企業の未来を守るために 今こそ見直すべき防災対策の重要性！

自然災害は、いつ、どこで発生するかわかりません。ひとたび大規模な災害が発生すれば、企業の事業活動に甚大な影響を及ぼす可能性があります。今回は、災害発生時の初期対応から、日頃の備えまで、企業が取り組むべき防災対策について、3つのポイントに分けて解説します。

災害発生直後の混乱の中で、いかに迅速かつ的確な初動対応がとれるかが、その後の事業継続を大きく左右します。

まずは、自社が被災する可能性がある災害の発生をいち早く察知し、現状を把握することが第一歩です。災害情報を自動で収集し、危険が迫っている拠点をリストアップするような仕組みを導入することで、迅速な情報把握が可能になります。

次に、収集した災害情報と自社の拠点情報を照らし合わせ、どの程度の事業影響があるかを予測します。これにより、優先的に対応すべき拠点を特定し、限られたリソースを効果的に配分することができます。

災害時においては、様々な情報が錯綜します。その中で、自社にとって本当に必要な情報を正確に取捨選択し、冷静な判断を下すためには、日頃からの防災意識の向上が不可欠です。

全社的に防災への意識を高め、災害発生時の行動基準や連絡体制を明確に定めておくことで、いざという時に、従業員一人ひとりが落ち着いて行動できるようになります。

効果的な初動対応は、平時からの周到な「備え」があってこそ実現します。

自社の拠点や重要なサプライヤーの所在地について、洪水や土砂災害、地震、津波といった自然災害リスクの有無を事前にハザードマップで確認しておくことは、非常に重要です。

自社拠点や重要取引先の自然災害リスクをあらかじめ「評価レポート」という形で作成・整備しておくことで、起こりうる自然災害リスクを定量的に把握し、有効な対策を検討しておくことができます。

災害時には、道路の寸断などにより、物流が停止する可能性があります。道路交通規制情報をリアルタイムで入手し、物流への影響を迅速に把握できる体制を整えておきましょう。