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エネがえる総合ブログ

[独自レポートVol.30]【金融機関における太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価の実態とは?】 担当者の86.0%が「課題あり」 73.0%が外部委託は「有益」と回答

2025/06/20

リサーチ

金融機関における太陽光・蓄電池システム関連業務のBPO活用ニーズ調査

太陽光・蓄電池の経済効果診断「エネがえる(https://www.enegaeru.com/)」を提供する国際航業は、金融機関に勤める太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価の担当者100名を対象に、金融機関における太陽光・蓄電池システム関連業務のBPO活用ニーズ調査を実施しましたので、お知らせします。

※調査結果については、後述する条件を順守することでご利用いただくことができます。

調査サマリー

  • 金融機関における太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価において、86.0%が「課題」を実感
  • 具体的な課題、「市場予測・将来予測の不確実性が高い」(59.3%)や「必要なデータの収集に時間がかかる」(54.7%)など
  • 73.0%が外部委託の有益性を認識、うち56.2%が「専門知識の高さ」と「対応速度」を重視すると回答

調査概要

調査名称:金融機関における太陽光・蓄電池システム関連業務のBPO活用ニーズ調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2025年5月19日~同年5月22日
有効回答:金融機関に勤める太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価の担当者100名

※合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

≪調査結果の利用条件≫
1 情報の出典として「エネがえる運営事務局調べ」を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典として、下記リンクを設置してください。
URL:https://www.enegaeru.com/

現在担当している業務は、「太陽光発電システムに関する融資業務」が54.0%で最多

「Q1.あなたが現在担当している業務のうち、該当するものを以下からすべて選んでください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「太陽光発電システムに関する融資業務」が54.0%、「蓄電池システムに関する融資業務」が48.0%、「太陽光発電システムに関する審査・評価業務」が40.0%という回答になりました。

Q1の回答結果

  • 太陽光発電システムに関する融資業務:54.0%
  • 蓄電池システムに関する融資業務:48.0%
  • 太陽光発電システムに関する審査・評価業務:40.0%
  • 蓄電池システムに関する審査・評価業務:26.0%
  • 上記には直接関与していない:24.0%
  • その他:0.0%
  • わからない/答えられない:0.0%

86.0%が「太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価」に課題を実感

「Q2.太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価において、課題を感じることはありますか。」(n=100)と質問したところ、「非常に感じる」が33.0%、「やや感じる」が53.0%という回答になりました。

Q2の回答結果

  • 非常に感じる:33.0%
  • やや感じる:53.0%
  • あまり感じない:11.0%
  • 全く感じない:1.0%
  • わからない/答えられない:2.0%

具体的な課題、「市場予測・将来予測の不確実性が高い」や「必要なデータの収集に時間がかかる」など

Q2で「非常に感じる」「やや感じる」と回答した方に、「Q3.太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価において、どのような課題を感じていますか。(複数回答)」(n=86)と質問したところ、「市場予測・将来予測の不確実性が高い」が59.3%、「必要なデータの収集に時間がかかる」が54.7%、「専門的な知識・経験が不足している」が45.3%という回答になりました。

Q3の回答結果

  • 市場予測・将来予測の不確実性が高い:59.3%
  • 必要なデータの収集に時間がかかる:54.7%
  • 専門的な知識・経験が不足している:45.3%
  • リスク評価の定量化が難しい:44.2%
  • シミュレーションツールの操作が複雑:36.0%
  • 顧客提出資料の精度・信頼性にばらつきがある:34.9%
  • 複数シナリオの比較検討に時間がかかる:25.6%
  • 判断基準が社内で標準化されていない:18.6%
  • その他:1.2%
  • わからない/答えられない:0.0%

融資審査において、特に工数(時間や労力)がかかると感じる業務、「事業計画・収支計画の妥当性評価」が28.8%で最多

Q1で「太陽光発電システムに関する融資業務を担当している」「蓄電池システムに関する融資業務を担当している」と回答した方に、「Q4.太陽光・蓄電池システムの融資審査において、特に工数(時間や労力)がかかると感じる業務を1つ教えてください。」(n=66)と質問したところ、「事業計画・収支計画の妥当性評価」が28.8%、「収益性指標(IRR・ROI)の算出・分析」が21.2%、「発電量予測データの検証」が13.6%という回答になりました。

