トップページ事業紹介気候変動対策気候変動政策ブログ環境通信(アーカイブ)

事業紹介

環境通信(アーカイブ)

2021年9月

Vol.193

これからの生物多様性活動を考える

防災環境事業部フロント営業部 黒田 康平

この1年間を振り返ってみますと、生物多様性に関連する様々な動きがありました。
気候変動による影響を受け、温暖化への適応策として水リスクや生物多様性・生態系の保全に向けた動きが世界的に活発化しています。
例えば「TNFD」や「SBT for Nature」が挙げられます。
国内においても、生物多様性戦略計画2012-2020を踏まえた、「次期生物多様性国家戦略」の検討が進められています。

TNFD(Task Force on Nature-related Financial Disclosure)
自然関連財務情報開示タスクフォースのこと。TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)は2017年に、企業等に対し情報開示を推奨する最終報告書を公表し、これまでに国内の400超の企業・機関が賛同を表明していますが、TNFDはその自然版です。
今年6月に発足し、2023年のフレームワーク公表を目指しています。
今後、企業が自然への依存度や影響を把握し開示する動きが活発化すると予想されます。

SBT for Nature(Science Based Targets for Nature)
SBTはパリ協定が求める水準と整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標のことで、これまでに国内の150社超が参加しています。
SBT for Nature では、淡水・生物多様性・土地・海洋を対象として、目標設定方法の開発が進められており、2025年までに採用することを目指しています。

次期生物多様性国家戦略
生物多様性国家戦略とは、生物多様性条約及び生物多様性基本法に基づく生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する国の基本的な計画のことで、現行のものは2012年に策定した 「生物多様性国家戦略2012-2020」となります。
次期生物多様性国家戦略の策定に向けた研究会は昨年からこれまでに9回開催され、7月には「次期生物多様性国家戦略研究会報告書」が取りまとめられています。

これらの動きを踏まえますと、企業は温室効果ガス排出削減の次の一手として、水や生物多様性の持続可能性を見据えた対応が求められる事となります。

担当は、防災環境事業部フロント営業部の黒田康平でした。

2021年

  • Vol.192
  • Vol.191
  • Vol.190
  • Vol.189
  • Vol.188
  • Vol.187
  • Vol.186
  • Vol.185

2021年8月

Vol.192

温暖化が早まる! IPCCが20年以内に1.5 度上昇と予測

気候変動戦略研究室 坂本 大

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は今月9日、地球温暖化の科学的根拠をまとめた作業部会の報告書の最新版(第6次評価報告書)を公表しました。ここでは、これまでの予測よりも10年早い2021-2040年に世界の平均気温上昇が産業革命以前から1.5度以上に達するとの新たな予測を示しています。
また、この温暖化の原因は人類が排出した温室効果ガスであることについて、「疑う余地がない」と従来の表現より踏み込んで断定しました。

IPCCが総合的な報告書を公表するのは2014年以来7年ぶり6回目となります。パリ協定では、気温上昇を2度よりかなり低く、できれば1.5度に抑える目標を掲げていますが、報告書では、1.5度目標について、温室効果ガスの排出量や将来の社会像にあわせて五つのシナリオを評価し、いずれの場合も今後20年で1.5度に達してしまう可能性を指摘しました。

さらに、今世紀中に排出を「実質ゼロ」にしなければ、2度を超える可能性が非常に高い、としています。

地域別に見てみると、アジア全域でも温暖化は進み、周辺の海面水位は世界平均よりも速く上昇し、海岸の侵食や海岸線の後退が発生します。また、21世紀半ばまでに積雪期間や永久凍土の面積はさらに減少し、一部の地域では極端な降水が増加して、豪雨の頻度と強度は今後も増し、山岳部では山崩れが起きやすくなります。

国が掲げたカーボンニュートラルに向かって、産業界の皆さまも対応されていると思いますが、こうした動きがより加速することが予測されます。そして、これまで以上に温室効果ガスの排出削減が求められることになります。

弊社はこれまでも各種の環境・エネルギー計画策定支援を実施しており、これまで培ったこうした計画策定支援の実績に加え、自ら発電事業やスマートシティ開発事業を営む経験を生かして、ZEBプランナーとして具体施設への再エネ・省エネ設備の導入検討を支援しております。
また、REDD+などを通じたカーボンクレジット創出についても、対応しております。

今後は、持続可能な事業活動に向けた気候変動対策が不可欠であり、事業者の皆さまは緩和策と適応策の両面を意識しなければなりません。
こうした対策について、ご質問やご要望がございましたら、是非とも各営業担当者または技術担当者までお気軽にご相談を頂ければと思います。

担当は、気候変動戦略研究室 坂本 大でした。

[閉じる X]

2021年7月

Vol.191

令和元年度 土壌汚染対策法の施行状況及び土壌汚染調査・対策事例等に関する調査結果

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

6月25日に環境省より、令和元年度の土壌汚染調査・対策に係わる自治体アンケート結果が公表されました。

本調査は、環境省により毎年度、都道府県や政令市を対象に平成9年度から行われている調査であり、現状把握や今後の土壌汚染対策の推進を目的に行われています。

(環境省ホームページ)
報道発表・調査結果概要についてはこちら

本調査結果の詳細についてはこちら

本調査結果によると、令和元年度に土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査の報告件数は1,257件(前年度1,051件)となり、前年より増加しました。
なかでも、有害物質使用特定施設の使用の廃止時に行われる法第3条調査は、2019年に法第3条8項(※)が新たに施行されたことから、前年度(243件)に比べて調査結果報告件数は2倍以上(510件)に増加しました。
900m2以上3,000m2未満の形質変更に伴う調査結果報告も94件あり、法改正による調査契機拡大の影響があったと言えます。

(※) 法第3条第1項ただし書に基づき、土壌汚染状況調査が一時的に免除されている土地において900m2以上の土地の形質を変更するときに、都道府県知事から土壌汚染状況調査結果の報告が命じられるもの。

・2019年の土対法改正の概要についてはこちら(国際航業ホワイトペーパー)

土壌汚染状況調査の結果については、土壌の汚染状態が指定基準を超過し、要措置区域に指定された件数は52件(前年度70件)、形質変更時要届出区域に指定された件数は439件(前年度387件)、合計491件(前年度457件)の調査で、土地の区域指定がなされました。
要措置区域や形質変更時要届出区域に指定された件数は、平成22年(2010年)4月からの累計で4,712件にも上ります。

環境や不動産部門の皆様にとって、法改正以降どのような影響があったかなど、動向が気になるところかと思いますので、是非環境省のレポートなどもチェックしてみてください。

また、当社では、社内の関係者様向けに、土対法や土壌汚染対策の理解促進のための個別のセミナーや講習会なども開催させて頂いております。
ご要望がありましたら是非とも各営業担当者または技術担当者までお気軽にご相談を頂ければと思います。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中 里彩でした。

[閉じる X]

2021年6月

Vol.190

梅雨・豪雨災害に備えて 一歩先の浸水リスク把握

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

今年の梅雨入りは、西日本では平年より早く、関東甲信や東北では遅い梅雨入りとなりました。年によって天気の傾向が違い、予定が立てづらいものですね。

さて、なかなか先の予測はしにくいものですが、近年は毎年のように梅雨・台風の時期に豪雨災害が発生しています。
皆様の企業では、どのような水害対策を行っていますか?
事前に自治体が整備している洪水ハザードマップを確認したり、気象情報を収集したり、さらには水害保険の加入や発災時の行動フローの策定、備蓄品の準備など、一般的にこうした備えを進められておられると思いますが、今回はその中でも、浸水リスクの確認の仕方についてお話させて頂きます。

日本は、約2万もの川が流れ、川沿いの低い土地に人口や都市が集中していることもあり、4人に1人が浸水リスクのある地域に住んでいると言われています。

各自治体や国交省が提供している洪水ハザードマップは、そうした浸水リスクに対して有用な情報を与えてくれるものですが、一方で洪水ハザードマップは広域な施設や工場内の水害対策を検討する際に以下のような難点があります。

地図の範囲が広すぎる
―対象施設や家屋を見つけるのがやっと…。

「浸水深」に幅がありすぎる
―防潮板を設置しようと思うが、想定浸水深「3.0m~5.0m」では、何メートルの防潮板が適当?

評価がされていない地域がある
―近所に小さな川があるが、確認したハザードマップではその川が氾濫した場合の浸水評価がない。

こうしたお悩みに対し、弊社が提供している災害リスク評価・防災アドバイザリー業務では、自治体等が公開しているハザードマップ情報だけでなく、航空測量・空間情報コンサルタントとして各種情報を集めて、対象施設の浸水リスクをより総合的に評価します。
浸水危険地域である場合、施設内をより細かなレベルで地形解析し、どこに水が溜まりやすいか、備品を保管する場所や機械や電源装置等の重要設備をどこに移動すればよいか、または何メートルの防潮板を立てればよいか等、検討のご参考となる情報を整理・提供致しますので、お困りの際は是非ご相談ください。

防災ソリューション 弊社HP

また、7月30日にはこちらの災害リスク評価・防災アドバイザリーをご紹介するWebセミナーを開催します。工場や物流施設、倉庫、不動産施設等の水害対応を検討されている方のご参考となる内容となっておりますので、是非参加をご検討ください。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中 里彩でした。

[閉じる X]

2021年5月

Vol.189

電気発熱法ハイブリッド土壌浄化の展開強化!土壌加温システムを島津製作所から譲渡

防災環境事業部フロント営業部 山村 正樹

国際航業は工場や事業所の土壌汚染対策において、様々な浄化対策方法を提案しています。
この度、弊社は島津製作所から、浄化対策方法の一つとして土壌加温システムの譲渡を受けることとなりました。
土壌加温システムは、島津製作所がオランダから導入した技術で、地盤に電極井を挿入し、電圧をかけ土壌自体を30~80℃に加温できる(電気発熱法)システムです。弊社では2014年からこのシステムを用いて『電気発熱法ハイブリッド土壌浄化工法』の技術開発を進めてまいりました。

特長としては、

  • 土壌自体を発熱させるため、ヒーターやスチームなどほかの加温法に比べて、均一に加温でき、温度コントロールが容易、
  • 電気抵抗の低い粘土層に電流が流れやすく昇温しやすいなどの利点があり、粘性土の粒子間に吸着しているVOCの地下水への溶出や気化を促進させる、
  • 加温によるガス圧の上昇、水の粘性低下による移動性の向上などの効果を生むという点があります。

『電気発熱法ハイブリッド土壌浄化工法』は、既に20サイトを超える浄化実績があり、VOCだけでなく、難分解性の
1,4-ジオキサン※1による汚染サイトでも浄化実績をあげております。
これまで掘削除去しか選択肢がなかった汚染サイトでも、本工法を適用することで、コスト低減が可能となり、サステイナブル・レメディエーションの観点からも是非、ご提案させて頂きたい工法となっております。
7月に開催するウェブセミナーでは、工場等の環境管理の担当者様に向け、「電気発熱法ハイブリッド土壌浄化工法」をご紹介させていただきます。

また、今後は地下水を水源とする水道事業などで問題となっている有機フッ素化合物のパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やパーフルオロオクタン酸(PFOA)、油汚染土壌に対するハイブリッド土壌浄化技術※2についても技術開発を進めていきます。

【弊社HPより】


※1:1,4-ジオキサンの土壌・地下水浄化技術については特許取得済み(特許第6825179号)
※2:PFOS・PFOA・油汚染土壌に対するハイブリッド土壌浄化技術については特許出願中

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 山村 正樹 でした。

[閉じる X]

2021年4月

Vol.188

最新のCDPレポートからみる日本企業の動向

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

今月は、CDPが先日発表した2020年度報告書についてです。
気候変動・水セキュリティ・フォレスト・サプライチェーンの4分野における報告書をもとに、日本企業の傾向や今後期待されることについてお伝えします。

【気候変動】
CDPより回答要請を受けた500社のうち、自主回答をした企業も含め、327社(65%)の企業が回答し、世界的にも非常に高い回答率となっています。また、最高位のAにランクされた企業は、昨年の38社と比べ約1.4倍の53社に躍進しており、昨年に増して日本企業のTCFD勧告への対応が進み、開示情報の質が向上していることが一つの影響と考えられています。
2020年から科学的根拠に基づく排出削減目標(SBT)に関する設問で、新たに低炭素エネルギー、再生可能エネルギーの生産または消費に関する目標についての設問が設定されました。日本政府も2050年までにカーボンニュートラルを目指すという野心的な方針を表明したことから、回答結果にも企業が再生可能エネルギーの調達を推進する動きが見られており、組織のスコープ2排出量の削減に大きく寄与する具体的な施策として期待されます。

【水セキュリティ】
世界の淡水需要は将来的に増加の見込みがある中、気候変動による干ばつや記録的な豪雨・洪水はいままでになく頻発しており、機関投資家は企業の水リスクの潜在的な財務インパクトに対し、非常に関心を強めています。
2020年のCDP水セキュリティに回答した日本企業は、333社のうち203社(61%)で、回答率は前年と変わっていませんが、Aランクの企業が30社となり、これは世界的に見るとトップで水リスクの認識や水に対する管理の水準が高いことが明らかです。
一方、業種による情報開示の温度差は変わらず、一般的に水リスクが高いと考えられている「素材」、「食品・飲料・農業関連」、「発電」、「化石燃料」の4セクターの中で、「素材」と「化石燃料」の回答率がそれぞれ80%、75%と高いのに対し、「食品・飲料・農業関連」は66%と平均程度、「発電」の回答率は30%と大きく平均回答率を下回っています。
これらの業種の水リスクに対する投資家の情報ニーズは他の業種と比べて大きいことから、今後関連する情報を開示することが期待されます。
また、水リスク評価を行う企業数は増えているものの、評価方法の成熟度には企業間で大きな開きがあると指摘されており、水リスク評価の深化が求められます。

【フォレスト】
CDPフォレスト質問書への日本企業の回答率は27%(47社/176社)と、【気候変動】(65%)や【水セキュリティ】(61%)と比較しても低い数値となっています。
回答結果による本年のポイントとして、サプライヤーとの協働が挙げられています。「持続可能な原材料の供給能力を向上し、改善するための協働」について、一次サプライヤーと協働しているとした企業は73%、二次以上のサプライヤーと協働している企業が66%で、特に後者が昨年比+14%と向上しています。このように一次・二次サプライヤーと協働し、持続可能な原材料の供給や森林減少といった課題に取組むことで、ブランドの価値向上に結び付けている企業もあります。
森林減少による動物の生息地破壊が、ウイルスを運ぶ動物と人間の接触を増加させ、感染のリスクを高めると言われていることから、その意味でも森林課題を自社のマテリアリティと認識し、事業へのリスクと機会を開示する企業が増えることが望まれています。

【サプライチェーン】
サプライヤーについても、気候変動・フォレスト・水セキュリティに関する質問書への回答が要請されましたが、その中で気候変動に関する情報を提供したサプライヤーが最も多く、約8000社(52%)からの回答となりました。フォレストと水セキュリティは回答を要請される企業数自体が少なく、約2500社(57%)と約450社(59%)からの回答となっています。
今後は、自社の操業による環境影響の管理だけでは十分ではなく、サプライチェーンを通じた環境リスクの管理・削減に努める先進企業が、より競争力・レジリエンスを維持するものと考えられています。

◆各分野のCDPレポートはこちら
CDPジャパン https://japan.cdp.net

当社においても、気候変動(TCFD,SBT,CDP)や水リスク(評価,CDP-水セキュリティ)、森林保全(CO2吸収量評価,CDP-forest)等への対応に関するご相談に対応しております。
対応にお悩みの際は、是非ご相談ください。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中里彩 でした。

[閉じる X]

2021年3月

Vol.187

今年4月に改正・施行される環境・防災系の法令(土対法・大防法)など

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

3月末となり、年度末でご多忙の企業様も多いのではないかとお察しします。
とは言え、もうすぐ4月を迎え、法律や条例が改正施行される時期でもあります。今年の春に変わる法令、条例、指針等をいま一度、しっかりと見直す機会にしていただければと、本メルマガでは、環境・防災に関連する3件を取り上げてみました。こうした改正により、それに関連する各自治体の条例などが合わせて改正されることも想定されますので、該当する諸条例の動向にもご留意頂ければと思います。

【環境①】土壌汚染対策法の一部改正 カドミウム・トリクロロエチレンの基準値見直し
【環境②】大気汚染防止法の一部改正 石綿(アスベスト)の飛散防止対策の強化
【防災①】東京都 化学物質取り扱い業者に対する水害対策の指針 一部追加

1.土壌汚染対策法の一部改正 カドミウム・トリクロロエチレンの基準値見直し
4月1日に土壌汚染対策法のカドミウム・トリクロロエチレンの基準値の見直しが行われ、以降新たな調査契機等があった場合には、この見直し後の基準が適用されることになります。
具体的な数値は以下の表の通りとなり、カドミウム・トリクロロエチレンともに規制が強化されます。

【環境省HPより】
土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等について

【当社HPホワイトぺーパーより】
カドミウム・トリクロロエチレンの基準値の見直し

2.大気汚染防止法の一部改正 石綿(アスベスト)の飛散防止対策の強化
建築物又は工作物等の解体等工事における石綿の飛散防止、また不適切な事前調査や除去作業による石綿含有建材の飛散や取り残しを防ぐための対策が一層強化されることとなりました。
改正の概要は以下の通りです。

Ⅰ. 規制の対象とされていなかった石綿含有成形板等(レベル3)を含め、全ての石綿含有建材へ規制対象を拡大する

Ⅱ. 一定規模以上等の建築物等について、石綿含有建材の有無に関わらず、都道府県等への事前調査結果の報告が義務付けられる

Ⅲ. 除去作業基準遵守徹底のための直接罰則の創設

Ⅳ. 作業結果の発注者への報告、及び作業記録の作成・保存の義務付け 等

【環境省HPより】
R2.11に開催された大気汚染防止法及び政省令の改正についての説明会資料

建築物の解体等に係る石綿ばく露石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル【暫定版】2021.3

3.東京都 化学物質取り扱い業者に対する水害対策の指針改正
近年、大型台風などに伴う水害等により、工場等からの化学物質の流出事故が頻発していることを背景に、東京都は工場や事業場で化学物質を取り扱う事業者に対する水害対策に関する情報を取りまとめたマニュアルを公開しています。
今年4月1日にその化学物質適正管理指針の一部が改正され、事業者が取り組むべき事項が追加されます。改正の概要は、以下の通りです。

Ⅰ. 事業所が所在する地域のハザードマップを参照し被害想定を確認する

Ⅱ. 事業所内への浸水や化学物質の流出の防止に必要な対策を実施するとともに、水害等に耐える設備等の整備に努める

Ⅲ. 平時、水害等の発災直前直後や事故処理時の対応を整理した防災行動計画を定める

Ⅳ. 化学物質の名称及び有害性についてタンク等に表示する

【東京都環境局HPより】
化学物質を取り扱う事業者のための水害対策マニュアル

2.12に開催された指針改正説明会資料

これらは事業者様において、環境対応を強く意識することが求められる内容となっております。こうした土対法対応や石綿含有の事前調査、防災対策における拠点の被災リスク評価等、ご不明点やお悩みのことがございましたら、弊社営業担当まで、お気軽にお問合せください。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中里彩 でした。

