English

MIRAIT ONE GROUP
エネがえる総合ブログ

建設課の省エネ法対応で住民合意を得る効果的手法 ~経済効果の“見える化”で議会・住民説明をスムーズに~

2026/02/16

コラム

2025年4月の制度改正により、原則すべての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務化されました。建築確認の中で省エネ適合性も一体的に審査されるため、公共施設の新築・増改築を担う建設課・営繕課にとって、もはや「省エネ対応は選択肢」ではなく、計画の前提条件になっています。
一方で現場では、「なぜ太陽光や蓄電池に投資するのか」「費用対効果は妥当か」といった問いが、議会・財政部門・住民から必ず投げかけられます。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)や一次エネルギー消費量、BEIなど、専門用語が増えるほど説明は難しくなり、「効果が見えない」「難しくて分からない」という“合意形成の壁”にぶつかりがちです。
本記事では、建設課が直面するこの壁を超えるために、経済効果の“見える化”を軸にした合意形成の進め方と、専門業務を外部委託できるエネがえるBPO/BPaaSの活用法を、実務目線で整理します。

第1章:2025年の制度対応で建設課が直面する新たな課題

1-1. 「省エネ基準適合義務」の対象拡大が意味すること

国土交通省の整理では、建築物省エネ法の改正により、省エネ基準適合義務の対象が住宅・小規模非住宅にも拡大し、原則としてすべての新築住宅・非住宅が対象になります。
公共施設の新築・増改築も例外ではなく、計画段階から「断熱(外皮)」と「一次エネルギー消費(設備)」を押さえた設計要件が求められます。これにより、建設課の業務は「設計調整」だけでなく、省エネ基準への適合確認に関わる説明責任が強まります。

1-2. 公共施設に求められるZEB化の流れ

省エネ基準適合は最低ラインであり、自治体には“率先行動”として、より高い省エネ水準や再エネ導入が期待されます。特に公共施設は、地域の脱炭素を牽引する“見本”になりやすく、庁舎・学校・体育館など、住民が日常的に利用する施設ほど説明の丁寧さが求められます。

1-3. 技術対応は外部に任せられても「合意形成」は残る

省エネ設計やZEB評価(設計・計算)は、設計事務所やゼネコンに依頼できます。
しかし、次の問いに答えるのは、最終的には建設課側です。

・「追加投資は本当に必要?」
・「年間でどれだけ電気代が下がる?」
・「補助金を使うと自治体負担はどう変わる?」
・「災害時に役立つのか?」

ここで必要なのは“理念”ではなく、判断材料としての数字です。つまり、合意形成の難所は「技術」よりも「説明可能な根拠(データ)」にあります。

第2章:合意形成を阻む3つの課題と解決の方向性

課題①:経済効果が「見えない」

太陽光・蓄電池導入は、導入後の運用で効果が出ます。しかし、議会や財政部門が見たいのは「良さそう」ではなく、

・年間の電気料金削減額
・投資回収期間(補助金あり/なし)
・CO₂削減量(政策目標への寄与)

といった、比較可能な指標です。これがないと「本当に必要なのか?」という疑問を払拭できません。

課題②:専門知識・専門人材の不足

経済効果試算は、電力料金(契約メニュー・単価・需要の形)や設備仕様、運用条件などが絡みます。建設課は建築・土木の専門家であっても、再エネの経済効果試算は守備範囲外になりやすく、外部コンサルに頼むと高額・長納期になりがちです。

課題③:庁内の部署間連携が難しい

再エネ導入やZEB化は、建設課だけで完結しません。環境部局・財政課・総務課・教育委員会など関係者が多く、**「数字の共通言語」**がないと合意形成が進みません。
環境省は自治体向けに、公共施設等への太陽光導入の検討項目や留意点を整理した手引きを公開しており、導入検討では価格だけでなく価値も含めた総合的視点が重要だとしています。

解決の方向性:「経済効果の見える化」を先に作る

結論として、合意形成の出発点は「議論」ではなく、比較できる数字の土台づくりです。
稟議・議会・住民説明のすべてで使い回せる“根拠データ”があると、連携も説明も一気に進みます。

第3章:経済効果シミュレーションで合意形成を加速する

3-1. なぜ「数値」が合意形成に効くのか

合意形成で詰まりやすいのは、「省エネは大事」という総論では賛成でも、各論で

・いくらかかるのか
・いつ回収できるのか
・本当に効くのか

が見えない瞬間です。
そこで、経済効果の数値があると、議会質問に対しても「想定」ではなく「根拠」で答えられます。住民説明でも「税金の使い道として妥当か」に対する説得力が増します。