Q4の回答結果

  • 事業計画・収支計画の妥当性評価:28.8%
  • 収益性指標(IRR・ROI)の算出・分析:21.2%
  • 発電量予測データの検証:13.6%
  • 市場動向・電力単価の将来予測:9.1%
  • 担保・保証条件の設計:7.6%
  • 補助金・税制優遇の適用可能性確認:6.1%
  • リスク評価(事業・市場・気象・設備):6.1%
  • 審査レポート・稟議書類の作成:4.5%
  • その他:0.0%
  • 特にない:1.5%
  • わからない/答えられない:1.5%

特に工数がかかる融資審査業務にかける平均時間、「1時間以上~2時間未満」が32.8%で最多

Q4で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.Q4で選択した融資審査業務は、1案件あたり平均してどのくらいの時間がかかりますか。」(n=64)と質問したところ、「1時間以上~2時間未満」が32.8%、「2時間以上~3時間未満」が18.8%という回答になりました。

Q5の回答結果

  • 30分未満:0.0%
  • 30分以上~1時間未満:17.2%
  • 1時間以上~2時間未満:32.8%
  • 2時間以上~3時間未満:18.8%
  • 3時間以上:28.1%
  • わからない/答えられない:3.1%

融資評価(リスク評価・分析)において、特に工数(時間や労力)がかかると感じる業務、「市場変動リスク(電力価格・金利)の定量化」が32.5%で最多

Q1で「太陽光発電システムに関する審査・評価業務を担当している」「蓄電池システムに関する審査・評価業務を担当している」と回答した方に、「Q6.太陽光・蓄電池システムの融資評価(リスク評価・分析)において、特に工数(時間や労力)がかかると感じる業務を1つ教えてください。」(n=43)と質問したところ、「市場変動リスク(電力価格・金利)の定量化」が32.5%、「気象条件による発電量変動リスクの評価」が20.9%、「設備劣化・故障リスクの評価」が16.3%という回答になりました。

Q6の回答結果

  • 市場変動リスク(電力価格・金利)の定量化:32.5%
  • 気象条件による発電量変動リスクの評価:20.9%
  • 設備劣化・故障リスクの評価:16.3%
  • 事業者の信用リスク評価:14.0%
  • FIT/FIP制度変更等の政策リスク評価:7.0%
  • 感度分析・複数シナリオ作成:4.7%
  • シミュレーション結果のレポート作成:2.3%
  • 融資条件・担保条件の設計:2.3%
  • その他:0.0%
  • 特にない:0.0%
  • わからない/答えられない:0.0%

特に工数がかかる融資評価業務にかける平均時間、「1時間以上~2時間未満」が34.9%で最多

Q6で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に「Q7.Q6で選択した業務は、1案件あたり平均してどのくらいの時間がかかりますか。」(n=43)と質問したところ、「1時間以上~2時間未満」が34.9%、「3時間以上」が30.2%という回答になりました。

Q7の回答結果

  • 30分未満:0.0%
  • 30分以上~1時間未満:14.0%
  • 1時間以上~2時間未満:34.9%
  • 2時間以上~3時間未満:20.9%
  • 3時間以上:30.2%
  • わからない/答えられない:0.0%

太陽光・蓄電池システム関連の融資・審査業務関連で、利用している外部委託サービス、第1位は「リスク評価サービス」(41.0%)

「Q8.あなたのお勤め先での太陽光・蓄電池システム関連の融資・審査業務において、現在利用している外部委託サービスがあれば、具体的に教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「リスク評価サービス」が41.0%、「査定・鑑定サービス」が39.0%、「経済性評価サービス」が25.0%という回答になりました。

Q8の回答結果

  • リスク評価サービス:41.0%
  • 査定・鑑定サービス:39.0%
  • 経済性評価サービス:25.0%
  • 発電量予測・シミュレーションサービス:21.0%
  • 関連データ提供サービス:15.0%
  • コンサルティングサービス:13.0%
  • その他:0.0%
  • 利用していない:28.0%
  • わからない/答えられない:7.0%