[閉じる X]

2021年2月

Vol.186

東日本大震災から10年 復興事業及び防災サービスの取り組み

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

2月13日の福島県沖を震源とする地震により被災されました皆さまに、心よりお見舞い申し上げますとともに、早期の復旧をお祈り申し上げます。

さて、もうすぐ東日本大震災から10年が経とうとしています。
毎年この時期になると震災当時のことを思い出しますが、今年はより感慨深い思いがいたします。

弊社も東日本大震災以降、復興再生に向けた取り組みとして、被災地での航空写真撮影や地質調査・地形測量による災害情報の提供をはじめ、津波浸水シミュレーションシステムの構築や、災害に強く自然と調和するコミュニティ創りとして、宮城県仙台市での「エコモデルタウンプロジェクト」等を進めて参りました。

【当社ホームページより】


また、東日本大震災は国内製造業にかつてないほど甚大な影響をもたらしたことから、工場およびサプライチェーンの災害リスクに対する脆弱性が浮き彫りになりました。
弊社はこれに対し、自社とサプライチェーンの災害リスクを事前に把握し、調達先や生産体制の見直しを行うことや、災害発生後の早期復旧フェーズにおいて、いかに自社とサプライヤーの被災状況をいち早く把握するか?という課題に着目して、地図上で役立つ災害情報を提供する「Bois/防災情報提供サービス」を2年前にリリース致しました。

Bois/防災情報提供サービスHPはこちら


(Bois/防災情報提供サービスの画面例:東日本大震災発生時)

上記は、東日本大震災の震度分布情報を、当サービスで再現したものです。
このサービスは、拠点の立地場所と震度情報をマッチングさせ、どこの拠点に大きな影響があったのか?を、地図及びリスト上で確認することができます。
当サービスでは津波の浸水危険度や台風・豪雨災害による気象庁の情報等も同様に確認することができ、様々なネット情報やニュースから情報収集をする手間が省けることも大きなメリットとなっています。

現在は、製造業様のサプライチェーン管理だけでなく、全国展開されている小売業様や、施設管理業者様、物流企業様等、幅広い企業様の防災対策等に活用いただいております。

ご興味をもっていただいた方は是非、担当営業までお気軽にお問合せください。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中里彩 でした。

[閉じる X]

2021年1月

Vol.185

土砂災害のリスクをリアルタイムで評価します「土砂災害危険度判定システム」

防災環境事業部防災ソリューション部 町永千宙

近年、猛烈な台風やゲリラ豪雨と呼ばれる局所的な雨による土砂災害が発生しています。過去数年では、令和2年7月豪雨(熊本豪雨)、令和元年東日本台風(台風19号)、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)、平成29年7月九州北部豪雨と毎年大きな被害を発生させています。

令和2年7月豪雨発災後の熊本県葦北郡の空中写真

(令和2年7月豪雨発災後の熊本県葦北郡の空中写真:国際航業株式会社)

特に、上記に挙げた平成30年西日本豪雨、平成29年九州北部豪雨では、線状降水帯と呼ばれる連続した積乱雲群による局所的で連続した降雨が土砂災害の大きな要因として挙げられます。

こうした土砂災害から身を守るためには、「どこから」「いつ」避難をするのかが重要です。

「どこから」については、土砂災害による被害が発生するおそれのある場所を都道府県が「土砂災害警戒区域」として指定しており、こうした場所では大雨によって土石流や崖崩れが発生するおそれがあるため、避難等が必要な場所とされており、市町村のハザードマップなどで公開されています。

「いつ」については、気象庁が大雨による土砂災害発生の危険度の高まりを1kmメッシュごとに色分けして示す情報を「大雨警報(土砂災害)の危険度分布」として提供しています。このメッシュ情報は過去の降雨と災害の履歴から統計的手法によって作成されています。

上記の情報だけでは危険度が地形・地質を考慮していないため、実際にメッシュ内のどの土砂災害警戒区域がより危険なのか、土砂災害警戒区域以外でも危険な場所があるのかが分かりません。
こうした詳細な危険度判定を可能とするため、「土砂災害危険度判定システム」を新規開発いたしました。

「土砂災害危険度判定システム」は、降雨を起因とする土砂災害の危険度をリアルタイムで判定するシステムです。

本システムの特徴は、
①地形・地質の物理モデルを用いた計算
→斜面崩壊の危険度をリアルタイムで評価します。気象庁の判定モデルで反映していない、地形・地質の要素を含めた物理モデルを用いており、経験したことのない降雨でも評価可能であることが長所です。

②詳細メッシュによる判定
→気象庁の判定は1kmメッシュで行っているのに対し、本システムでは最小10mメッシュ単位で計算可能です。そのため、どこが危険なのかピンポイントで把握することが可能です。

提供イメージとしては、下記のような地図に警戒エリアを色付するものや、物件毎に危険度の表とアラートを組み合わせたものなど、用途に応じて表示方法をカスタマイズし、ご提供することが可能です。


実績として、公共団体(県)やインフラ系企業に導入させていただいております。
斜面の上や山沿いに事業所や管理物件、施設等をお持ちの企業様はこのようなシステムをお使い頂くことで、従業員様やお客様の早期避難・影響回避に繋がるのでないでしょうか。

詳細ページはこちら

担当は、防災環境事業部 防災ソリューション部 町永千宙 でした。

[閉じる X]

2020年

  • Vol.184
  • Vol.183
  • Vol.182
  • Vol.181
  • Vol.180
  • Vol.179
  • Vol.178
  • Vol.177
  • Vol.176
  • Vol.175

2020年12月

Vol.184

水リスク -その対応と取組

公共コンサルタント事業部環境保全部 岡本 憲一

2020年最後のメルマガは、水リスクについてです。

2020年7月3日、梅雨前線による雨が、熊本県南部に降り出しました。この梅雨前線は、その後、約4週間にもわたって停滞し、各地に大きな被害をもたらす豪雨の始まりでした
この梅雨前線の停滞は、その期間の長さも特異なものでしたが、それだけにとどまらず、九州の球磨川、筑後川、岐阜の飛騨川、中国地方の江の川、東北地方の最上川といった、列島規模の広範囲にわたり、河川流域で深刻な被害を出したことは、多くの方の記憶に新しいものと思います。

近年、一つの地域にとどまらない、新たな気候フェーズに入ったことを実感させる水害が、毎年のように発生しています。世界に目を向けても、中国長江での洪水や干ばつ後のサイクロンで大発生したとも言われるサバクトビバッタの大発生など、激しい気象が関与する水リスクの顕在化としての災害が頻発しています。

この様な状況の中、国内・国外で操業を続ける、若しくはグローバルなサプライチェーンにより生産活動が支えられている企業にとって、直接的な操業リスクに結びつく水リスクが注目されるようになっています。
水リスクは、いつでも起こり得る物理的リスクとして、企業が事業を継続していく上で、大きな懸念事項となっているのです。

そのうえ近年においては、ESG(E環境、S社会、G企業統治への企業の取組)の視点を組み入れる機関投資家により、水リスクへの十分な対応を行っていない企業から、資金が引き上げられるというリスクも高まっています。
いわば、物理的に被害を及ぼす水リスクのみならず、企業評価の側面のリスクとでもいうべき水リスクについても、十分配慮しなければならなくなっているのです。

また、ESG評価が高い企業は、株式リスク(変動)が小さくなる傾向がみられるとの報告や、ESG評価と財務業績向上との関連を示す多くの論文が発表されているとの報告もあり、企業自身にとってもESGに対する取組が重要であることも認識されつつあります。

<参照資料>
「ESG投資とは」(経済産業省HPより)

「ESG投資の動向と課題」(財務省)より

このように、今や水リスク対策を含む、ESGに対する取組は企業活動にとって無視できないものとなっており、その取組としてリスク分析・対応を行い、対応状況を公表することは必要不可欠なものになりつつあります。

しかしながら、水リスクへの対応が大事であるといっても、やみくもに水の節約、洪水対策等を検討しても、大きな効果は期待できず、外部への十分な説得性を備えることも難しいものと思われます。
水リスクへの対応を考えるにあたっては、まずは、自社のどの部分に水が関わる課題があるのかを把握することが重要です。
水への関わり方・水環境からの影響の受け方によって対策も異なります。また、水リスクを正しく把握するための評価方法についても、適切なものを選択することが重要となります。

弊社では、こういった水リスクに関する課題把握、対応方針の検討などのサポートを行っております。水リスク対策を検討し、対外的に積極的に公表をしていきたいとお考えのご担当者様は是非、お気軽に営業担当までご相談頂ければと思います。

担当は、公共コンサルタント事業部環境保全部 岡本憲一でした。

[閉じる X]

2020年11月

Vol.183

カドミウム・トリクロロエチレンの土壌汚染対策法の土壌・地下水基準の見直し

防災環境事業部フロント営業部 山村 正樹

今年9月29日に環境省より都道府県知事等に対し、『土壌の汚染に係る環境基準の見直し及び土壌汚染対策法の特定有害物質の基準の見直しに伴う土壌汚染対策法の運用等について』が通知されました。

また、これに先立ち、今年4月2日には『土壌の汚染に係る環境基準についての一部を改正する件』が公布され、カドミウム及びトリクロロエチレン について 、環境基本法第 16 条に基づく土壌の汚染に係る環境基準(土壌環境基準) が見直しされました。

これらを受け、土壌汚染対策法のカドミウム・トリクロロエチレンの基準の見直しが、来年4月1日に施行されることになります。

基準値見直しに関する詳細は こちら
環境省の公布内容は こちら

具体的な数値は表のとおりとなり、土壌溶出量基準でみると数値的にはそれぞれ約1/3に規制が強化されます。


これにより、来年の4月1日の施行日以降に新たな調査契機等があった場合には、この見直し後の基準が適用されることになります。
弊社では先日(11/13)、この基準の見直しに関するWebセミナーを開催させて頂きましたが、当初の定員(50名)を超える多くの方にご参加を頂き、関心の高さが伺えました。

また、セミナーの中でのアンケートで「いままでの土壌汚染対策法の対応で、困ったことはありましたか?(もしくは現在ありますか?)」の質問に対し、半数以上の方から「これまであった(現在ある)」とのご回答を頂き、多くの方々が苦労されて土壌汚染対策法の対応をされているということをあらためて認識致しました。

今後も本メルマガやセミナーを通じ、土壌汚染対策法の改正等についての最新情報を随時発信させて頂きますので、引き続きメルマガをご覧下さいますようお願い申し上げます。
担当は、防災環境事業部 フロント営業部 山村 正樹でした。

[閉じる X]

2020年10月

Vol.182

工場の設備・施設管理のこんな悩みにもお応えします!

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

皆様の中には、
「国際航業 = 航空写真」
「国際航業 = 土壌地下水汚染」
といったイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

今月はそんなイメージだけではなく、工場の設備・施設管理のお悩みで、弊社はじつはこんなこともできます!という新たな側面を知って頂くべくご紹介をさせて下さい!

1. 工場建設前等に実施する土質試験

弊社は土地の売却や改変時の地歴・土壌調査だけでなく、工場新設時における造成計画やN値ボーリング、CBR試験(地盤試験)なども行っております。
あるお客さまでは、工場敷地における杭基礎地盤の支持層深度および中間層の分布把握に三次元地盤モデルを導入いただき、建築基礎地盤のデータの見える化や基礎設計の効率化、イメージ共有の確実性向上につながったというお声をいただきました。
・関連リンク:「地中をさぐる」

2. 建築計画や建築工事に伴う大気・騒音等の環境調査

弊社は道路や都市整備における環境調査でも、多くの実績があります。また、工場のより良い環境創りにおいても、大気・騒音・振動・低周波音等、様々な環境調査を行っています。

例えば、工場内の火災事故や有害物質の漏洩があった際の避難計画を策定したい、近隣住民から騒音や低周波音の苦情を受けているので対処したい、という際に、風況シミュレーションなどを実施して、有害物質の大気拡散距離や濃度分布を算出したり、騒音や低周波音のレベルや原因を調査したりすることが可能です。
・関連リンク:火災延焼シミュレーション

3. 工水利用としての地下水取水管理に伴う地下水流動解析・水質調査

生産工程に地下水を利用している工場では、良質な地下水の安定的な利用は必須です。現時点で問題が顕在化していない場合においても、周辺も含めた地下水のくみ上げによる水位低下等による周辺への影響や、有害物質漏洩による地下水汚染の敷地外拡散など、BCPや環境管理の観点から地下水流動や状態を把握・監視する事はとても重要です。

弊社では地下水流動解析やシミュレーションを行って、将来的な予測を含めて評価解析を行っております。また、新しく工業用水井戸を設置する際の設計・揚水試験、施工などもお手伝いすることが可能です。
・関連リンク:地下水シミュレーション
汚染物質漏洩防止支援

4. 工場の環境管理・地域との共生のための生物多様性調査

企業の社会的価値向上と事業継続のために、生物多様性保全に適切に取り組むことが不可欠となっています。弊社では、生物調査の専門家により工場及び周辺の生物多様性の現状把握をし、その結果を踏まえた持続可能な活動内容やモニタリングを提案しています。

また、もともと行政との関係性が深いため、自治体の生物多様性地域戦略など、各地方行政との連携も含めた最適な保全活動をご提案します。
先月のメルマガでご案内した「これからの生物多様性活動について考える」4連続セミナーは、いままで多くの方にご参加いただき、盛況をいただいております。
生物多様性について分からないこと、お困りごとなどございましたら、何なりとご質問ください。
・関連リンク:生物多様性支援

弊社国際航業は、総合建設コンサルタントとして非常に幅広いサービスを展開しております。今回は、工場の設備・施設管理というテーマで、実際にお手伝いしている分野を一部ご紹介させていただきましたが、上記以外にも様々な対応を行っておりますので、今後当メルマガにおいても引き続きご紹介させていただければと思います。

ご質問・ご相談など何なりとご連絡頂ければ幸いです。
担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中里彩でした。

[閉じる X]

2020年9月

Vol.181

これからの生物多様性活動を考える

防災環境事業部フロント営業部 黒田 康平

今月は「これからの生物多様性活動」についてです。

さて、「これからの」と書かせて頂きました。「これから」とは、端的に言えば「コロナ後」です。ここでもコロナです。
新型コロナウイルス感染症(COVID19)は、元々はコウモリがもっていたウイルスが何らかの理由で人に感染するようになったものと考えられています。
このような「動物由来感染症」は、ここ数十年の間に次々と報告されています。
皆様もよく耳にするマラリアやエボラ出血熱、HIV感染症やO-157、SARS、MERSも動物由来感染症です。

ではなぜ動物由来感染症が増えているのか。理由は1つではありません。世界的な人口増加や貧困なども原因と考えられますが、野生動物と人・飼育動物が接触する機会が増えたことも大きく関係していると考えられています。
野生動物との接触機会が増えている理由、それは開発や地球温暖化です。

開 発:森林伐採や資源採掘により人・牧畜が野生動物の領域に入り込み、また野生動物は生息地を追われ人里に出てくることとなります。

温暖化:ウイルスや細菌の生存域、媒介動物の移動・拡散の増加の可能性があります。

また、感染症は人だけに起きるものではありません。エボラ出血熱はゴリラやチンパンジーに感染し個体数の激減を引き起こしていますし、新型コロナウイルスも人から動物に感染したという報告が上がっています。

これからの生物多様性活動においては、多様性の保全や種の保存、という視点に加え、人や動物の健康、そのための環境保全という視点も必要になるのではないでしょうか。

担当は、防災環境事業部フロント営業部の黒田康平でした。

[閉じる X]

2020年8月

Vol.180

宅建業法の改正に伴う水害リスクの把握

防災環境事業部フロント営業部 小竹 修一

新型コロナウイルスの影響により、例年とは違う「特別な夏」を迎えておりますが、各位におかれましても健康への配慮・働き方等も含め、いろいろと取り組み事項の多い時候をお過ごしかと存じます。
暦上では「残暑」の時期となりましたが、各地で猛暑日が続き、9月に入りましても厳しい暑さが続く予想となっております。
暑さが厳しくなりますと大気の状態が不安定になりやすく、「超局所的な豪雨」の発生により、短時間にごく限定的な範囲で水害が発生するといった現象が多くなります。先日のお盆期間中にも、東京や埼玉などで雷を伴う短時間豪雨が発生し、道路の冠水や停電等による交通網への影響が出たことは記憶に新しいところです。

このような中、昨年の台風災害なども鑑みて、国土交通省より宅地建物取引業法の施行規則の一部改正が発表されました。これは、宅地又は建物の購入者等に不測の損害が生じる事を防止するため、宅地建物取引業者に対して、重要事項説明として、水防法の規定に基づき作成された水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を説明することが義務付けられたものです。令和2年8月28日(金)に施行されました。

国土交通省の報道発表資料 こちら

具体的な説明内容として、

  • ① 水防法に基づき作成された水害(洪水・雨水出水・高潮)ハザードマップを提示し、対象物件の概ねの位置を示すこと
  • ② 市区町村が配布する印刷物又は市区町村のホームページ掲載のもので、入手可能な最新版を使うこと
  • ③ ハザードマップ上に記載された避難所についても、併せて説明実施する事が望ましいこと
  • ④ 対象物件が浸水想定区域に該当しない事をもって、水害リスクが無いと相手方が誤認することのないよう配慮すること
が規定されることとなり、これにより重要事項説明の一つに「浸水リスク」が加わる事となりました。宅建業者様にとりましては、契約成立への影響のほか、具体的な浸水対応に多くの時間や資金が必要となるケースも考えられます。


当社では、ハザードマップ等の公開資料に加えて、専門技術者の解析等により、実際に想定される浸水深を導き出し、具体的な浸水対応に必要なデータを供する業務を「浸水対策支援業務」として提供させて頂いております。
これは、住民対応などを考え、安全を最大限考慮した数値を提示している「ハザードマップの浸水深」を検証し、ハザードマップでは示しきれていない詳細なデータを活用することで、浸水対応のコスト低減や詳細なリスクの把握を実現させるものです。既に本業務は開発業者様の他、建設業者様、設計事務所様等からもご愛顧頂いております。

最後ではございますが、新型コロナウイルス感染拡大や自然災害の発生等、事業拡大・継続にも困難な事項の予測もされます中でも、御社益々のご発展、ご清栄を祈念し、ご挨拶に代えさせていただきます。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部の小竹修一でした。

[閉じる X]

2020年7月

Vol.179

相次ぐ水害:安全な操業を続けるために(リスク評価と防災アドバイザリー)