3-2. 経済効果シミュレーションで“最低限”出したいデータ

建設課の説明資料として、まず押さえたいのは次の5点です。

・電気料金削減額(年・月、料金改定シナリオも可能なら)
・CO₂削減量(自治体計画の進捗指標と接続しやすい)
・投資回収期間(補助金あり/なし、複数案比較)
・自家消費率(太陽光電力をどれだけ施設内で使えるか)
・ピークカットの考え方(蓄電池の導入目的を説明しやすい)

【図表:議会・住民説明で使える“見える化”セット】

・図1:年間電気料金のBefore/After
・図2:投資回収(累積キャッシュフロー)
・図3:CO₂削減量(政策KPIとの対応)
・図4:自家消費率/余剰率(運用改善余地の説明)

3-3. 合意形成の成功事例

福岡県久留米市の「環境部庁舎」は、既設の公共建築物として日本で初めて『ZEB』認証を取得した事例として、環境省のZEB事例に掲載されています(創エネを含む一次エネルギー削減率106%などが示されています)。
事例のポイントは、外皮性能向上や設備更新に加え、屋根面積を活用した太陽光導入など、効果を数字で語れる形”にしていることです。こうした整理は、庁内合意・対外説明の両方で効きます。

第4章:「エネがえるBPO/BPaaS」で専門業務を外部委託する

4-1. 建設課の「人材不足・時間不足」に効くBPOという選択肢

建設課が抱える根本課題は、能力の不足というより時間と専門性の不足です。
そこで合理的なのが、必要なときに必要な分だけ専門チームに委託できるBPO(業務プロセスアウトソーシング)です。

国際航業はエコリンクスと提携し、再エネ導入・提案業務を丸ごと外部委託できる新サービスとして「エネがえるBPO/BPaaS」を2025年5月8日より提供開始しています(経済効果試算、設計、補助金申請、教育研修などを一括代行)。

4-2. エネがえるBPO/BPaaSでできること(自治体の説明実務に直結する4領域)

エネがえるBPO/BPaaSは、FAQでサービスの範囲・依頼に必要な最小情報・料金感が整理されています。
自治体の建設課目線で特に効くのは、次の4領域です。

① 経済効果シミュレーション代行(説明根拠の“型”を作る)
・施設の電力使用量データ等をもとに、削減額・CO₂・回収年数などをレポート化
・稟議資料・議会答弁のたたき台・住民説明資料に転用しやすい

② 設計支援・レイアウト作図代行(「載るのか?」を早期に解決)
・屋根や敷地に合わせたパネル配置の検討を支援
・ZEB検討やPPA検討の初期段階で“現実解”を出しやすい

③ 補助金・系統連系申請支援(制度対応の負担を下げる)
・補助金は年度・公募で条件が変わるため、専門チーム活用が効く
・「最新情報は要確認」の注意書きを添えつつ、申請実務を前進させられる

④ 教育研修(担当者の“説明力”を底上げ)
・建設課職員向けの再エネ基礎、説明のポイント、運用の考え方の整理に向く

4-3. 「公共施設ZEB化」文脈での実績・信頼の補強

国際航業は上郡町庁舎のZEB化改修工事に関するリリースを公開しており、自治体庁舎ZEB化の取り組みを進めてきた経緯も確認できます。
こうした背景があるからこそ、単なる試算代行に留まらず、公共施設の合意形成に必要な“説明の型”まで一緒に整えやすいのが特徴です。

第5章:まとめ ~経済効果の“見える化”が合意形成の鍵~

本記事の要点は3つです。

1.省エネ基準適合は前提条件
原則すべての新築住宅・非住宅が対象となり、公共施設も例外ではありません。

2.合意形成の壁は「数字不足」で起きる
削減額・回収年数・CO₂など、比較可能なデータがあるだけで、庁内稟議・議会・住民説明が前に進みます。

3.専門業務はBPOで“必要な分だけ”外部化できる
省エネ・再エネの経済効果試算から設計支援、申請支援までを、エネがえるBPO/BPaaSで柔軟に委託できます。

まずは、1施設の経済効果シミュレーションから着手し、「説明に使える数字の土台」を作ることが、最短で合意形成を進める現実解になります。

エネがえるBPO

CONTACT US
建設課の省エネ法対応で住民合意を得る効果的手法 ~経済効果の“見える化”で議会・住民説明をスムーズに~
についてのお問い合わせはこちら
Webサイトについては
左記のQRコードより
アクセスください。