利用している外部サービス全体の年間合計支払額、「50万円以上~100万円未満」が23.0%、「100万円以上~300万円未満」が18.5%など

Q8で「利用していない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q9.Q8で回答した外部委託サービス全体の、おおよその年間合計支払額を教えてください。」(n=65)と質問したところ、「50万円以上~100万円未満」が23.0%、「100万円以上~300万円未満」が18.5%、という回答になりました。

Q9の回答結果

  • 10万円未満:3.1%
  • 10万円以上~50万円未満:3.1%
  • 50万円以上~100万円未満:23.0%
  • 100万円以上~300万円未満:18.5%
  • 300万円以上~500万円未満:10.8%
  • 500万円以上~700万円未満:12.3%
  • 700万円以上~1000万円未満:4.6%
  • 1000万円以上:10.8%
  • わからない/答えられない:13.8%

73.0%が、労力のかかる業務の外部委託は「有益だと思う」と回答

「Q10.あなたは、太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価業務において、労力のかかる業務の外部委託は有益だと思いますか。」(n=100)と質問したところ、「非常にそう思う」が24.0%、「ややそう思う」が49.0%という回答になりました。

Q10の回答結果

  • 非常にそう思う:24.0%
  • ややそう思う:49.0%
  • あまりそう思わない:17.0%
  • 全くそう思わない:7.0%
  • わからない/答えられない:3.0%

外部委託ニーズ、5万円未満では「太陽光・蓄電池の最適容量設計」や「電力データ収集・分析サービス(30分値取得、ロードカーブ分析)」が多い結果に

Q10で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q11.以下の業務に関して、外部委託できるとしたら1案件あたりどのくらいの価格であれば利用してもよいと思いますか。」(n=73)と質問したところ、太陽光・蓄電池の最適容量設計は「3万円~5万円未満」が32.8%、電力データ収集・分析サービス(30分値取得、ロードカーブ分析)は「3万円~5万円未満」で28.7%などという回答になりました。

Q11の回答結果

外部委託を検討する際に障壁となること、第1位「コスト面での懸念」(54.0%)、第2位「サービス品質への不安」(41.0%)

「Q12.太陽光・蓄電池システム関連業務の外部委託を検討する際に障壁となることはなにか、具体的に教えてください。(複数回答)」(n=100)と質問したところ、「コスト面での懸念」が54.0%、「サービス品質への不安」が41.0%、「内部規定やコンプライアンス上の制約」が40.0%という回答になりました。

Q12の回答結果

  • コスト面での懸念:54.0%
  • サービス品質への不安:41.0%
  • 内部規定やコンプライアンス上の制約:40.0%
  • 情報セキュリティやデータ機密保持の懸念:34.0%
  • 外部サービスに関する情報不足:30.0%
  • 社内のノウハウが蓄積ができなくなる懸念:25.0%
  • 経営層の理解・承認が得られない:24.0%
  • 適切なサービス提供事業者が見つからない:15.0%
  • その他:1.0%
  • 特にない:3.0%
  • わからない/答えられない:3.0%

その他、外部委託を検討する際に障壁となること、「納期までにかかる時間」「費用対効果」など

Q12で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q13.Q12で回答した以外に、太陽光・蓄電池システム関連業務の外部委託を検討する際に障壁となることがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=94)と質問したところ、「納期までにどれくらいの時間がかかるか。それを導入して他社ではどれくらいのコスト削減に繋がっているか」や「費用対効果が十分であるかどうか」など67の回答を得ることができました。

Q13の回答結果

外部委託を検討する際に重視したい点、「専門知識・ノウハウの高さ」(56.2%)や「対応スピードの速さ」(56.2%)など

Q10で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q14.太陽光・蓄電池システム関連業務の外部委託を検討する際に重視したい点を教えてください。(複数回答)」(n=73)と質問したところ、「専門知識・ノウハウの高さ」が56.2%、「対応スピードの速さ」が56.2%、「セキュリティ・機密保持の安全性」が45.2%という回答になりました。