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

地球温暖化の進行に伴い、集中豪雨や干ばつなど、異常気象の増加に警鐘が鳴らされるなか、日本では梅雨の時期に九州や中国地方、中部地方などで猛烈な豪雨が頻発するようになりました。

7月3日からの記録的な豪雨では西日本に拠点を構える製造業にも影響が出ており、福岡県や熊本県などにある工場では、浸水や停電により操業を一時停止したところもあったようです。

ここ数年でみると、平成30年7月豪雨では豪雨による浸水を背景とする工場からの火災・爆発があったことや、令和元年8月の前線に伴う大雨では、浸水によって大量の油が水田や公共用水域に流出するといった深刻な被害もありました。

今後も「記録的」な大雨や「想定外」の被害といったものが幾度となく起こることが考えられますが、ではどこまでの水害を想定して備えをしておくべきか、企業の防災・安全管理担当者様にとっての難題なのではないでしょうか。

昨年の台風19号による河川堤防の決壊・浸水被害等を受けて以降、ハザードマップが広く知れ渡りましたが、一方でハザードマップは住民の安全避難を前提に作られているため、一つ一つの施設や工場内の水害対策を図るものとしては評価メッシュが粗いことや、想定浸水深に幅がありすぎるといった難点があります。

弊社の災害リスク評価・防災アドバイザリーでは、自治体の公開情報だけでなく、航空測量・空間情報コンサルタントとして情報を集め、分析を行い、事業所内レベルで地形解析を致します。これにより水の溜まり易い場所(窪地率)や最低限備えるべき浸水深などを詳細に評価することが可能です。

災害リスク評価・防災アドバイザリー

上の図では、5mの標高データを使用した地形解析をし、水が溜まり易い場所などを色別に評価しています。

大雨による水害だけでなく、土砂災害や、津波・高潮、液状化等、他の災害でもリスク評価をすることができます。
詳細なリスク評価情報とともに専門技術者が貴社にあった防災対策のアドバイスを致します。

拠点の災害リスク評価や防災対策などにお悩みの際は、是非ご相談ください。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部の田中里彩でした。

[閉じる X]

2020年6月

Vol.178

最新CDP質問書 回答結果からみる日本企業の傾向

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

4,5月と休載させて頂きました本通信ですが、今月から再開させて頂きます。
今月は、CDPが先日発表した2019年度報告書についてです。気候変動・水セキュリティ・フォレスト・サプライチェーンの4分野における報告書をもとに、日本企業の傾向や今後期待されることついてお伝えします。

【気候変動】

CDPがアンケートを送付した日本企業500社のうち316社(63%)が回答し、日本での調査開始以来、回答率が初めて60%を超えました。
Aリスト入りした企業は38社と、昨年より18社増加(1.9倍)、国別で世界一位と躍進しました。CDPの質問書では、2018年よりTCFDの勧告内容が反映されていますが、日本国内のTCFD賛同企業(機関)が2020年5月末時点で271社になるなど、ここ数年で大幅に増加していることとも関係がありそうです。
CDPの質問書では、2018年よりTCFDの勧告内容が反映されていますが、日本国内のTCFD賛同企業(機関)が2020年5月末時点で271社になるなど、ここ数年で大幅に増加していることとも関係がありそうです。
今後も、「リスクと機会」による影響や、「シナリオ分析」を踏まえた気候変動に関する課題解決および積極的な情報開示が期待されています。

【水セキュリティ】

気候変動により干ばつや洪水なども増加傾向にあり、「水」が企業の財務に与える影響に対する機関投資家の関心が高まっています。
2019年のCDP水セキュリティ質問書に回答した日本企業は、320社のうち194社(61%)で、前回の60%からほぼ変わっていません。
一般的に水リスクが高いと考えられている「素材」、「食品・飲料・農業関連」、「発電」、「化石燃料」の4セクターの中で、「素材」と「化石燃料」の回答率がそれぞれ71%、80%と高いのに対し、「食品・飲料・農業関連」は60%と平均程度、「発電」の回答率は20%と大きく平均回答率を下回っています。
これらの業種の水リスクに対する投資家の情報ニーズは他の業種と比べて大きいと考えられることから、今後関連する情報を開示することが期待されています。
また、水リスク評価を行う企業数は増えているものの、評価方法の成熟度には企業間で大きな開きがあると指摘し、水リスク評価の深化が求められています。

【フォレスト】

CDPフォレスト質問書への日本企業の回答は42社/152社(28%)と、【気候変動】や【水セキュリティ】に比べ、回答率の低さが顕著です。
回答率が最も高いのは製造業(36%)、ホスピタリティ、サービス(ともに33%)、インフラ関連(31%)がそれに続いています。
その中には一次・二次サプライヤーと積極的に協働し、持続可能な原材料の供給・森林減少といった課題に取組むことで、ブランドの価値向上に結び付けている企業もあります。
2019年はブラジルやオーストラリアで森林火災が相次ぎ、森林のもつ生物多様性機能にも注目が集まりました。また、森林伐採や火災等による森林減少により、動物と人との接触機会が増えることで感染症を引き起こしやすくする可能性が指摘されており、今後ますます注目度は高まりそうです。
企業活動が生物多様性に与える影響の定量化が難しく、評価指標も定まっていない部分があるとはいえ、投資家も長期的な取組課題として認識しています。

【サプライチェーン】

サプライチェーンからの温室効果ガス排出量は、平均で直接的な排出量の5倍以上となっていることから、サプライヤーと協働し環境課題に取り組むことは大きな排出削減の達成につながります。
2019年度はサプライヤー全体で5億6,300万tのCO2排出削減が報告され、開示に応じた企業数も世界で約7,000社と前年と比べ1.25倍となりました。
世界の大手購買企業125社のうち、ほとんどすべて(95%)が環境問題に先駆的なサプライヤーは競争力があると述べており、残りの5%だけがそのようなサプライヤーはコストが高いと評価しています。
一方で、71%ものサプライヤー企業は未回答に止まっており、購買企業はサプライヤーにアクションを促し始めています。

CDPジャパン

経済産業省TCFD


当社においても、気候変動(TCFD,CDP)や水リスク(評価,CDP-水セキュリティ)、森林保全(CO2吸収量評価,CDP-forest)等のご相談に対応しております。対応にお悩みの際は、是非ご相談ください。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部の田中里彩でした。

[閉じる X]

2020年3月

Vol.177

新型コロナウイルス感染症に備えて

防災環境事業部フロント営業部 黒田 康平

WHOが世界的な大流行を指すパンデミックを宣言し、日々、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のニュースが続いております。
皆様におきましても事業活動や働き方への影響、臨時休校や日用品不足による生活への影響など、様々かつ大きな影響が出ていることと思います。

当社におきましても、各企業様と同様、時差出勤やテレワーク(在宅)勤務の推奨がされております。
土壌調査等の現場作業の中止などは現時点ではございませんが、各作業現場においても毎日の検温や体調確認、手洗い・うがいの徹底等、感染防止に努めております。
また、3月10日の開催を企画していたセミナーについてはイベント自粛の要請を受け、中止とさせて頂きました。
ご案内をさせて頂いていた方々にはご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。

引き続き、各企業様における対応方針や、政府・自治体からの発表等に留意しつつ、感染の拡大防止に努めて参りましょう。
新型コロナウイルス感染症が1日も早く終息することをお祈り申し上げます。

◆厚生労働省
【新型コロナウイルス感染症について等】

◆経済産業省
【企業への支援策等】

◆外務省
【各国の感染状況・規制状況等】

◆内閣官房
【国民へのメッセージ等】

◆首相官邸
【一人ひとりができる対策を知っておこう等】

◆NHK
【特設サイト 新型コロナウイルス】

◆東京都
【都内の最新感染動向】

◆ジャッグジャパン
【都道府県別感染者マップ等】


担当は、防災環境事業部 フロント営業部の黒田でした。

[閉じる X]

2020年2月

Vol.176

カドミウムとトリクロロエチレンの基準値見直しの動きについて

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

今月は、土壌環境基準および土壌汚染対策法における基準の見直しの動きについて、お伝えします。

1月27日に、カドミウムとトリクロロエチレン(以下、TCE)について土壌環境基準の値の見直し、土壌汚染対策法における基準値の見直し及びそれに伴う運用について、中央環境審議会から環境大臣に答申がなされました。
また、1月28日から2月26日までの期間、本見直し案に対する意見の募集(パブリックコメント)がされています。

答申に関する環境省HPはこちら

パブリックコメントの募集はこちら

基準値の見直し案は次のとおりです。

1.土壌環境基準
  (1)カドミウム 0.01mg/L以下 ⇒ 0.003mg/L以下
  (2)TCE 0.03mg/L以下    ⇒ 0.01mg/L以下

2.土壌汚染対策法の基準
  (1)カドミウム
   土壌溶出量基準 0.01mg/L以下 ⇒ 0.003mg/L以下
   土壌含有量基準 150mg/kg以下 ⇒ 45mg/kg以下
   地下水基準   0.01mg/L以下 ⇒ 0.003mg/L以下
   第二溶出量基準 0.3mg/L以下 ⇒ 0.09mg/L以下

  (2)TCE
   土壌溶出量基準 0.03mg/L以下 ⇒ 0.01mg/L以下
   地下水基準   0.03mg/L以下 ⇒ 0.01mg/L以下
   第二溶出量基準 0.3mg/L以下 ⇒ 0.1mg/L以下
   土壌ガス調査定量下限値 0.1volppm(変更なし)


この基準値強化については、今年の4月1日に公布、来年(2021年)4月1日の施行となることが予想されます。

基準値強化後の土壌汚染対策法の運用については、以下のことが挙げられています。

①基準見直し前の調査で見直し前の基準に適合が確認された土地や、汚染の除去等の措置を行い基準見直し前に区域指定が解除された土地
 ⇒(カドミウム) 新たに調査契機が生じた場合、見直し後の基準に不適合な土壌については、汚染が存在するものとして調査を行う(掘削等をした場合は除く)。
 ⇒(TCE) 分解により汚染状態が変化する可能性を勘案して、新たな調査契機においては必要な試料採取等を行い、汚染の有無を評価することができることとすることが適当(具体的な方法はまだ検討中)。

②基準見直し前の土壌汚染状況調査で一部対象区画について試料採取等を行ない、見直し前の基準に適合していたために単位区画ごとの試料採取等を行なっていない場合等、土地の汚染状態が見直し後の基準に適合しているか不明な場合
 ⇒(カドミウム、TCE) 新たな調査契機において、必要な試料採取を行い汚染の有無を評価することが適当

また、要措置区域の指定要件のうち、井戸に係るものについては飲用井戸が対象となっていますが、当面の間は要件に加えないものの、浴用井戸についても知見の収集に務めることが適当である、とし、TCE等の揮発性の特定有害物質による土壌汚染を確認した場合は、周辺における浴用井戸の有無についても把握することが望ましい、とされています。

昨年4月の改正により強化・複雑化された土壌汚染対策法について、また強化する改正が行われる事となりそうです。
担当は、防災環境事業部 フロント営業部の田中でした。

[閉じる X]

2020年1月

Vol.175

地下水の未来と私たちの未来

環境保全部 解析・水文G 三家本 史郎

今年の冬は、例年になく雪が少ないようです。“雪不足”と聞くと、私は山の水を想像します。雪や雨は、地下にしみこむことで山の水(地下水)となり、川へ湧き出て川の水となるからです。

申し遅れましたが、私は地下水を専門とする三家本(みかもと)と申します。
長らく地下水に携わっていますが、日々自然のもつ多様性に驚かされています。

【地下水と水資源】
例えば、日本は水が豊富な国だと思われるかもしれませんが、国土は山地が多く、川が急峻なため、降った雨はすぐに海へ到達してしまいます。人口も多く、世界平均の2倍の降水量を持ちながら、一人当たりの水資源量は世界平均の半分となっています。

参照:国土交通省ホームページ 水の循環と水資源

そこで、頼りになるのが、不安定な気象条件でも安定的に採取できる“地下水”になります。

日本では、工業用水や水道用水の約4割を、地下水で賄っています。
水道水源の100%を、地下水で確保している地域まであります。
富士山に降った雨が、地下水となり、数十年をかけて下流で湧水となって湧き出るように、地下水は長い時間をかけて育まれます。福岡県うきは市では、地下水が地下に留まっている時間を調べた結果、山地部で約50年と推計しています。

参照:うきは市ホームページ うきは市の地下水について

しかしながら、地下水は地下にあり目に見えないことから、市民生活において、身近に感じることは少ないかもしれません。川に比べて地下水の流れはとてもゆっくりなのも、意識しづらい理由かもしれません。
そのため、企業活動で関係する地下水を対象に、その状況を“可視化”するだけでも、環境に取り組んでいる企業としてアピールすることができます。そういった取り組みを、CSRを超えて、ブランディングに活用している企業もあります。

参照:当社ホームページ 地下水の可視化事例

【地下水とSDGs】
さらに近年は、持続可能な開発目標(SDGs)が、企業の目指すゴール(方向性)として注目されています。CSVとしてだけではなく、ESGとして環境に積極的に取り組むことで(たとえば、地下水をきちんと可視化することで)、SDGsの目標の一つである“節水”や“水質改善”に取り組んでいる企業として、評価される時代になっています。

弊社は、地盤沈下(地下水障害)に日本で最初に取り組み、それ以降も企業や地域の方々と、一緒になって地域の未来(社会)を考えてきた企業です。
地下水の流れや、地下水揚水の将来的な可能量に関して、不明な点などありましたら、何なりとお尋ねいただければと思います。
少しのきっかけで、私たちは、私たちの未来(社会)を良くすることができます。大げさに言うなら、地下水の未来とは私たちの未来、なのかもしれません。

担当は、環境保全部 解析・水文Gの三家本(みかもと)でした。

[閉じる X]

2019年

  • Vol.174
  • Vol.173
  • Vol.172
  • Vol.171
  • Vol.170
  • Vol.169
  • Vol.168
  • Vol.167
  • Vol.166
  • Vol.165
  • Vol.164
  • Vol.163

2019年12月

Vol.174

民間企業の気候変動適応ガイドについて

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

今月の15日までスペインでCOP25が開催されました。各国が一丸となって温暖化対策に取組むよう期待しましたが、結果は少々残念なものでした。国同士では進むのが遅くても、企業・市民としては少しでも取組を進めたいものですね。

本環境通信(8月)で、「民間企業のための気候変動適応ガイド活用セミナー(主催:環境省)」のご紹介をさせて頂きました。今月は当該セミナーで解説された「民間企業のための気候変動適応ガイド―気候リスクに備え、勝ち残るために」(以下、適応ガイド。当社編集)の一部を紹介させて頂きます。

全文はこちら

省エネを始めとする温室効果ガスの排出抑制【緩和】には多くの企業が積極的に取り組んでいますが、気候変動による影響を回避・低減する【適応】に取り組んでいる企業はまだまだ少ないのが実態と言われています。

適応ガイドでは、企業にとって気候変動への適応の取組がどのようなメリットまたはチャンスになり得るか、また、その取組の進め方について解説しています。

メリットとしては大きく4つが挙げられています。

  • 気象災害や気候変動による変化に備えることで事業継続性を高める
  • 日常の業務・マネジメントに組込むことで柔軟かつ強靭な事業基盤を築く
  • 投資家、顧客、取引先、従業員からの信頼を得、競争力拡大につなげる
  • 自社の製品・サービスを適応ビジネスとして展開する(※)
  • ※適応ビジネスの事例紹介は以下のA-PLATまたは当社HPをご参照下さい。

A-PLATのHPはこちら

当社HPはこちら

取組の進め方の枠組みは以下の通りです。

  • ① 事前準備(取組む目的の明確化、対象範囲の設定、体制の整備等)
  • ② 気候変動による影響(リスクと機会)を整理
  • ③ 優先課題の特定
  • ④ 適応策を選定し、実行
  • ⑤ 進捗状況の確認と見直し

この取組の進め方については、実際に当社でも行いました。
②については多くの社員が参加するワークショップ形式で行い、社員の環境教育・意識向上にも資するものとなりました。取組が進んでいない方は、是非ご検討・ご相談頂ければと思います。

当社及びグループでは様々な【適応】に関するサービス・支援を行っています。
ご興味のある方は是非ご参照ください。

・災害リスク把握:
防災情報提供サービス
津波・高潮3Dシュミレーション

・災害リスク対策:
Shamen-net計測情報提供サービス

・水リスク評価:
・政策・法規制リスク対応:
TCFD参画支援
インターナルカーボンプライシング導入支援


皆様の企業における気候変動対策について、聞いてみたいことやお悩みなどありましたら、是非ご相談頂ければと思います。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中里彩でした。

[閉じる X]

2019年11月

Vol.173

危険物施設における風水害対策について

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

今年は台風15号、19号等多くの災害に見舞われておりますが、8月末の九州北部豪雨による油流出事故を受け、消防庁から「危険物施設における風水害対策の徹底について」の通達が、都道府県および各種団体へ出されました。
危険物保安上、留意すべき事項として、平時から事前にハザードマップを確認し、浸水・土砂災害のリスクを把握することや、風水害の危険性が高まってきた際に、気象庁や地方公共団体等が発表する防災情報を注視し、危険性に応じた措置を講ずる等の対策を行い、危険物施設において重点的に危険物の流出防止を図るように周知、徹底をすることが求められています。

詳細は→こちら

本環境通信において度々ご紹介しております「防災情報提供サービス」では、事前情報として日本全国のハザード情報が集約されており、各拠点等の住所を検索するだけで簡単に災害リスク情報を取得することができます。

サービスの詳細は→こちら

また、気象庁の「特別警報」の発令/解除に伴い、風水害の危険性が高まっている拠点を自動で抽出し、通知するアラート機能も搭載しています。
これにより、平時からリスクを把握し、非常時にはタイムリーな情報把握が可能となり、これらが減災に役立つほか、事故のリスク低減にもつながることとなります。気候変動の影響により、甚大な被害をもたらす台風・洪水発生が頻発することが懸念されています。
是非ご参考にして頂けますと幸いです。
一度サービスをご覧になってみたいという方は、弊社の営業担当までぜひお気軽にお問合せください。


防災情報提供サービス

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中里彩でした。

[閉じる X]

2019年10月

Vol.172

土壌地下水汚染業界のトレンドと、汚染の見える化(3次元可視化)

防災環境事業部フロント営業部 大津 拓也

今月は、10月8~9日に開催されました「第25回 地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会」の参加報告とトレンド、そして国際航業の出展内容についてお伝えします。

この研究集会は毎年1回開催されており、今年で25回目となりました。
関係各社、大学、研究機関による研究・事例発表に対し、来場者との意見交換・議論がなされ、地下水・土壌汚染の防止・浄化対策分野の技術向上・発展に寄与しています。

今回当社が着目したのは、「情報・業務の電子化」に関する研究です。
昨年の電子化に関する発表は2件であったのに対して、今年は5件(うち国際航業1件)とその数を増やしています。

