェクトの要否、コストダウンの見立てから行政報告までご支援できます。「早くPCB処分を進めたいが、どう進めたらいいのか分からない。」、「何とかして将来のPCB処理費用を削減したい。」というニーズがあるお客様は是非ご相談頂ければと思います。単純に全保管数量をドラム缶へ入れ替えるだけでは非PCB廃棄物を減らすことができず、最終的なJESCOでの処分までを考えると無駄な出費につながる可能性がありますのでご注意下さい。

■なお、電気機器の更新や建物の解体等に伴って発生するPCB廃棄物は、廃棄物処理法及びPCB特別措置法に基づいて、適切に保管及び処分していただく必要があります。PCBの漏えいやPCB廃棄物の紛失等の事例が報告されていますので、保管事業者におかれましては、トレイの使用やラベルの貼付など、PCBの漏えいやPCB廃棄物の紛失等が起こらないように、厳格な取り扱いを行うことをお勧めします。

担当は、技術本部環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。