Q14の回答結果

  • 専門知識・ノウハウの高さ:56.2%
  • 対応スピードの速さ:56.2%
  • セキュリティ・機密保持の安全性:45.2%
  • 自社ニーズへの柔軟な対応力:42.5%
  • 実績・導入事例の豊富さ:41.1%
  • サービス料金の安さ:31.5%
  • 提供企業の信頼性・安定性:28.8%
  • 担当者の対応・コミュニケーション:19.2%
  • その他:0.0%
  • 特にない:1.4%
  • わからない/答えられない:1.4%

その他、外部委託サービスに期待する点、「速やかな現地調査」や「不明点の明確化」など

Q14で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q15.Q14で回答した以外に、外部委託サービスに期待する点があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=71)と質問したところ、「どの地域に設置していても、速やかに現地調査も行ってくれる」や「不明点の明確化」など46の回答を得ることができました。

Q15の回答結果

まとめ

今回は、金融機関に勤める太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価の担当者100名を対象に、金融機関における太陽光・蓄電池システム関連業務のBPO活用ニーズ調査を実施しました。

まず、金融機関担当者の86.0%が、太陽光・蓄電池システムの融資審査・評価において課題を感じており、具体的には、「市場予測・将来予測の不確実性が高い」(59.3%)や、「必要なデータの収集に時間がかかる」(54.7%)、「専門的な知識・経験が不足している」(45.3%)が上位に挙げられました。融資審査関連業務においては「事業計画・収支計画の妥当性評価」(28.8%)と「収益性指標(IRR・ROI)の算出・分析」(21.2%)に特に工数がかかる傾向があり、工数のかかる業務は1案件あたり「2時間以上」かかるケースが約半数にのぼります。融資評価においては、「市場変動リスク(電力価格・金利)の定量化」(32.5%)に最も労力を要しており、工数のかかる業務は1案件あたり「1時間以上」かかるケースが86.0%に達しています。最後に、労力のかかる業務の外部委託については、73.0%の担当者が有益と考えており、特に「専門知識・ノウハウの高さ」と「対応スピードの速さ」(各56.2%)を重視していることが明らかになりました。

今回の調査では、金融機関が太陽光発電や蓄電池システムの融資審査・評価において、大きな課題と負担を感じている実態が明らかになりました。専門的な知識を要する業務に多くの時間を費やしている一方で、外部委託への関心は高く、特に高い専門性と迅速な対応を求めています。金融機関がこれらのエネルギー関連融資をより効率的に行うためには、専門的知見を持った外部パートナーとの連携が効果的です。煩雑な業務を外部委託することで本来の審査業務に集中できる環境を整えることができ、持続可能なエネルギー普及促進につながると考えられます。

再エネ導入・提案業務を支援する 「エネがえるBPO/BPaaS」とは?

エネがえるBPO/BPaaS

「エネがえるBPO/BPaaS」は、再生可能エネルギー導入業務を丸ごと外部委託できるサービスです。単発従量課金(1件10,000円〜)・Web発注・最短即日納品という業界最高水準の柔軟性と即応性を兼ね備え、再エネ事業者・自治体・金融機関などの多様なニーズに対応します。

<特徴>
1.設計支援・レイアウト作図代行
シミュレーション前に必須となる太陽光発電システムの基本設計、図面レイアウト作成を代行

2.経済効果シミュレーション・診断レポート作成
経済効果シミュレーター「エネがえる」を基盤に、試算を迅速・高品質で代行(単発、大量一括に対応)

3.補助金・系統連系申請代行
再エネ補助金・経産省申請業務を専門チームが代行

4.教育研修(オンライン/オフライン対応)
太陽光(蓄電池)の「基礎研修・応用研修」、「エネがえる操作」に特化した操作研修を提供
※その他、系統用蓄電池事業性評価の試算、全国各地でのEPC、O&Mコーディネート等拡張予定

詳しくはこちら: https://faq.enegaeru.com/ja/articles/10693356

「エネがえる」公式Webサイト​

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