従来の地下水・土壌に関わる資料は紙ベースで、また専門外の方にとっては内容の理解に時間がかかる上に、その管理が煩雑でした。近年では、【より複雑化した改正土対法への対応】【調査・対策の合理化】【迅速かつ分かりやすい情報公開】といった観点から情報の整理が求められるようになり、そうした求めに応じてのことと考えられます。

また、併設された企業展において、当社は「土壌地下水汚染等の3次元可視化事例」を紹介し、大変ご好評頂きましたので、皆様にもご案内させて頂きます。

社会の環境意識の向上に伴い、ステークホルダーや投資家から企業に対し、環境対応や情報開示の要請が強まる時代になりました。

その際の課題が「経営層」や「地域住民」など、非専門家への説明や合意形成となります。
ステークホルダーに理解してもらう、【地下の状態】【汚染メカニズム】【合理的な浄化対策】などの多くは、決して分かり易いものではありません。

そこで当社では『土壌地下水汚染の三次元可視化モデル』を開発致しました。

土壌地下水汚染の三次元可視化モデル

このビジュアルな3次元可視化モデルを用いることで、汚染メカニズムの把握や共有、適切な浄化対策計画の策定の合意形成に大いに資するものとなり、視覚的に分かり易く、専門家でない方の理解度向上も期待されます。

実際に活用したお客様からは、

  • 関係者の合意がスムーズに得られ、早期の取り組みにつながった
  • 経営層の理解が進み、速やかな予算執行が可能となった
  • 行政・地域住民の理解が得られやすく、合理的な対応が可能となった
などの感想を頂いております。

環境対応を進める中で関係者の合意形成が困難である、浄化対策を講じたが浄化完了に至らない、などお困りのことがありましたら、是非ご連絡を頂ければと思います。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 大津拓也でした。

[閉じる X]

2019年9月

Vol.171

生物多様性に関する近況報告と活動のススメ

公共コンサルタント事業部環境保全部 鶴間 亮一

さて、今月は生物多様性に関する近況報告と、生物多様性保全活動のススメについてです。

1:愛知目標(2020)まであと半年!ここ1年の生物多様性の近況

2010年、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された愛知目標の目標年まで、あと半年となりました。
最近では、ポスト愛知目標に向けた検討が始まっています。
昨年11月には、生物多様性条約第14回締約国会議(COP14)がエジプトで開催されましたが、この会議では生物多様性の主流化や、2020年以降の目標の検討プロセスが議題となりました。
また、本年4月29日~5月4日に生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)総会第7回会合が開催され、「生物多様性・生態系サービスに関する地球規模アセスメント報告書」において、自然がもたらすものは世界的に劣化していること等が報告されました。
5月5~6日には、フランス・メッスにおいてG7環境大臣会合が開催され、「生物多様性憲章」が採択されました。


「生物多様性憲章(概 要)」

生物多様性憲章(概 要)

この中で1.には「公的・民間資金が生物多様性保全と持続可能な利用に向けて動員されるよう努力する」ことも記載されています。
また、原田前環境大臣はこの会合において、「生物多様性のためのファイナンスを含むESG投資の促進に向けて、経済界との連携や、ガイドラインの作成等を進めており、引き続き環境金融の取組を積極的に推進していく」と発言されています。
生物多様性の保全に向けた努力が世界規模で必要となる中で、民間企業様においては生物多様性保全に向けた取り組みやESG投資への対応が、今後の持続的な事業活動のためにますます重要になってくると想定されます。

2:生物多様性保全活動のススメ

2010年以降、生物多様性に対して多種多様な取り組みを推進されている民間企業様も多いものと思われます。
しかし一方で、その取り組みについて、いろいろなお悩みを抱えている民間企業様も多いと伺っています。
当社では、長年にわたり国・自治体による調査や各種開発における環境アセスメントの一環として、生物調査をおこなってまいりました。
その実績を活かし、民間企業様の生物多様性に関する調査はもちろんのこと、以下のような生物多様性に関する調査以外の活動支援も実施しております。

  • 絶滅危惧種の保護・保全活動や外来生物の駆除等の対策方法の検討・提案
  • これまでの生物多様性に関する活動の棚卸や活用方法の検討・提案

生物多様性に関する取り組みを見直したい、生物多様性への取り組みに行き詰っている、新たに取り組みを開始して持続的な活動に繋げたい等とお考えのご担当者様は是非、お気軽に営業担当までご相談頂ければと思います。

生物多様性支援サービスについてはこちら

生物多様性について、企業は何をすべきか、事例紹介はこちら!


担当は、弊社が設置をお手伝いした民間企業様のビオトープにおいて、ヤゴの抜け殻を発見してちょっと幸せな気持ちになった、公共コンサルタント事業部環境保全部 鶴間亮一でした。

[閉じる X]

2019年8月

Vol.170

改正土対法との付合い方~事業所の土壌汚染リスクマップのご提案~

防災環境事業部 フロント営業部 山村 正樹

本年4月1日に改正された『土壌汚染対策法(以下、土対法)第二段階施行』については、早くもいろいろな影響が出てきております。
土対法の第二段階施行の概要は当社HPにも掲載しております。
【当社HPはこちら】

特に影響が出ているのは、以下の要件を満たす土地の形質変更時の面積要件が3,000m²から900m²へと厳しくなっていることです。

  • 土壌汚染対策法第3条第1項のただし書きの確認を受けている土地
  • 現に有害物質使用特定施設が設置されている工場・事業場の敷地

調査猶予を受けている工場等は、今まで比較的規模の小さな建屋の建替や改修では届出が不要でしたが、面積条件が900m²となったことにより、小さな倉庫などの建替等の場合でも、届出と調査が必要になったためです。
この手続きにより、届出と調査に数ヶ月期間を要することで、当初の年間スケジュールを変更せざるを得ない事態が散見されます。また、仮に土壌汚染がみつかってしまった場合には、さらに土対法の手続きにかかる期間や想定外の対策コストがかかることとなります。

法改正による届け出対象の拡大

このようなリスクを低減するため、当社は『事業所の土壌汚染リスクマップ』をご提案致します。
これは、事前に事業所の土壌汚染のありそうな場所をマップ化することにより、年度スケジュールに織り込むことや、あらかじめ土壌汚染の可能性の少ない範囲を対象とした工事を計画することにより、事業遅延リスク/コストリスクの低減となります。

【リスクマップの詳細はこちら】


ただし、土対法では、地歴調査をもとに、画一的に汚染のおそれを多い・少ない・ないの3段階に区分しておりますが、実際には特定有害物質の使用状況により、土壌汚染の可能性は変わってきます。
例えば、特定有害物質を液体で大量に使っているところも、鉛が含有された少量のハンダを使っているところでも、土対法では汚染のおそれが多い範囲となります。
このような汚染のおそれの区分は、実態と異なることがよく見られます。

そこで、当社では土対法とは違った観点で、今までの当社の数多くの調査・対策の経験から、実態にあわせた汚染の可能性についての『事業所の土壌汚染リスクマップ』作成への取り組みをご提案しております。
これにより、事業所の実態にあわせ、リスクを低減、回避しながら計画的な工事が可能となってきます。
今後の事業所運営では、契機該当時にかかる法令という認識から、水濁法や廃掃法等と同様に事業を継続するために日ごろから準備が必要な環境法令であることを再認識し、どのように向き合っていくかを考える段階にきているのではないでしょうか。
土対法改正のこの機会に、是非『事業所の土壌汚染リスクマップ』の作成をご検討頂ければと思います。

『事業所の土壌汚染リスクマップ』の内容について詳細を知りたい場合や、工事等の具体的な計画やご質問がある場合には、各営業担当者または技術担当者までお気軽にご連絡下さい。
担当は、防災環境事業部フロント営業部 山村正樹でした。

[閉じる X]

2019年7月

Vol.169

大気汚染防止法のアスベスト法規制強化

防災環境事業部 事業推進部 衛藤 正二

今月は、アスベストの規制強化に関する動きをご案内させて頂きます。

現在、大気環境中へのアスベスト飛散防止対策としては「大気汚染防止法」に基づき、特定建築材料が使用されている建築物等の解体、改造、補修作業を行う際には、事前に都道府県等に届出を行い、作業の種類ごとに定められた「作業基準」を遵守することが義務付けられています。
特定建築材料はレベル1建材、レベル2建材と呼ばれ、具体例は以下の通りです。

【レベル1建材】
  • 吹付け石綿(1.吹付け石綿、2.石綿含有吹付けロックウール、3.石綿含有ひる石吹付け材、4.石綿含有パーライト吹付け材)
【レベル2建材】
  • 石綿を含有する断熱材(1.屋根用折板裏断熱材、2.煙突用断熱材)
  • 石綿を含有する保温材(1.石綿保温材、2.石綿含有けいそう土保温材、3.石綿含有パーライト保温材、4.石綿含有けい酸カルシウム保温材など)
  • 石綿を含有する耐火被覆材(1.石綿含有耐火被覆材、2.石綿含有けい酸カルシウム板など)

特定建築材料(レベル1,2建材)には作業基準が定められている一方、スレート板、岩綿吸音板、けい酸カルシウム板、床用ビニルタイル等の石綿含有成形板(レベル3建材、アスベスト0.1重量%を超えて含有するもの)は、特定建築材料に該当しないため、現行の大気汚染防止法では解体時の届出義務がありません。

一方、石綿障害予防規則においては、解体作業時等の作業従事者への曝露防止の観点から、石綿含有成形板を薬剤等で湿潤化した上で、手ばらしによる取外しを行う等による飛散防止対策が示されてはいます。
しかし、届出義務はないことから監視が行き届かず、解体作業時等の不適切な取扱いによる周辺環境へのアスベスト飛散がこれまで懸念されていました。

石綿含有成形板は労働安全衛生法施行令により、2006(平成18)年9月から製造・使用等が全面的に禁止されていますが、身近な建築物中に大量に使用されており、種類と使用量はレベル1、2建材の数十倍になります。またアスベストを含む民間の建築物は全国で280万棟を超え、今後解体・改修工事が増加するとされています。

そのため、環境省は解体・改修する建築物の石綿含有成形板についても、アスベストの有無を自治体に報告し、自治体が現場に立ち入り検査を実施し、さらにアスベストの飛散防止などの適切な対策が取られているかを確認する制度を検討中です。

これにより年間で数10万~100万件の報告が義務化される見通しですが、環境省は中央環境審議会の議論を踏まえ、来年の通常国会に大気汚染防止法改正案を提出することを目指しています。

参考資料:論点と対応の方向性(環境省)

弊社ホームページにおけるアスベスト調査等ご紹介


アスベスト対応に際し、お困りの事がありましたら是非ご相談下さい。
担当は、防災環境事業部 事業推進部 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2019年6月

Vol.168

気候変動と国際航業の深い関わり

防災環境事業部フロント営業部 黒田 康平

先般のセミナーでは「企業における気候変動対策」というテーマで講演致しましたが、皆様の中には
「国際航業 = 航空写真測量」
「国際航業 = 土壌地下水汚染」
といったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今月は、そのイメージを払拭し、「気候変動対策 ⇒ 国際航業!」とご認識頂くべく、気候変動と当社の事業の関わりについてご紹介をさせて頂きます。


企業における気候変動対策として、【緩和策】【適応策】など、皆様はどのような対応を取られていますでしょうか?
おそらく緩和策については、従前から全社目標などを掲げて、取り組んでこられた会社様が多くおられることと思います。

【緩和策】CO2等排出量削減(再生可能エネルギー開発、森林保全事業など)
【適応策】災害リスク評価・対策、水リスク評価・対策、政策・法規制リスク対応など


当社及びグループでは、従来からの事業領域が、気候変動対策と比較的親和性が高いことなどから、SDGsへの貢献と共に事業の柱として、以下のような取組・サービスを行っています。


【緩和策】

【適応策】

  • 災害リスク把握:
    本通信で度々ご紹介しております防災情報提供サービスにより、災害リスクや発災時のアラート通知などが可能です。

    【防災情報提供サービスの詳細はこちらから】

    また、詳細な地形計測・モデル作成などを踏まえ、津波や洪水のシミュレーションも行っております。

    【津波のシミュレーション例はこちらから】

  • 災害リスク対策:
    地盤(斜面)の変位状況を24時間体制で高精度に監視するシステムを構築し、地すべり等のリスクをリアルタイムに把握出来ます。

    【地盤変位の計測(shamen-net)はこちらから】

  • 水リスク評価:
    事業所における水リスクに関し、汎用的なツールを用いたスクリーニング調査や、抽出されたリスクに対する二次評価・対応策をご提示します。

  • 政策・法規制リスク対応:
    国の政策やパリ協定・SDGs等、世界的な動向に関する勉強会の開催が出来ます。

     TCFD参画支援
    【TCFDに関する解説はこちらから(2017年3月)】

     インターナルカーボンプライシング導入支援
    【カーボンプライシングに関する解説はこちらから(2016年10月)】

  • などなどです。主なものを挙げさせて頂きましたが、上記以外にも様々なサービス・支援を行っております。
    また、ご覧になった方もいるかと思いますが、今年3月に環境省が発行した「民間企業の気候変動適応ガイドー気候リスクに備え、勝ち残るために―」は、当社にて編集を担当しております。こちらも是非ご一読下さい。

    【民間企業の気候変動適応ガイド】はこちらから


    皆様の企業における気候変動対策について、少し聞いてみたいことやご相談などありましたら、是非ご連絡頂ければと思います。

    担当は、防災環境事業部 フロント営業部 黒田康平でした。

[閉じる X]

2019年5月

Vol.167

防災情報提供サービス コンテンツ拡充のご案内と、お客様の声

防災環境事業部フロント営業部 黒田 康平

今月は、今年2月のセミナーで反響の大きかった「防災情報提供サービス」について、コンテンツの拡充状況やご利用頂いているお客様の声についてお伝えをさせて頂きます。

【防災情報提供サービスの最新情報はこちらから】
【本サービスの導入事例・ご利用者の声はこちらから】


◆コンテンツの拡充状況

初期の防災情報提供サービスは、日本全国の自然災害リスク情報を整備し、任意の拠点(住所)における自然災害リスクを把握することに主眼を置いたものでしたが、そこから大きな進歩を遂げております。

  • 自社拠点のみならず、関連会社・サプライチェーンの拠点等を分類して、地図上に登録・表示することが可能です。
  • 地震発生時に、即座に震度分布図を計算し、地図上に表示します。
  • 拠点情報と震度情報から、既定震度以上の拠点を自動でリスト化し、関係者に一斉送信します(アラート機能)
  • 今後、地震以外にも「特別警報」の発令/解除に伴うアラート機能を追加予定です。(7月リリース予定)

これらの機能により、発災時の初動対応の効率化・迅速化が可能となっております。


◆導入事例・ご利用者の声

【本サービスの導入事例・ご利用者の声はこちらから】

物流企業様への導入事例を掲載させて頂いております。

このお客様では、全国400以上の拠点について、拠点概要などの属性情報を紐付けて登録頂いた上で、被災情報の視覚化ツール、またはBCP/BCMにおける事業継続の意思決定ツールとしてご活用を頂いております。

導入により、以下のような効果があったとのお声を頂いております。

「発災エリアにおける情報を、誰もが同じ水準でいち早く確認出来るようになり、初動対応の精度とスピードが上がった!」
「個別拠点のミクロ情報だけでなく、災害エリア全域および複数拠点の位置情報等のマクロ情報を把握出来るようになった!」
「将来的には、「防災情報提供サービス」と、各事業会社の被災状況を共有する社内システムとをリンクさせ、統合管理に取り組んで行きたい!」

発災時の初動対応や被災状況の把握、社内での情報共有等に、本システムの活用についてご検討を頂けますと幸いです。

担当は、防災環境事業部 フロント営業部 黒田康平でした。

[閉じる X]

2019年4月

Vol.166

地球×SDGs・当事者として一歩を踏み出すために

防災環境事業部フロント営業部 田中 里彩

今月は持続可能な開発目標「SDGs」についてです。

SDGsとは、2015年の「国連持続可能な開発サミット」で国連加盟国の全会一致で採択された、”誰一人取り残さない”社会の実現を目指して世界全体で取り組むべき方向を示す道標です。

SDGs達成には民間企業の協力が欠かせないものとされており、また事業者においてもCSRと同様、事業活動の持続的発展のためにも重要な取り組みと考えられています。

最近では、企業それぞれの事業領域とSDGsを結び付け、その達成に資する事業や活動であることをアピールする企業も多くなってきました。

一方で、社会の動向や投資家の要請に応じてSDGsの達成に資する取り組みを推進しようと思っても、どんな活動をすべきか、またどうすれば社員が積極的に取り組めるかが分からない、と頭を抱える事業者様も多くいるのが現状です。

当社においても同様に、社員への意識の浸透という課題がありましたが、SDGsに関する社内勉強会や、気候変動に関するワークショップの開催などにより、既存の各技術サービスがSDGsのどの目標・ターゲットに結び付けられるか、気候変動により発生しうる事象に対して、どのようなサービスで社会に貢献出来るか、を考える場を提供する取り組みをおこなっています。
これらの活動により、社員のSDGsの認知度は大きく向上したのではないかと考えています。

また、当社では、今年の4月から企業・団体様向けにSDGsを学ぶプログラムのご提供をスタート致しました。


このプログラムでは、昨年5月以来本メルマガに掲載しております「インタラクティブ地球儀SPHERE」を用い、「貧困率」の推移や「平均気温の上昇予測」などの社会課題を地球儀で俯瞰的に見て理解した上で、自社(自分たち)に出来ることは何か、既存技術を活かしてどのような課題解決が出来るかをワークショップ形式で議論頂きます。

まだ提供し始めたばかりのプログラムですが、体験者からは以下のような感想を頂いております。

  • いつもと違う観点、視点でSDGsを考えるきっかけが得られました。
  • 参加者から、思った以上に多様なアイデアが出てきたので驚きました。社員の新しい一面の発見になりました。

このプログラムの特徴とも言えるのが、感覚的な学びです。
地球規模で起こっている温暖化や貧困問題などを、文章やデータだけで理解するにはどうしても限界があります。視覚的に捉え、また地球を動かす体験を通じて考えることで、上記の体験者の感想にもあるように、新しい視点で多様なアイデアを生み出すことに繋がります。

また、本プログラム受講者には受講証と、巷で人気?のSDGsバッジを進呈させて頂きます。
是非、貴社従業員の環境意識向上や環境教育のツールとしてご検討下さい。

もしご興味がございましたらお気軽に営業担当までお問い合わせください。
担当は、防災環境事業部 フロント営業部 田中 里彩でした。

[閉じる X]

2019年3月

Vol.165

PCB対応はまだ終わらない!含有塗膜の調査開始!

環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤 正二

PCB廃棄物については、いわゆるPCB特措法に基づき、高濃度PCB廃棄物及び高濃度PCB使用製品の保管・所有者は処分期間内の処分等が義務付けられています。
特に、高濃度PCB廃棄物についてはJESCOにて計画的処理期限が定められており、安定器及び汚染物等は、北九州・大阪・豊田事業エリアでは2021年度末、北海道・東京事業エリアでは2023年度末に迫っています。

PCBは、変圧器、コンデンサー等の電気機器の絶縁油が主な使用用途となっていましたが、一部の塩化ゴム系塗料にも可塑剤として使用されていたことが知られています。
関係省庁等が実施した実態調査の結果、橋梁・洞門・排水機場をはじめとする施設等においてPCBを含有した塗料の使用が確認されました。

そのような中、経済産業省産業技術環境局では、高濃度PCB廃棄物等となる塗膜について、早急に対応を進めるため、平成30年12月7日に以下の連絡および資料を公表しましたのでご報告いたします。

『高濃度ポリ塩化ビフェニル含有塗膜に関する周知依頼(事務連絡)』
こちらからご確認下さい。

『高濃度ポリ塩化ビフェニル含有塗膜の把握について(初版)』
こちらからご確認下さい。

これらによると、昭和41年(1966年)から昭和47年(1972年)1月までに製造された塩化ゴム系塗料にPCBを添加していた為、昭和41年(1966年)から昭和49年(1974年)までに建設または塗装された施設等に使用された可能性があるとしています。

調査対象施設等として、
(1)橋梁(①道路橋、②鉄道橋)、(2)洞門、(3)排水機場・ダム・水門等、(4)タンク(①石油貯蔵タンク、②ガス貯蔵タンク)、(5)船舶が挙げられております。

塗装塗り替え時における事前調査や橋梁等の補修設計のための現状把握として、事業者が化学物質の有害性の調査を行い、労働者の健康被害を防止する措置を講じる目的で、塗膜に含まれるPCB・鉛・クロムの分析調査は従来から実施されております。

当社およびグループ会社でも自治体の業務で塗膜調査を実施しており、分析のための試料採取を実施するにあたり、現場に応じて、以下の点に注意して調査計画を立案しております。

  • 足場確保、高所作業車、橋梁点検車の必要性の確認
  • 交通規制が必要な時には道路使用許可や交通誘導員が必要となる
  • 作業区画の明示、事前打合せによる調査内容の確認、調査計画の立案
  • 試料採取時の飛散防止対策

PCB含有塗膜について対応を進められる中で、ご不明点等がございましたら、いつでもご連絡下さい。
担当は、環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤 正二でした。

[閉じる X]

2019年2月

Vol.164

4月1日改正!土対法第二段階施行の概要について

法人第三営業グループ 黒田 康平

改正まで1ヶ月あまりに迫って参りました土壌汚染対策法の第二段階施行について、改めて改正内容の概要をお伝えします。
第二段階施行の概要は当社HPにも掲載しております
【改正土対法に関する当社HPはこちら】

  • 以下の要件を満たす土地は、形質変更時の面積要件が900m2に強化される。
    *土壌汚染対策法第3条第1項のただし書きの確認を受けている土地
    *現に有害物質使用特定施設が設置されている工場・事業場の敷地
  • 調査対象深度は、最大形質変更深さから1mまでとすることが出来る。
  • 改正水質汚濁防止法施行日(平成24年6月1日)以降に新設された有害物質使用特定施設が構造基準に適合し、点検が適切に行われている場合、「土壌汚染が存在するおそれがないと認められる土地」と判断する。
  • 第一種特定有害物質のシス-1,2-ジクロロエチレンが1,2-ジクロロエチレンに変更
  • 要措置区域等内において、土地の形質の変更を行う場合の施工方法は、地下水質の監視を行いつつ、地下水位を管理して施工する方法でも良い。
  • 要措置区域において措置を行う際に、目標濃度(※)を設定することが可能となる。
    ※目標濃度:飲用井戸等で地下水基準に適合するために要措置区域において達成すべき濃度。

などなどです。改正のたびに、土対法はより複雑化していくことがお分かり頂けるかと思います。

法改正内容について詳細を知りたい場合、開発などの具体的な計画やご質問がある場合は、各営業担当者または技術担当者までお気軽にご連絡下さい。 また、先日の通信でもお伝えしました通り、当社では皆様の社内環境担当者などの方々向けに、個別の講習会なども開催させて頂いておりますので、こちらもご相談下さい。
担当は、法人第三営業グループ 黒田 康平でした。

[閉じる X]

2019年1月

Vol.163

いよいよ施行!中国『土壌汚染防治法』

法人第三営業グループ 坂本 大

今月は、1月1日に施行された中国の土壌汚染防治法についてです。

世界第2位の経済国にまで発展した中国は、これまで経済成長を最優先することで環境対策に本腰を入れていなかったとされていましたが、近年は違います。
北京オリンピックにおける大気改善から始まった、環境面における問題認識とその改善意識が大きく変容しており、水十条や大気十条、さらに土十条などの行動計画は、全人代が環境改善に本気で取り組もうとしていることの証でもありました。

その結果、排水における課金額が以前より大幅に上がったり、監督行政による立入り検査が厳格化したりすることで、中国に進出した日系企業の中には、大気汚染や水質汚濁を法令違反したとされ、重い罰金を科せられた企業があります。

こうした中、土壌に関わる環境対策として土壌汚染防治法が制定され、2019年1月1日に施行されました。
この法律は10年ほど前から制定されるとの話が出ては消えていましたが、ついに施行されることとなり、

  • 土地の使用に関してどんなリスクが発生するのか?
  • そのリスクに対してどのような対応をすればよいか?
など、日系企業は真剣に検討することが求められるようになります。

法で明確化した適用範囲は以下のとおりです。
1)土壌汚染の責任者
  • 土壌汚染を発生させた土地使用権者(法4条)。
  • 土壌汚染責任者が不明の場合には、土地使用権者(法45条)や政府によって認定 された者(法48条)。

2)調査修復実施の契機
  • ① 重点監視管理企業に指定され、重点監視企業の義務として、毎年の観測計画の確定と観測の実施(法21条)
  • ② 土壌汚染重点監視管理企業が生産経営用地の用途を変更し、またはその土地使用権を回収・譲渡する前(法67条)
  • ③ 土壌汚染状況の一般調査などによって土壌汚染リスクがあると判断された建設用地に対して、用途が公共サービス用地に変更される場合(法59条)

3)法律責任
例えば、重点監視管理企業が自主観測案を制定しなかった場合で、その改善を拒否した場合には罰則として「生産停止命令」が命ぜられる。
また、土壌汚染責任者や土地使用権者が規定に基づいて土壌汚染状況調査を実施しなかった場合には「2万元以上20万元以下の罰金」が課せられる。

弊社では北京の土壌環境コンサルタント会社やエンバイオ・エンジニアリング社と、中国での日系企業向けのサービス提供について業務提携しており、それぞれが持つネットワークを駆使して、中国全土における対応を引き受けるべく、体制を構築しています。

何かご不明な点がありましたら、国内はもとより中国大陸においても、できる範囲でお伺いしますので、ご連絡下さい。 担当は、法人第三営業グループ 坂本 大でした。

[閉じる X]

2018年

  • Vol.162
  • Vol.161
  • Vol.160
  • Vol.159
  • Vol.158
  • Vol.157
  • Vol.156
  • Vol.155
  • Vol.154
  • Vol.153
  • Vol.152
  • Vol.151

2018年12月

Vol.162

『天晴れ』で、食糧生産を空からサポート

営農支援サービスチーム 大島 香

今月は、当社が昨年10月よりサービス提供を開始しました営農支援サービス『天晴れ(あっぱれ)』について、ご紹介をさせて頂きます。

『天晴れ』のサービスの詳細や利用事例についてはこちらからご確認下さい。
『天晴れ』の詳細はこちらから

今、担い手の減少・高齢化が深刻な課題となっている農業分野に、「スマート農業」「アグリテック」等の新しい言葉が浸透しつつあります。農林水産省では “ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現、推進する新しい農業” と定義しており、これまでの農業のイメージをがらりと変えるものです。

この動きを後押しするように、先日最終回を迎えた話題のドラマ「下町ロケット」でも「スマート農業」が題材となっていました。準天頂衛星みちびきの運用や無人トラクターの開発による農業分野への貢献に合わせ、技術者・研究者が切磋琢磨するストーリーが描かれ、生産者のみならず一般消費者の方でもスマート農業への関心が高まったのではないでしょうか。

世間の注目を集めるスマート農業業界において、弊社では、クラウド型営農支援サービス『天晴れ(あっぱれ)』を昨年10月にリリース致しました。対象地域は日本全国。空からの目線で農作物の生育状況や収穫適期を、生産現場の方々が欲しい指標で可視化した診断レポートをお届けしています。
インターネット環境があればいつでも、初期投資不要でご利用頂ける点や、すべての所有圃場の状況を手元のタブレット等で把握出来る点などを評価頂き、既に多くの方々にご活用頂いております。

生産者の方々の生の声や活用事例について、次世代農業ライフ&ビジネス誌「AGRI JOURNAL」で取り上げて頂きました。
掲載された記事はこちらから

生産者から届いた声の一部をご紹介します。
「収穫期の農作業時間が半分以下になって家族との時間が取れるようになった」
「乾燥機燃料が前年比の2割~4割削減できた。」
「土地改良事業で合筆した圃場の地力回復に活用できた。」

スマート農業元年とも言われている2018年が終わろうとしていますが、2019年度からは農林水産省を先頭に「スマート農業加速化実証プロジェクト」が 全国で展開されます。弊社も各地でお声がけを頂いております。
スマート農業はまだ産声をあげたばかりですが、これらの技術が、生産現場が抱える課題を解決し、日本の農業の活性化につながることを私たちも期待しています。

『天晴れ』について詳細を知りたい場合やご質問がある場合は、各営業担当者までお気軽にご連絡下さい。
担当は、営農支援サービスチーム 大島 香でした。

[閉じる X]

2018年11月

Vol.161

来年4月1日改正!土対法第二段階施行の概要について

法人第三営業グループ 黒田 康平

今月は、土壌汚染対策法の第二段階施行についてです。

第一段階の施行は既に今年の4月1日に施行されていますが、皆さまへの影響の大きい第二段階施行について、去る9月25日に閣議決定され、来年4月1日に施行されることが決定致しました。

面積要件について、これまでの3,000㎡以上の形質変更時の届出に加え、条件を満たす土地については900㎡以上の形質変更時に届出が必要となります。
来年4月1日以降の形質変更工事等につきましては、ご注意を頂ければと思います。

なお、面積要件などの規制強化がある一方で、要措置区域等における施行方法や、自然由来・埋立材由来の汚染土壌の取扱などについては緩和される内容も出されております。

また、11月1日~30日までの間、土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令案等に対する意見募集(パブリックコメント)が実施されています。
まだ確認されていない方は以下よりご確認下さい。

環境省意見募集ページ:http://www.env.go.jp/press/106103.html

当社ホームページにおいても、第二段階施行に関する概要をUPしました。
以下URLからご一読頂けますと幸いです。

第二段階施行の概要はこちら

環境省においては、改正土対法と土壌汚染対策の理解促進のため、11,12月に全国4都市で「土壌汚染対策セミナー」を実施しますが、皆様は申込されましたでしょうか?
どの会場も数日のうちに募集定員に達し受付が終了されたようで、皆様の関心の高さが伺えます。
セミナー申込に漏れてしまった方、セミナーに参加はした(する)がそれだけではまだ不安な方、皆さまに朗報です。
詳細は検討中ですが、当社におきましても来年1,2月に大阪・名古屋・東京の3都市でセミナーを開催させて頂く予定です。
土対法に詳しくない方にも分かりやすくご説明して参りたいと考えています。
日程・内容等の詳細が決まりましたら、皆さまにご案内を差し上げますので、しばしお待ちください。

さらに当社では、皆様の社内向けに個別の講習会なども開催させて頂いております。
皆様への影響の大きい第二段階施行を前に、環境や不動産部門の方だけでなく、生産部門の方などへも周知が必要かと思います。
ご要望がありましたら是非ともご相談を頂ければと思います。

その他、内容について詳細を知りたい場合、開発などの具体的な計画やご質問がある場合は、各営業担当者または技術担当者までお気軽にご連絡下さい。

担当は、法人第三営業グループ 黒田 康平でした。

[閉じる X]

2018年10月

Vol.160

土対法に加え、東京都「環境確保条例」も来春改正へ

法人第三営業グループ 黒田 康平

今月は、先般の本メルマガでもご案内した東京都環境確保条例の土壌汚染対策制度に関する改正についてです。

去る6月4日に条例改正案が公表されて以降、意見募集が行われ、提出された181件の意見に対する東京都の見解が、8月20日に公表されております。

今後は、関連規程の改正事項について、引き続き制度的・技術的な観点からの検討を行い、土壌汚染対策法の第二段階施行と同時期(来春)の施行を目指すこととしています。
東京都の意見募集結果はこちらから

当社ホームページにおいても、都条例改正に関する概要をUPしましたので、以下URLからご一読頂けますと幸いです。
都条例改正の概要説明はこちらから

今回の条例改正では、「法と条例と自主的取組のベストミックス」を目指すことを基本方針として検討が行われており、
  • ① 法との重複の解消や不整合の整理
  • ② 操業中の自主的な取組や環境・経済・社会に配慮した取組を推進する仕組み作り
  • ③ 都内の活発な土地取引を踏まえた、土壌汚染情報の積極的な公開
などが主な課題として挙げられています。

① 法との重複の解消や不整合の整理
・(116条)土壌地下水汚染対策について、健康リスクに関わらず対策が必要であったが、健康リスクがある場合又は地下水汚染が拡大するおそれの多い高濃度の土壌又は地下水汚染がある場合に、“措置”を義務付けることとする。

・(117条)敷地面積3,000m2以上の土地における土地改変時に利用履歴調査の報告を義務づけているが、3,000m2未満の土地においても、改正土対法第二段階施行後の法第4条の届出対象となる土地(900m2以上の形質変更など)は全て、条例117条の対象とする。

② 操業中の自主的な取組や環境・経済・社会に配慮した取組を推進する仕組み作り
・(116条)工場等の操業中に自主的に実施した調査結果を報告する制度は設けられていないが、操業中に行われた自主調査・対策についても、条例第116条と同様の調査・対策の結果は、任意で報告できる制度を設ける。

③ 都内の活発な土地取引を踏まえた、土壌汚染情報の積極的な公開
・現行条例では、土壌汚染情報に関する台帳の調製・公開に係る規定がないが、情報公開推進のため、台帳を調製し公開する。その公開は都のホームページでも行うことを検討する。

その他を含む情報については以下URLよりご確認下さい。
都条例改正の概要説明はこちらから

内容について詳細を知りたい場合や、開発などの具体的な計画やご質問がある場合は、各営業担当者または技術担当者までお気軽にご連絡を頂けますと幸いです。

担当は、法人第三営業グループ 黒田 康平でした。

[閉じる X]

2018年9月

Vol.159

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)について

法人第三営業グループ 坂本 大

今回はTCFDについて執筆します。聞きなれない方もおられると思いますが、金融安定理事会(FSB)の下に2015年に設置された気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)のことであり、2017年に提言書をまとめました。提言書では気候変動がもたらす「リスク」及び「機会」の財務的影響を把握し、開示することを狙いとしています。


提言書ではあくまでも企業の自主的な情報開示を推奨したものとなっており、何ら法的な義務が課せられるものではありませんが、このTCFD提言に当時国内で賛同したのが、住友化学様と弊社国際航業の2社でした。その後賛同する日本企業も増え、本年8月時点で19社になりましたが、皆様から最近、なぜ国際航業はTCFD提言にいち早く賛同を表明したのですか?というお問い合わせをいただくことがあります。

弊社はパリ協定以前から、再生可能エネルギー開発、森林保全事業、自然災害対策、そして、REDD+など気候変動問題と大変親和性が高い事業分野に取り組んできました。

また、 当社は2010年より世界経済フォーラムの会員となり、2015年以降は世界各国の代表取締役(CEO)による「気候変動CEOイニシアチブ」の活動にも参画しています。その活動の一環としてTCFD提言内容をいち早く理解し、有益な提言と判断して、2017年6月に世界100名超のCEOと共にTCFD提言を支持する公開状に署名しました。

弊社では事業形態上、二酸化炭素排出量は大きくありませんが、気候変動がもたらす物理的変化、社会経済や政策の変化が今後の事業展開においてリスクになり、一方でビジネス機会にもなりうると認識しています。
そして、これらリスクをマネジメントし、機会を最大化するためには変化に対する社員の認識が重要と考え、社員の教育やワークショップ開催などを通じた啓発活動を現在行っています。

並行して、海外などのシナリオ分析事例を研究しながら、2度目標などを考慮した定性的なシナリオ分析を検討しており、今後は全主要事業を対象とした包括的な分析とマテリアリティの特定を目標として、活動に取り組んでいきます。

TCFDの大きな目的は、投資家に対して、その企業が気候変動に対してレジリエンスが一定程度確保されているのか?という「納得感のある安心感」を示すことです。
そのため、企業は自主的に、段階的に開示内容を進展させることが重要です。例えば、気候変動がもたらすリスクの一つに水リスクがありますが、まったく開示をしていないと、そうしたリスクに気づいていない?それに企業として対応していないのでは?、と受け取られる可能性があります。
企業は将来を見越した目配りがますます求められていると、個人的に強く感じています。

ご質問等ございましたらお気軽にお問合せ下さい。

担当は、法人第三営業グループ 坂本 大でした。

[閉じる X]

2018年8月

Vol.158

防災情報提供サービスについて

法人第三営業グループ 小竹 修一

平成30年7月豪雨により被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げます。
今年は、7月の豪雨をはじめ、異常な猛暑や大阪北部地震による災害等、例年になく厳しい環境下での夏となっておりますのは、ご承知の通りです。

特に平成30年7月豪雨による西日本地域(特に岡山・広島地区)への影響は甚大なものとなってしまいました。
企業にとっての影響は事業所の被災だけにとどまらず、従業員個人の被災、交通網寸断による生産・物流への影響、サプライヤーの被災による生産計画の見直し、あるいは出荷先の被災による注文停止等まで拡大したケースもあろうかと思います。

豪雨等をはじめとした気候関連災害や、地震等の自然災害は、これからも特定の地域に限定されず、より広範に、高頻度で発生する危険性を持っています。
各企業様においても、特に2011年の東日本大震災以降、BCP・BCMの検討を進められており、様々ある経営リスクの中でも重要な課題として認識されているところかと思います。

当社では、得意とする地図情報関連技術と、国や地方自治体・民間企業等と培って参りました防災計画の策定経験を活かし、災害発生時に、より的確な事業継続判断を行って頂くための情報提供サービスを始めさせて頂いております。
(当環境通信においても、2016年末より「防災情報提供サービス」として下方のInformationに掲載をさせて頂いております)

【防災情報提供サービスの詳細はこちら】

当社サイトにご登録頂き、各企業様の拠点・サプライチェーンの情報を登録頂けますと、以下のような場面でお役立て頂けます。

  • ① 通常時:登録地点における自然災害の潜在的リスクを把握
  • ② 警戒時:リアルタイムの気象情報から被災懸念のある拠点を把握し、災害発生時の影響を予測・評価
  • ③ 災害発生時:災害発生場所、規模等から事業継続への影響を把握し、次の判断をするために必要な情報の把握

本サービスの最大の特徴は、複数の防災情報をまとめて「地図情報」として提供するということにあります。
同一地図上に自社拠点やサプライチェーン情報と災害情報が重ねて表示できるため、災害の影響を具体的に把握することができ、影響を受ける拠点・サプライチェーン等を自動抽出することも可能です。
表示内容につきましては、近日さらに内容を追加し、事業継続に影響を与え得るリスクの把握をより的確に行えるように利便性を向上させていく予定です。

また、災害発生時のメール配信や道路交通情報など、追加オプションメニューもご用意しております。

サービスプランは、月額5万円(1 ID)から。現在、トライアル版を30日間無償提供させて頂いており、情報表示画面も実感して頂けます。
ご質問等ございましたらお気軽にお問合せ下さい。
また、本サービスに追加して欲しい情報等、ご意見も頂戴出来ますと幸いです。

担当は、法人第三営業グループ 小竹 修一でした。

[閉じる X]

2018年7月

Vol.157

空から見た森の健康診断(森林炭素吸収量の算定)

法人第三営業グループ 小竹 修一

現在、環境にやさしい企業経営を目指す動きの中で、各企業が保有している緑地資産や森林資源が持つ価値を見直す動きが活発になりつつあります。
これは、地球温暖化防止活動の一つとして、「脱炭素社会」を目指す動きが社会に広がる中、企業としてもまずは自社が所有している既存資産の価値を把握することで、今後の行動指標の策定に資することが出来るとともに、資源を「守り」「育てる」ことで社会貢献が出来るためと考えられます。

国際航業では、得意とするリモートセンシング技術を活用し、企業の持つ森林・山林資源の現状・健全性を把握する、「空から見た森の健康診断」を提唱させて頂いております。
昨年8月、NHKにて放送された「大捜索ドキュメント!屋久島“伝説の超巨大杉”」をご覧になられた方もいらっしゃいますでしょうか?
当社では、当番組において伝説の超巨大杉の発見に協力することが出来ましたが、こちらで用いた技術と同様の技術にて「空から見た森の健康診断」をご提供させて頂いております。

(参考)昨年放映の番組に関するプレスリリースはこちらから
「空から見た森の健康診断」の技術についてはこちらから

こうした、森林・山林資源に関連する業務の中でも最近特にお引き合わせを頂いているのが「森林の炭素吸収量算定業務」です。
これは、お客様が所有されている国内外の森林の衛星画像、航空レーザーデータ及び植生及び植林状況等の既往調査データや現地地上調査結果等も組み合わせて、詳細な森林炭素吸収量(樹種ごとの単位面積当たりの炭素蓄積量)の算定を行うものです。
この解析によって、従来曖昧な評価結果しかなかった森林・山林資源の定量的な評価が出来、CSR活動の効率的運用やPRも可能となります。
また、所有はしていても用途が見つからず、活用がなされていなかった、地方の山林の資産価値見直しにもご活用頂いております。

業務にあたっては、対象地の範囲、過去の植生・植林等活動の実績などをご用意頂く事になりますが、ご提供資料の精査や計測データの処理一式はこちらで実施させて頂くこととなります。
また、単年度のみではなく、複数年度の時系列解析も可能ですので、従来の活動の評価に役立てて頂く事も出来ます。

詳細につきましてはお気軽にお問合せ下さい。
担当は、法人第三営業グループ 小竹 修一でした。

[閉じる X]

2018年6月

Vol.156

東京都「環境確保条例」を16年ぶりに抜本改正へ

法人第三営業グループ 坂本 大

現在、東京都が土壌・地下水の汚染対策を定めた条例を16年ぶりに抜本改正する動きがあります。
「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」(通称「環境確保条例」または「環確条例」)のうち、土壌汚染対策制度(第四章第三節)について見直しの検討を行っており、6月4日に改正案が公表されました。
7月3日までの1ヶ月間、以下のページにて意見募集が行われています。

東京都の意見募集ページはこちら

土壌汚染対策法では地下水汚染について、人が直接飲むなど健康リスクがある場合に「要措置区域」に指定し、措置を義務づけています。 一方、今回の条例改正案では、飲用井戸等による健康リスクがない場合でも、土地に「高濃度汚染」があれば命令を発出し、措置を義務付けることとなりそうです。

具体的には、ベンゼン、水銀などの有害物質について、地下水として飲むことができる環境基準の10倍の濃度を目安にするそうです。 そして、地下水中の濃度が目安を上回れば、高濃度汚染として鋼矢板やコンクリートの敷設といった封じ込めが義務づけられます。

飲用井戸がない(健康リスクがない)場合でも措置を義務付けるという考え方は、土壌汚染対策法の考え方からすれば過剰に思えますが、実はこの考え方は土壌汚染対策法でなく、水循環基本法(2014年7月1日施行)からきているようです。

自治体の場合、両方を一つの条例で対応しているケースが多いので、ほかの自治体においても、こうした取り組みが増えてくる可能性があります。

(参考)水循環基本法のご説明資料(国土交通省)はこちらから

今後は、9月開会の都議会定例会に改正案が提出され、来年2019年春の施行を予定しております。
ちょうどその頃には土壌汚染対策法の第2段階施行が始まります。こちらは過去の本通信でお伝えしている通り、第3条ただし書きの調査猶予地においても、一定規模以上の形質変更の際の調査が必須となるなど、影響の大きい改正が含まれます。

法律と条例、双方の詳細な内容に関する情報収集が、今後事業検討する上でポイントになりそうです。
もちろん、我々も今後こうした動向を皆さまにお伝えして参ります。

担当は、法人第3営業グループ 坂本 大でした。

[閉じる X]

2018年5月

Vol.155

PCB 一部処分期間終了と、処理困難物

環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二

3月31日、JESCO北九州での変圧器・コンデンサーの処分期間が終了致しました。
次は、3年後の平成33年3月31日に処分期間終了を迎える「JESCO大阪の変圧器・コンデンサー」、「JESCO北九州の安定器及び汚染物等」となります。

参考(環境省):http://pcb-soukishori.env.go.jp/

毎年4月~6月までは、PCB特措法に基づく以下の書類の提出期間ですので、PCB廃棄物に対する1年間の取組み、進捗状況を整理されている方も多いのではないでしょうか?

  • PCB廃棄物の保管及び処分状況等届出書
  • 使用中のPCB製品の使用状況報告書
など、ご対応を進められる中で、ご不明点等ございましたら、いつでもご連絡下さい。

本メルマガでは、3月28日に中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)が公開した「平成29年度(第2回)ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業検討委員会」の中で議論された「処理困難物の処理促進検討状況」について、ご報告いたします。

PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会(議事次第・資料等一覧)
http://www.env.go.jp/recycle/poly/confs/tekisei.html

JESCO各事業所に処理登録されているPCB廃棄物の中には、JESCOの既存設備では処理が難しい廃棄物や特別な対応が必要な廃棄物、さらに保管場所からの搬出が困難な廃棄物が存在しており、JESCO各事業所において、「処理困難物」として案件をリストアップし、処理困難物対策チームで処理方法を検討しているとのことです。
個別性が高い内容であり、公表される機会は少ないと思いますが、「処理困難物」として挙げられたものは以下の通りです。
    (1) 超大型変圧器及び搬出不可変圧器
    (2) 超大型保管容器及びタンク
    (3) 密閉容器保管漏洩変圧器
    (4) その他大型機器
    (5) 処理困難PCB油
    (6) コンクリート固化機器
    (7) プラント解体物その他

今までに処分登録がされていない「処理困難物」(今後、新規で処理登録されるもの)については、JESCOや収集運搬会社での対応検討に時間がかかることが予想されます。
今後のPCB廃棄物の掘り起こし調査で新規発生する可能性があるPCB廃棄物については、その種類、寸法、保管状況などによっては、「処理困難物」と判断されるものもあろうかと思いますので予めご注意下さい。
PCB廃棄物の期限内処理に向けて、保管事業者の都合を優先するだけでなく、早めにJESCOに処理登録、相談することが重要だと考えられます。

担当は、環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2018年4月

Vol.154

民間事業者の気候変動適応

気候変動対策研究所準備室 前川統一郎

今月は、気候変動の影響への適応(気候変動適応)についてのご紹介です。

本年2月に、「気候変動適応法」が閣議決定され、今国会で成立の見込みです。
この中で、事業者には、「自らの事業活動を円滑に実施するため、その事業活動の内容に即した気候変動適応に努めるとともに、国及び地方公共団体の気候変動適応に関する施策に協力するよう努める」ことが求められています。

人間活動によって排出された温室効果ガスが原因となった地球温暖化が進んでいます。
昨年の世界の平均気温は2016年、2015年に次いで史上第三位を記録しました。
地球温暖化がもたらす気候変動が原因と見られる異常気象は世界各地で発生しています。
昨年の気象災害による全世界の経済損失は、過去最大の3440億ドルと見積もられています。我が国でも、「過去に例を見ない」豪雨や猛暑などが毎年のように発生し、全国各地に被害をもたらしています。

この地球温暖化(気候変動)に全世界が協調して取り組むための国際的合意が2016年11月に発効したパリ協定です。この協定に基づき、今世紀末に地球の平均気温の上昇幅を産業革命前の水準より「2℃を十分に下回り、限りなく1.5℃に近づける」ことをめざし、世界各国が温室効果ガスの排出量削減のための取組(「緩和」と呼ばれています)を開始しています。
しかし、パリ協定の目標に向けて「緩和」が理想的に進んだとしても、温室効果ガスの排出が続く限り、地球温暖化は止まりません。そして、気候変動による異常気象等の頻度と強度がさらに高まることが懸念されています。

企業の事業活動に対しても、異常高温による熱中症の発生や台風による操業停止などの形で、気候変動の影響が既に顕在化しています。また、世界中に広がるサプライチェーンが洪水により寸断されること等による、間接的な影響も発生しています。
その一つの例が、2011年のタイの大水害です。さらに、気候パターンの変化は、水資源や原材料の利用可能性への影響、市場の変化などの形で徐々にリスクを拡大させます。

このような気候変動リスクを回避・低減するための取組が「適応」です。
具体的には、サプライチェーン(サプライヤー、自社、顧客)全体にわたって、気候変動が及ぼす事業活動へのリスクと機会(チャンス)を評価します。そして、これらのリスクと機会の事業活動や経営への影響を総合的に分析し、優先順位を考えながら計画的に対応します。
リスク対応と言う面では、「適応」はBCP(事業継続計画)と似ています。
しかし、「適応」には、瞬間的な気象災害だけでなく、徐々に変化する気候条件による影響や市場の変化など、間接的な影響も検討対象に含まれます。
また、長期的かつ動的に変化する気候変動と事業活動との関係分析が必要である点で、BCPとは大きく異なります。

英国を中心とした海外では、10年以上前から「適応」の必要性の認識が高まっています。これに伴い、企業の「適応」に関する普及啓発が進められており、積極的に取組む企業も多数みられます。
また、「適応」への取組に商品やサービスを提供する「適応ビジネス」も生み出されています。
英国環境庁が2015年に発効した啓発書では、適応への取組は、

  • ① 長期的視点も含めた事業継続性を高める
  • ② 長期的なコスト削減と優れた投資判断ができる
  • ③ 投資家や株主などからの評価が高まる
  • ④ 他社よりも一歩先を進むことにより競争力が高まる機会に繋がる
と述べています。
昨年、金融安定理事会の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言が発表されました。
この提言では、気候変動による自社のリスクと機会の財務的影響を評価し、経営課題として取組むことが推奨されています。
この提言を受けて、「適応」に取組む海外の企業は、さらに拡大すると考えられます。

これに対し我が国では、「適応」への認識は高いとは言えません。
まだまだ先の話、自分とは関係の無い話と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、気候変動による影響が既に顕在化していること、TCFDの提言に代表される世界的な動き、そして気候変動適応法案の成立によって、我が国の企業も「適応」を自分事として考えるべき時が来たと言えるでしょう。
環境省は、法案成立に合わせて、民間事業者向けのガイドライン等の啓発書作成も予定していることから、これらの図書が企業の取組を後押しすると考えられます。

「適応」へ取組むことは、「適応ビジネス」としてのチャンスだけでなく、上述したような企業競争力を高めるチャンスにもなります。
また、地方自治体や地域と連携した戦略的な取組は、SDGsのターゲット13.1(すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性及び適応の能力を強化する。)への貢献にもつながります。

気候変動は避けられない変化です。これをチャンスにつなげるために、主体的な適応に取組むことが望まれます。
なお、国際航業は環境省や関連学会と連携しながら、民間事業者の気候変動適応に関する取組を支援しています。
適応に関して詳しくお知りになりたいときは、是非ご相談ください。

担当は気候変動対策研究所準備室 前川統一郎でした。

[閉じる X]

2018年3月

Vol.153

環境アセスメント制度と自主アセス

技術サービス本部 環境保全部 環境グループ 鶴間亮一

今月は、環境アセスメント制度と自主アセスのススメについてです。
環境アセスメント制度をご存知でしょうか。
環境アセスメント制度とは、開発事業による環境への影響を防ぐため、事業者が環境保全について検討し、一般の方々や地方公共団体等からの意見を聞いて、よりよい事業計画としていくための制度です。

この制度はアメリカで制度化されて以来、世界各国で導入され、日本では1997年に環境影響評価法が制定されました(2011年に改正)。
この法律では、道路やダム等13種類の開発事業の中で、それぞれ制度の対象となる事業規模が定められています。
また、全ての都道府県とほとんどの政令指定都市には環境アセスメントに関する条例が制定されており、法律の対象にはならずとも条例の対象となる事業も多くあります。

この法律や条例に該当する事業を実施する場合は、現地調査や影響予測・評価、手続き等で2年半から3年程度の期間がかかってしまいますので、もし大規模な開発事業をご検討の場合は注意が必要です。

▽環境アセスメント制度のより詳細な情報はこちらから▽
環境アセスメント(環境影響評価)とはhttp://www.env.go.jp/policy/assess/1intro.html

さて、この法律や条例の対象とならない小規模の開発行為であっても、近年では自主的に環境アセスメントを実施する事例が増えてきています。
この自主的な環境アセスメントが、表題の「自主アセス」です。

これまで、小規模な開発行為においては、積極的な情報発信や環境保全への取り組みの周知等はあまり行われていませんでした。
しかし近年では、実際に開発行為がスタートすると、生活環境への影響や、周辺の自然環境への影響を懸念される地域住民の方も多く、特定のステークホルダーからの反応が想定されるケースもあります。

そこで、環境アセスメント制度を参考に、事業者が環境に関する調査や影響予測・評価を行い、専門家や地域の方々との意見交換を踏まえて事業計画を修正していくことで、地域の方々等とよりよい関係を構築しつつ、環境に配慮した開発行為を可能とするのが自主アセスです。
この取り組みは、事業者の社会的説明責任を果たすことにつながり、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みとしても位置付けることができます。
すなわち、事業者の社会的評価の向上につながるものなのです。

自主アセスは、事業者によって様々な形態で行われています。調査や環境保全対策等は事業者が可能な範囲で地域の特性等を踏まえて実施していくものですが、以下の4つの要素を取り入れることが重要とされています。

  • 環境配慮に関する検討を行い、その結果を公表する
  • 環境影響評価に関する専門家が関与する
  • ステークホルダー等からの意見募集を行う
  • 説明会や意見交換会、協議会などのコミュニケーションの場を設ける

当社では、法律や条例の環境影響評価の実績はもちろんのこと、自主アセスの支援実績もございます。また、環境影響評価に関する専門家とされる技術士が多数在籍するほか、環境アセスメント士や環境計量士、ビオトープ管理士といった様々な分野の専門家も在籍しています。
加えて、当社は一般社団法人日本環境アセスメント協会の正会員でもございますので、不明点があればお気軽に営業担当までご相談いただければと思います。

担当は環境保全部環境グループ 鶴間亮一でした。

[閉じる X]

2018年2月

Vol.152

土対法2段階改正 今度は900m²?!

技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平

「土壌汚染対策法の一部を改正する法律」が昨年3月に閣議決定され、衆議院・参議院での可決成立を経て、5月19日に公布されました。
今回の改正は、内容のほかにも施行が二段階に分かれることにご注目下さい。
特に、第二段施行の内容については、皆様の事業にも大きく関係すると思われます。

◆第一段施行分【今年4月1日施行】
改正の第一段は今年の4月1日に施行されます。4月1日の改正に向け、昨年12月27日に4つの省令が公布され、また施行通知が公表されております。

環境省ホームページ
省令改正:http://www.env.go.jp/press/104978.html
施行通知:http://www.env.go.jp/water/dojo/law/kaisei2009/no_1712271.pdf

◇第一段施行分の主な内容(施行通知より抜粋。番号は施行通知に記載の番号)

    1. 法第3条1項の土壌汚染状況調査の対象となる「工場・事業場の敷地」の明確化
  • 敷地が公道等により隔てられていても、特定有害物質を含む液体等が流れる配管等により接続され一体の生産プロセスが行われている等の場合、隔てられた双方の土地を1つの工場・事業場の敷地として取り扱う。また、都道府県知事は、既に第3条1項ただし書の確認(調査猶予)を受けている土地についても、土地所有者等からの情報提供や要請に応じて、範囲の明確化や見直しについて、必要に応じて適切に対応されたい。

  • 3. 土地の形質変更届出(法第4条)に併せて行う土壌汚染状況調査の結果の提出
  • 法第4条の⼿続において汚染のおそれを的確に捉え、迅速に行政判断を行えるようにするため、あらかじめ指定調査機関に調査させて、土地の形質の変更の届出に併せてその結果を都道府県知事に提出することができることとした。
    (ただし、土壌汚染状況調査の方法や結果に不備がある等の場合は、法第4条第3項に基づく調査結果の報告を命ずることが可能)

  • 4. 土地の形質変更届出に併せた土壌汚染のおそれを推定するために有効な情報を含む資料の提出
  • 調査対象地が汚染のおそれの基準に該当するかどうかについて、法第4条1項の届出時に届出義務者が土壌汚染のおそれを推定するために有効な情報を含む資料を提出した場合は、基準の該当性判断の際に活用できるものとする。

  • 6. 台帳(区域指定解除台帳の調整・保管)
  • 区域指定が解除された際には、措置の内容等と併せて区域指定が解除された旨の記録を解除台帳の調製等により残すことで、措置済みの土地であることを明らかにするとともに閲覧可能とし、土壌汚染状況の把握を行う際等に活用できるようにするため、区域指定が解除された要措置区域等の台帳を調製し、保管することとする。

◆第二段施行分【公布の日から2年を超えない日】
第二段の施行は公布(昨年5月19日)から2年を超えない日とされており、来年の4月1日と考えられていますが、明記されたものはありません。
施行内容については、中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会にて検討されており、今月7日には第12回目の委員会が開催され、3月14日には第13回目の委員会が開催予定です。

土壌制度小委員会資料
第11回:http://www.env.go.jp/council/10dojo/y1011-11.html

◇第二段施行分の主な検討内容(内容は今後変更となる可能性があります)
  • 調査対象となる土地の拡大
    (法第3条)ただし書きによる確認(調査猶予)を受けている土地において、土地の利用方法の変更がない場合でも、一定規模以上の形質変更を行う場合は届出対象とする。
    (法第4条)土地の形質変更の届出について、現行は⼀律3,000m²としているが、有害物質使用特定施設を設置している土地については、面積要件を別途設ける。
    ⇒ 面積については、どちらも「900m²」で検討されています
    (土壌制度小委員会(第11回) 【資料2】に記載があります)。
  • リスクに応じた規制の合理化
    (1)健康被害のおそれがない土地の形質変更は、その施行方法等の方針についてあらかじめ確認を受けた場合、工事ごとの事前届出に代えて年1回程度の事後届出とする。
    (2)基準不適合が自然由来等による土壌は、都道府県知事への届出により、同⼀の地層の自然由来等による基準不適合の土壌がある他の区域への移動も可能とする。

などです。
土壌汚染対策法そのものが既に難解な法ですが、今年と来年の法改正でさらに複雑な内容となっていきそうです。

当社では、皆様の社内向け講習会なども対応させて頂いております。土壌汚染対策法の改正施行を前に、社内での情報伝達・共有等が必要でしたら、是非ともご相談を頂ければと幸いです。

担当は、法人第三営業グループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2018年1月

Vol.151

「PCB廃棄物等の掘り起こし調査」が本格的にスタート!

環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二

高濃度PCB廃棄物の処理期限が迫ってくる中、平成28年のPCB特別措置法の改正により、都道府県市による「PCB廃棄物等の掘り起こし調査」に関して、報告徴収や立入検査等の権限が強化されました。
また、使用中の高濃度PCB使⽤電気⼯作物についても、電気事業法の「主任技術者制度の解釈及び運用」が改正され、電気主任技術者等が毎年度、高濃度PCB使用電気⼯作物であるかを確認することが義務付けられました。

各自治体では、PCBが使用された電気機器や製品、廃棄物を保有していないか、実態を把握し、期限内の処分完了に向けた今後の施策に役⽴てるための「PCB廃棄物等の掘り起こし調査」を実施しています。

ご参考までに千葉県と東京都の関連するリンク先をご紹介します。
今年度先行して掘り起こし調査を完了した千葉県にヒアリングしたところ、件数は公表されていませんが、使用中の高濃度PCB使用電気工作物が新規で発見されたとの情報がありました。
また、1月に東京都のホームページに公開された東京都の調査方法では、過去2回分の掘り起こし調査時に回答がなかった自家用電気工作物設置者への電話による調査を行うとの事です。
過去2回分の掘り起こし調査に対して、対応が出来ていなかった事業者でのPCB調査が促進されることが期待されます。

<平成29年度分の「PCB廃棄物等の掘り起こし調査」の実施期間とリンク情報>
千葉県:平成29年10月〜11月27日
△千葉県の関連リンクはこちら△
東京都:平成30年1月11日〜3月30日
△東京都の関連リンクはこちら△(掲載終了)

この流れを受けて、当社へのPCB調査のご相談も、増加傾向にあります。
中には、既にPCB特別措置法に基づき届出されている事業者様であっても、再調査により新たに「高濃度PCB廃棄物となる蛍光灯安定器」、「PCB分析結果と紐付けられていない不明なトランス」、「低濃度PCB廃棄物の可能性があ り、PCB分析が必要なコンデンサ」などが発見される事例も確認されております。

皆様におかれましても、この「掘り起こし調査」の機会を活用した再確認を頂ければと思います。

  • 通常は使用していない遊休資産のPCB調査はいつまでに行うべきか?
  • 調査によりPCB廃棄物が新規で発⽣した場合の保管管理はどうすべきか?
  • 保管場所を変えたいが、移動の手続き・対応はどうしたら良いか?
など、お困りの事がありましたらご相談を頂ければと思います。

担当は、環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2017年

  • Vol.150
  • Vol.149
  • Vol.148
  • Vol.147
  • Vol.146
  • Vol.145
  • Vol.144
  • Vol.143
  • Vol.142
  • Vol.141
  • Vol.140
  • Vol.139

2017年12月

Vol.150

【WET】続報 環境省における検討状況

技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平

WET【Whole Effluent Toxicity】について、本メルマガで取り上げるのは昨年8月以来となります。

おさらいですが、WETとはミジンコ、メダカ、ミカヅキモ等の淡水生物を用いて排水の水質を評価する手法です。法規制に向けて、環境省により8年程前から検討が行われており、当初は2016年度以降に法規制を導入する予定でしたが、今年度も引き続き検討が行われております。

WET手法のご紹介はこちら

今月12月7日(木)、今年度1回目の検討会「生物を用いた水環境の評価・管理手法に関する検討会」が開催されました。本検討会では主に以下の3点について報告・議論がなされました。

  • ① パイロット事業に関する昨年度の結果と今年度の予定
  • ② 新たに設置されたワーキンググループにおける検討状況
  • ③ 今後のスケジュール

以下に、それぞれの概要を記します。
① パイロット事業に関する昨年度の結果と今年度の予定
※パイロット事業:本検討に協力する企業を募りWET試験を実施しているもの。
昨年度のパイロット事業には14事業場が参加し、工場排水の試験が行われました。
試験の結果、10の事業場で何らかの生物への影響が確認されました。
今年度は、継続試験を希望した9事業場を対象に、試験結果の季節的な変動や、毒性低減のための処理方法の検討、毒性原因の究明等を行う予定をしております。

② 新たに設置されたワーキンググループにおける検討状況
本手法に係る技術的・専門的議論を集中的に行う場として、「生物応答試験法等検討ワーキンググループ」が設置され、6月〜11月末までの間に6回開催されております。検討の概要は以下の通りです。
  • 生物応答試験を用いることで、排水中の多種多様な物質に由来する水生生物への影響を検出できる点は意義があるが、「化学物質管理」「放流先の水生生物保全」の観点からの取組メリットについて明確化出来るよう、検討が必要。
  • 水生生物保全に着目した水質環境基準が、慢性毒性を考慮して目標値を設定されていることを踏まえ、本手法の活用においても慢性毒性を優先して考慮する。
    ※急性毒性試験:主に試験生物の生死等への影響を評価
    ※慢性毒性試験:成長・繁殖といった個体群維持のための指標への影響を評価
  • 本試験法は、国内で試験精度を行政レベルで検証した唯⼀の生物応答試験法であるが、影響度合いを算出する場合、1濃度区間(排水希釈濃度にして2倍)以内のばらつきを伴うなど、試験精度に対する考慮が必要。

③ 今後のスケジュール
  • 今年度は①に記載のパイロット事業を継続実施し、3月に再度検討会を開催
  • 来年度に、「排水改善ガイドライン(仮称)」の作成やこれを用いた関係者の理解促進方策を検
  • 来年度末に検討会の中間とりまとめ

その他、検討会委員の方からは、この1年の間にSDGsやESG投資、生物多様性等に関する社会的な関心が非常に高まっていることから、技術的な課題はあるものの、ガイドラインの作成や取組むメリットを提⽰し、企業の自主的な取組を促進していくべきだろう、といった話が出ていました。

当社においても、生物多様性調査や水リスク対応に関するご相談が増えており、社会的な関心の高さを感じております。来年度、「排水改善ガイドライン(仮称)」が出されると、またWETについても取組が増えてくるかもしれません。

担当は、首都圏事業部法人第三営業グループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2017年11月

Vol.149

第23回 地下水・土壌汚染に関する研究集会 参加報告

技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平

今月のメルマガでは、去る11月9日〜12日にかけて沖縄・那覇で開催されました「第23回 地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会」への参加報告として、最近のトレンドをお伝えしたいと思います。

まず、この研究集会は1991年4月に第1回が開催されて以来、毎年1回開催されており、今回初めて沖縄で開催されました。
この研究集会は各社がこれまでの研究や取組事例を発表する場であり、お客様のトレンドや社会動向を知る上で非常に貴重な場となっております。
今回は、例年よりも多い190件の研究発表(うち、当社が関わるものは7件)がなされた他、分析機器や浄化技術・処理技術に関する企業展⽰会が併設され、⼤変な盛況でした。

今年の研究発表のトレンドとして当社が着目したのは以下の2点です。

  • ① 1,4-ジオキサンの挙動や浄化手法に関する研究
  • ② 自然由来を含む重⾦属の溶出特性に関する研究

① 1,4-ジオキサンは既に土壌環境基準及び地下水環境基準に設定されています。
クロロエチレンと同じく今年度内に土対法項目への追加検討がなされましたが、地下水に溶出しやすい特性などがあり、現行の土壌ガス調査では捉えられないために追加が見送られました。
こうしたことを踏まえ、1,4-ジオキサンによる汚染の実態に関する研究や調査手法、地下水浄化技術に関する研究が活発に行われていました。
当社も1,4-ジオキサンに関する研究を3編発表致しました。

② 自然由来等重⾦属の地下水への溶出特性を知るための、カラム試験やシリアルバッチ試験(連続溶出試験)に関する研究が多かったのも印象的でした。
これが⽰す意味としては、土壌汚染自体を悪と捉えず、それが実際に地下水汚染を発生させ、その結果として周辺住⺠の健康被害を生じうるのか、というリスクベースでの考え方が浸透してきた結果だと考えられます。

参考までに当社が関わる研究発表を以下に列挙致します。発表資料をご覧になりたい方はご連絡を頂ければと思います。

  • 1,4ジオキサンによる土壌・地下水の汚染状況に関する考察(日高レイ・中島誠)
  • 1,4-ジオキサンの現場簡易土壌溶出試験方法に関する検討(同上)
  • 水との接触に伴う岩⽯中の砒素、セレンの溶出量変化の検討(山田優子・中島誠)
  • VOC汚染サイトにおける電気発熱による原位置浄化対策への影響について【その5】
    (佐藤徹朗・瀬野光太・島津製作所との共同研究)※1,4-ジオキサンの浄化を含む
  • Sustainable Remediationの社会実装に向けた取り組み(前川統⼀郎・産総研などとの共同研究)
  • ハイアラーキカル・デシジョン・モデリング法に基づくサステナブル・レメディエーション意思決定ツールの検討(中島誠・産総研などとの共同研究)
  • サステイナブル・レメディエーション(SR)の取り組みと豪州での実例紹介
    (佐藤徹朗・土壌環境センターにおける部会としての研究)

これらの研究開発や日々の業務を通じて専門技術を磨き、社会動向を把握・形成し、皆様のお困りごとに最適なご提案が出来るよう準備をして参りたいと考えております。

担当は、首都圏事業部法人第三営業グループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2017年10月

Vol.148

9/22環境・安全・防災セミナー開催報告

技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平

今月は、9月22日に開催した「環境・安全・防災セミナー」の開催報告です。

事前に70名の方からお申込を頂いている中、69名の方にご来場を頂きました。 ご来場頂きました皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。 誠にありがとうございました。

当日は環境関連で2件(「改正土壌汚染対策法」、「水リスク・生物多様性」)、環境以外で2件(「屋内外位置測位技術(LBS)」、「災害リスクと企業の防災減災」)の講演をさせて頂きました。
ご参加者から頂いたアンケートの結果を拝見しますと、関心度の高い順に、改正土壌汚染対策法 > 水リスク・生物多様性 > 災害リスク > 屋内外測位技術となりました。
製造業の「環境部門」や「総務部門」に所属される方や、「本社」にお勤めの方に多数ご参加を頂きましたので、「環境法規制」への関心が高いのは当然と言えるかもしれません。

この改正土対法については、「内容詳細が決まったら、また教えて欲しい」という意見を多く頂きました。スケジュールや内容について、詳細が分かり次第、このメルマガでもご案内をさせて頂くとともに、改めてのセミナー開催等についても検討して参りたいと思います。
また、災害リスクの観点で、自社拠点の自然災害リスクの把握に関するご意見・ご相談を頂きました。セミナー内でご紹介した「立地診断レポート」は1万円/件 と非常に安価なものですし、下方でご紹介している「防災情報提供サービス」も是非ご活用頂ければと思います。
防災情報提供サービスのご紹介はこちら

屋内外測位技術(LBS)につきましては、あまり聞きなれない話だったかもしれませんが、「巡回者の転倒検知に役立つ」「災害時の従業員の位置把握に役立つ」というご意見なども頂きました。まだまだ実績の多いサービスではございませんが、生産性の効率化・安全管理など様々な場面でお役立て頂ける技術と考えており、後者の視点での活用については、先日のメルマガでもご案内をさせて頂きました。
LBSの安全管理への活用事例はこちら

その他、物流現場や建設現場における活用法なども掲載をしております↓
LBSのその他活用事例はこちら

ご関心のある方は是非ご⼀読下さい。
担当は、技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2017年9月

Vol.147

進化を続ける電気発熱法

技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平

今月は、昨年11月に本メルマガでご紹介した、粘土層に浸透したVOC汚染に対する新浄化手法である「電気発熱法」の、増え続けている【実績】についてご紹介致します。

まずは改めて、「電気発熱法」とは︖、です。

  • 土壌・地下水汚染に対する新しい原位置浄化技術。
  • 電極井戸を設置し、三相交流電圧(80~200V程度)により土自体を発熱(30~90℃)させ、土壌中有害物質の移動性や反応性を向上することで浄化を促進する。
  • 対象はVOCや油等。
  • 最大の特徴は、既存の原位置浄化技術では困難な粘土層の浄化を可能にした事。

5年程前から研究開発を進め、操業中の工場に適用頂き、揚水やガス吸引だけでなく、バイオ浄化や酸化剤とのハイブリッド浄化工法として実績を積んで参りました。
対応実績の一部について、概要を以下にご紹介します。
対象物質 対象層 土質 ハイブリッド工法 発熱期間 使用電力量
PCE[8.0mg/L] 飽和帯 有機質粘土 バイオ浄化 5ヶ月 31,000kWh
PCE[100mg/L<] 飽和帯 砂質シルト 過硫酸ナトリウム 12ヶ月 51,000kWh
PCE[0.2mg/L] 宙水層 シルト ガス吸引 4ヶ月 16,500kWh
PCE[50mg/L] 宙水層 シルト ガス吸引+揚水 10ヶ月 135,000kWh
TCE[0.8mg/L] 不飽和帯 シルト ガス吸引 5ヶ月 20,000kWh
ベンゼン[30mg/L] 不飽和帯 ローム ガス吸引 6ヶ月 34,000kWh
※ PCE:テトラクロロエチレン、TCE:トリクロロエチレン
※ 濃度[mg/L]は調査で確認された最大濃度

本工法の浄化メカニズムは、汚染物質の揮発を促進することだけではありません。
土壌温度を40~60℃に昇温し、粘土層中での有害物質の移動性を高めることで、併用する従来の浄化技術でより効率的に浄化・分解(ハイブリッド浄化)し、一層省電力・低負荷で粘性土汚染を浄化することを可能にしました。
また、既存浄化技術とのハイブリッドという点では、以下のような促進効果が得られております。
バイオ浄化 昇温速度を制御することで、もともと生息する微生物(デハロコッコイデス属細菌など)が温度馴化し、微生物分解速度が常温の数十倍にまで高ま る。
化学分解 酸化剤を用いた浄化においては、土壌温度を50℃前後に維持することで、使用する薬剤量を1/5~1/10に減らしても同等の効果が得られる。


現在も複数の工場で稼働・適用しており、日々実績を積み・日々進化をし続けている電気発熱法 ですが、粘土層のVOC等汚染でお困りの場合は、良い解決策になるかもしれません。
お困りの際は是非ご相談を頂ければと思います。

電気発熱法の詳細やご利用シーンについての詳細は下記をご覧ください。
電気発熱法の詳細はこちらから

土壌汚染の浄化対策等についても掲載をしております。
土壌地下水汚染の浄化についてはこちらから
バイオレメディエーションについてはこちらから
リスクコミュニケーションについてはこちらから


担当は、技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2017年8月

Vol.146

まだ間に合う生物多様性調査のススメ

技術サービス本部 環境保全部 環境グループ 鶴間亮一

今月は、生物多様性調査の近況報告と、今からでもまだ間に合う冬季調査のススメについてです。

最近は特定外来生物であるヒアリが世間を騒がせています。皆様におかれましても事業所にヒアリやその他外来種が生息していないか等、気にされている方も多いのではないでしょうか?

当社では、長年にわたり自治体の要請による特定外来種等の生物調査をおこなってまいりました。
現在はその実績を活かし、民間企業様の生物多様性に関する調査の支援も実施し、 ここ数年ではISO14001の改訂やESG投資、国連のSDGs等への対応もあり、お問い合わせいただく件数も増加傾向にあります。

今年度も、民間企業様の敷地やその周辺で春季~夏季に植物や鳥類、昆虫類、魚類等を対象とした調査を行い、絶滅危惧種(ハヤブサなど)や特定外来生物(アライグマ など)も確認することができました。

また当社では、生物調査の結果をご報告させて頂くだけでなく、絶滅危惧種についてはその保護・保全の必要性や方法を、特定外来生物については駆除の必要性や対策をご提案させて頂いております。
さらに今後の企業として取り組むべき生物多様性への対応方法や、従業員の皆様への理解、認知度の向上、近隣住民の方々とのコミュニケーション手法についてもご提案を致しております。

生物多様性の調査は春から秋がメインと思われがちですが、実は冬季にも実施をしております。
例えば、鳥類の場合、夏季には繁殖を行う種等がみられますが、冬季には越冬するために日本へ渡ってきた種がみられる等、季節によって全く異なる種が確認されます。

取り組みのご紹介はこちらから①
取り組みのご紹介はこちらから②

今期、生物多様性への対応を課題と認識されているご担当者様、また冬季や来期以降 の生物多様性調査について検討されたい方は是非、営業担当までご相談頂ければと思います。

担当は、技術サービス本部 環境保全部 環境グループ 鶴間亮一でした。

[閉じる X]

2017年7月

Vol.145

高濃度PCB廃棄物の特別登録受付期間

技術サービス本部 環境保全部 環境ソリューショングループ 衛藤正二

今月は、本メルマガでも何度か取り上げておりますPCB廃棄物がテーマです。

以前は、電気機器から取外してドラム缶等で保管中の安定器に関する精査や届出支援等のご相談が多かったのですが、最近は使用中など取外し前の蛍光灯に関するご相談が続いております。

6月末に神奈川県内のお客様から「使用中の建物(工場)」の照明器具を対象とした、PCB調査のご相談がありました。
お客様によりますと、「使用中の建物(工場)」の中で、照明器具の改修(取替等)工事を行った大部分はPCB含有の有無が明らかになっており、今後のPCB廃棄物の新規発生はないと考えている。一方で、その他の部分については、誰がどこまで照明器具の改修工事を行ったかが不明であり、まだ高濃度PCB廃棄物と判断されうる照明器具が残っている可能性が高いとのことでした。

また、高濃度PCB廃棄物が新規発生した場合には、神奈川県の「特別登録受付期間」を活用して、JESCO搬入荷姿登録を行うことを計画しているとのことでした。
この「特別登録受付期間」とは以下のことを指します。

※「特別登録受付期間」:
各都道府県で設定された6ヶ月の受付期間内にJESCOで安定器等・汚染物に関する情報提供および搬入時期の調整に協力した場合、登録された高濃度PCB廃棄物の処理料金が3%割引となるものである。

以下に、今年度受付期間の早い都道府県を順に記載しました。なお、千葉県と神奈川県については、高濃度PCB廃棄物であるトランス・コンデンサ等の機器等登録も対象となります。
該当する都道府県で、PCB廃棄物を保管中のご担当者の方には、是非ご活用頂きたい制度です。
  • 千葉県  平成29年4月~ 9月にJESCO搬入荷姿登録、機器等登録を完了。
  • 京都府  平成29年4月~ 9月にJESCO搬入荷姿登録を完了。
  • 神奈川県 平成29年7月~12月にJESCO搬入荷姿登録、機器等登録を完了。
  • 滋賀県  平成29年7月~12月にJESCO搬入荷姿登録を完了。
  • 兵庫県  平成29年7月~12月にJESCO搬入荷姿登録を完了。

この搬入荷姿登録に必要なことは、PCB廃棄物の判別作業、指定容器への入替え、数量・重量の把握、写真撮影、申込書作成等となります。

▽より詳細な情報はこちらから▽
特に、千葉県と京都府については、受付期間の終了まで残り約3ヶ月となっておりますので、これまでに対応をまだなされていない事業者の方は、当社の営業担当者までご相談下さい。

担当は、技術サービス本部 環境保全部 環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2017年6月

Vol.144

いよいよ、水俣条約が発効へ!

技術サービス本部 環境保全部 環境ソリューショングループ 衛藤正二

平成29年5月18日付けで、「水銀に関する水俣条約」の締結国数が50か国に達し、条約の発効要件が満たされたため、本条約は本年8月16日に発効することになりました。

水俣条約は、水銀の人為的な排出及び放出から人の健康及び環境を保護することを目的とし、水銀の採掘、輸出入、使用、環境への排出・放出、廃棄等、そのライフサイクル全般にわたる包括的な管理を求めるものです。
我が国では昭和30年代に工場から排出された水銀を原因とする水俣病問題で深刻な健康被害と自然環境の破壊の経験を教訓に水銀対策に取組んできており、我が国の水銀使用量は大きく減少してきましたが、世界規模で見ると、今でも水銀の排出は続いています。

俣病の教訓を踏まえて世界の水銀対策を主導してきた日本では、水俣条約で求められている水準以上の措置が予定されており、水俣条約の発効を受けて国内法である「水銀による環境の汚染の防止に関する法律(水銀汚染防止法)」が、一部を除き本年8月16日に施行されます。 当社の業務で携わることが多い工場内の「蛍光灯」と「水銀灯」などへの影響については、以前から一般社団法人日本照明工業会で紹介されていましたのでリンク先をご紹介します。
今後は、今年度からガイドライン改定の検討会を開催し、3ヵ年かけて段階的に改定が行われる予定となっています。

「水銀に関する水俣条約」の国内担保法による国内市販ランプへの影響について↓
https://biz-kkc.lmsg.jp/p/sdIuk

この中で、「一般照明用の高圧水銀ランプ」は、水銀含有量に関係なく、平成32年 12月31日以降、製造・輸出入が禁止となるため、メタルハライドランプ、高圧ナト リウムランプ、LED 照明などへの計画的な切替えが必要とされています。
「ただ、この規制は製造・輸出入を禁止するものであり、一般照明用の高圧水銀ランプの継続使用、規制前に製造又は輸入された一般照明用の高圧水銀ランプを修理・交換のために使用すること及びその販売を禁止するものではありません。」との記載もありますが、工場の持続可能な運営計画を立てる上で、製造・輸出入が禁止となったものをそのまま継続使用するケースがどれくらいあるでしようか︖

多くの工場では、照明器具の交換工事を計画的に進めるのではと予想しています。そうした照明器具の交換工事においては、その製造年等によって「蛍光灯安定器」や「水銀灯安定器」が、新たにPCB廃棄物として認識される場合もあろうかと思います ので、その点も含めて予めご注意下さい。

担当は、技術サービス本部 環境保全部 環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2017年5月

Vol.143

「環境報告ガイドライン及び環境会計ガイドライン改定に向けた論点整理」の公表

技術サービス本部 法人営業部 第三営業グループ 黒田 康平

本メルマガをご購読の皆様の中には、統合報告書や環境・CSR報告書などの作成に携わっている方も多くいらっしゃるかと思います。
去る4月18日、環境省から「環境報告ガイドライン及び環境会計ガイドライン改定に向けた論点整理」が公表されましたので、ご案内をさせて頂きます。

「環境報告ガイドライン」は2003年、「環境会計ガイドライン」は2002年に公表されて以降、国内の多数の企業に幅広く利用されていますが、公表から約15年が経過しています。また、SDGsやパリ協定の発効、ESG投資の広がり等を受けて、ステークホルダーから求められる情報は変化しています。
こうした背景を踏まえ、環境省は昨年11月に両ガイドラインの改定に向けた研究会を立ち上げ、本提言の公表に至りました。

改定の方向性として、以下のような内容が示されています。

  • 国際的には環境情報の報告(環境報告)からESG関連情報の報告(ESG報告)へと変化しており、ESG報告に親和性の高い環境報告の枠組みづくりを設計する。
  • 環境と経済の好循環を促進するために、環境報告の普及を一層加速させる。そのために、ガイドラインをよりコンパクト化し、標準的に記載する事項を明確にし、利用者の利便性向上を図る。
  • 気候変動や資源制約のような重要な環境課題へのリスクや機会の捉え方、それらへの対応を適切に伝えられるよう、開示する環境情報の質を向上させるとともに、報告範囲をバリューチェーンへ拡大することにも焦点を当て、情報の収集方法や書き方等について具体的な指針を提供する。
  • 長期的なありたい姿(ビジョン)、目指すべき方向(ゴール)、より中期的な達成すべきターゲットとの区別を明確にするとともに、環境報告における取扱いを整理する。
  • 環境会計ガイドラインを環境報告ガイドラインに組み込む。


今後は、今年度からガイドライン改定の検討会を開催し、3ヵ年かけて段階的に改定が行われる予定となっています。
参考URLはこちら↓↓
https://biz-kkc.lmsg.jp/p/oWUNh

先日、参加した外部セミナーにおいては、機関投資家からの非財務情報の開示圧力が高まり、経営層の意識がかなり高まってきているとの話がありました。環境に携わる部署の方々はこれまで以上に、ESGなどの概念に沿ったストーリーの構築と公表が求められる時代になりそうです。

担当は、技術サービス本部 法人営業部第三営業グループ 黒田 康平でした。

[閉じる X]

2017年4月

Vol.142

ご注意下さい!アスベスト含有建築用仕上塗材への対応

技術サービス本部 環境保全部 環境ソリューショングループ 衛藤正二

昨年4月に国立研究開発法人建築研究所と、日本建築仕上材工業会が共同研究をとりまとめた「建築物の改修・解体時における石綿含有建築用仕上塗材からの石綿粉塵飛散防止処理技術指針」が公表されました。公表された技術指針の影響によって、建築物の内外壁に施工されているアスベストを含有する建築用仕上塗材(以下、仕上塗材(しあげぬりざい)という)が最も注目された1年間であったと思います。

仕上塗材は、建築物の内外壁仕上げに用いられており、アスベスト含有率は高くないものの、塗膜のひび割れや施工時のダレを防止する目的でアスベストを添加した製品が過去に製造、使用されていました。
仕上塗材は吹付材と称されていた時期があるため、耐火被覆などで使用されている吹付けアスベストやアスベスト含有吹付けロックウールと混同されやすいですが、内外装の表面仕上材に使用される塗装材料または左官材料のことです。主材中に含まれるアスベスト繊維は合成樹脂やセメントなどの結合材によって固められており、仕上塗材自体の塗膜が健全な状態ではアスベストが飛散するおそれがないものとされています。

元々、1970年代から1980年代に建てられた既存建築物においては、吹付け材、保温材、耐火被覆材、断熱材、成形板等のアスベスト含有建材が大量に使用されている状況にあります。
よって、建築基準法、労働安全衛生法、石綿障害予防規則、大気汚染防止法などで使用時や解体工事時のアスベスト含有建材からの飛散防止措置の規定がなされ、解体されるアスベスト含有建材の種類等で作業レベルが決められています。
一方で、解体される仕上塗材の除去工事における作業レベル、養生方法、取扱い方法等は明確ではありませんでした。
そこで技術指針では、アスベストの粉じん量を少なくすることを目的とし、建築物の改修・解体工事の仕上塗材の処理工法について、「負圧隔離による工法」、「隔離工法によらない工法」、「石綿除去工事に該当しない工法」の3つに大別して、その選定方法を示しています。

https://biz-kkc.lmsg.jp/p/kcC3h

技術指針の中では、仕上塗材の事前調査についても触れられており、解体工事前のアスベスト調査にも大きく影響してきています。
先日、伺った外資系企業の工場では、アスベスト分析検体数がかなり増えたことによって、アスベスト調査費用が増額となったものの、仕上塗材までしっかり調査し現状把握されているとのことでした。
今後、解体工事およびアスベスト調査を計画されるお客様については、調査費用のコスト削減だけではなく、その目的、背景、後工程等を把握した上での調査計画を立案することが必要になります。

対応にお悩みのことがあれば是非ご相談下さい。
担当は、技術サービス本部 環境保全部 環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2017年3月

Vol.141

土壌汚染対策法の一部を改正する法律案の閣議決定 来年4月に法改正か

環境サービスグループ 山村 正樹

先月(2月27日)の本環境通信において、土壌汚染対策法(土対法)施行令の一部改正により、4月1日より土対法の第一種特定有害物質にクロロエチレン(別名:塩化ビニル又は塩化ビニルモノマー)が追加されることをお伝え致しました。
それに引き続き、先日3月3日には土対法そのものの改正案の閣議決定がされましたので、お知らせ致します。

土壌汚染対策法の一部を改正する法律案の閣議決定について(環境省HP)

この法律案が閣議決定されたことにより、今後の通常国会に提出され、国会において審議されることになります。
その後については、今までの法改正の動きを勘案すると、今年の秋頃に公布され、来年(平成30年)4月1日の施行となる見通しです。

この法律改正案での一番大きなポイントは、『土壌汚染状況調査の実施対象となる土地の拡大』と考えられます。
これは、第3条ただし書き(調査猶予)を受けている土地で3,000㎡未満の形質変更を行う場合、これまでは土対法の届出及び調査は不要でした。
しかし、それでは土地の汚染状況の把握が不十分であるとの課題が指摘され、今後はあらかじめ届出をした上で調査を行うことが必要になるとされています。

調査猶予を受けている工場・企業においては、影響の大きい改正となりそうです。

なお、この他の改正案のうち『土地の形質変更の届出・調査手続の迅速化』では、土対法第4条2項が新設され、第4条1項(3,000㎡以上の形質変更の際の届出)の際に、形質変更の届出と合わせ、土壌調査結果を都道府県知事に提出することが出来るとあります。これまでは、第4条1項の届出後30日以内に都道府県知事から調査命令が発出され、その調査命令を受けて調査を行う必要がありました。
しかし、本改正後は、事前に土壌調査を行い、届出と合わせて調査結果の提出が可能となり、土壌調査に伴う工期の遅延を短縮出来ることとなります。

また、現在世間の注目を集めている豊洲市場問題が、今後の法改正の国会審議にどう影響するのかもポイントになりますので、引き続き注視して参ります。

本日は土対法の一部改正案の概要でしたが、引き続き法改正の最新動向について動きがありましたら随時お伝えしていく予定です。

担当は、環境サービスグループ 山村 正樹でした。

[閉じる X]

2017年2月

Vol.140

【土対法項目追加】クロロエチレン追加まであと1ヶ月!

法人営業部環境サービスグループ 坂本大

いよいよ今年4月1日、土壌汚染対策法の第一種特定有害物質にクロロエチレン(別名:塩化ビニル又は塩化ビニルモノマー)が追加されます。

昨年3月に土壌環境基準に1,4-ジオキサンと併せて追加となり、同月、土対法施行令が改正されたという次第です。

そのため、4月1日以降に、「新たに」土対法の手続きに着手する場合は、クロロエチレンが規制対象となります。

一方、施行時点で「既に」法に基づく調査に着手している場合(既に区域指定されている場合や措置に着手している場合、搬出・運搬・処理に着手している場合を含む)には、調査のやり直しを求めないこととなっています。

あまり関係がないと思っている方もいると思いますが、ポイントは平成29年3月31日以前に対策が講じられた土地について、「新たに」法に基づく調査の手続に着手する場合は、規制対象になるという点です。

このクロロエチレン、先輩格のテトラクロロエチレンやトリクロロエチレン、ジクロロエチレンが分解する過程で生成される、副生成物の側面があります。

そのため、例えば親物質であるこれら物質が基準超過を示し、それによって区域指定されたが、その後措置が講じられた結果、区域指定が解除された土地については、その取扱いに注意が必要です。

具体的には、掘削除去をした土地は汚染のおそれはないとみなされますが、バイオなどの原位置浄化を行った土地では、分析してクロロエチレンも浄化できたことを確認していなければ、親物質は浄化出来たけれど、クロロエチレンは改めての調査が必要となるケースがありえます。

売却した土地や今後購入する土地については、過去の浄化対策にとらわれずに、クロロエチレンの現状把握ならびに費用負担に関する協議が生じる可能性がありますから、留意してください。

担当は、法人営業部環境サービスグループ 坂本大でした。

[閉じる X]

2017年1月

Vol.139

【PCB廃棄物】早期処理に向けて~処理の期限まで最短で残り430日!!~

技術本部 環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二

今月は、PCB廃棄物の早期処理に向けた環境省の取組や、事業者の動きについてご案内します。

ご存知の通り、高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物(以下、「高濃度PCB廃棄物」)について、保管事業者は高濃度PCB廃棄物の種類ごと、及び保管場所の属する区域ごとに、政令で定める期間内に処分を委託することが義務付けられています。

PCB特措法では、処分の期限について当初は平成28年と設定していましたが、微量PCB廃棄物の存在の判明や、処理対応の遅れを踏まえ、平成24年の法改正で平成39年3月31日まで延長しました。
国際的にはストックホルム条約において、平成40年までの処理が求められていることから、期限をさらに延長することは難しいと考えられます。

環境省は、一刻も早い処理の達成に向けた一斉広報として、平成28年11月16日に環境省 ホームページ内に「ポリ塩化ビフェニル(PCB)早期処理情報サイト」を開設しました。ご覧になられた方も多いかと思いますが、特に中国・四国・九州・沖縄各県(JESCO北九州事業所の事業対象地域)に保管されている変圧器、コンデンサなどについては、平成29年度末までにJESCOに処分委託することが義務付けられており、開設された11月16日時点で処分期間の末日まで残り500日、本日2017年1月25日時点では残り430日となっています。
JESCOの他の事業所についてもカウントダウンがされていますので、是非一度ご確認下さい。

あまり関係がないと思っている方もいると思いますが、ポイントは平成29年3月31日以前に対策が講じられた土地について、「新たに」法に基づく調査の手続に着手する場合は、規制対象になるという点です。

このクロロエチレン、先輩格のテトラクロロエチレンやトリクロロエチレン、ジクロロエチレンが分解する過程で生成される、副生成物の側面があります。

そのため、例えば親物質であるこれら物質が基準超過を示し、それによって区域指定されたが、その後措置が講じられた結果、区域指定が解除された土地については、その取扱いに注意が必要です。

具体的には、掘削除去をした土地は汚染のおそれはないとみなされますが、バイオなどの原位置浄化を行った土地では、分析してクロロエチレンも浄化できたことを確認していなければ、親物質は浄化出来たけれど、クロロエチレンは改めての調査が必要となるケースがありえます。

売却した土地や今後購入する土地については、過去の浄化対策にとらわれずに、クロロエチレンの現状把握ならびに費用負担に関する協議が生じる可能性がありますから、留意してください。

担当は、技術本部環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2016年

  • Vol.138
  • Vol.137
  • Vol.136
  • Vol.135
  • Vol.134
  • Vol.133
  • Vol.132
  • Vol.131
  • Vol.130
  • Vol.129
  • Vol.128
  • Vol.127

2016年12月

Vol.138

【気候変動】パリ協定~トランプショック~適応策

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

2015年12月、COP21において「パリ協定」が採択されて早1年が経ちました。
世界196の国と地域の全てが参加する歴史的な合意ということで大きな話題となり、その後10ヶ月という非常に短期間で条件を満たし(55カ国以上が批准し、GHG排出量の55%に達する)発効さたことからも、気候変動に対する世界的な関心・危機感の高さが窺えます(11月4日発効、日本は少し遅れて11月8日に批准)。

そして、11月7日~18日までモロッコのマラケシュでCOP22および「パリ協定」の 第1回締約国会合(CMA1)などが開催されました。
事前のニュースでは、日本の批准が遅れたためにCMA1に正式参加出来ず、日本抜きでルール作りが進んでしまう、といった報道がされておりました。
しかし実際には「パリ協定」のルールブック策定に向けたスケジュールの確認はなされましたが、具体的なルールの中身についての協議はなかったようです。
CMA1においても締約国とそれ以外で、席順等も含め扱いの違いはなかったとの報告がされており、批准遅れによる大きな影響はなかったと言えます。

COP22開催期間中の11月8日に行われた米国大統領選挙でのトランプ氏の勝利が伝えられました。トランプ氏は選挙期間中から、オバマ政権の温暖化対策を全否定する発言を繰り返していたことから、トランプ政権後の米国環境政策について議論するワークショップが急遽開催されたり、NGOが「We are still in(離脱はさせない)」という幕を広げてデモを行ったりと、「トランプショック」と言うべき反応が見られたようです。

トランプ政権となった場合の米国環境政策について、以下の3つの理由から、パリ協定からは離脱しないものの米国の気候変動対策への取組が大幅に後退する可能性が高いと考えられます。

  • パリ協定には強制力が無い
  • トランプ氏は炭鉱開発を推進するが、これは脱炭素、低炭素と矛盾する
  • 次期のEPA(米国環境保護庁)長官に、気候変動に懐疑的な反環境規制派のオクラホマ州のスコット・プリュット司法長官が指名される見込み


ただし、トランプ氏が何をやるかは不明な点が多く、冷静に見守るしかないとの見方が大勢を占めています。

国内においても、「パリ協定」やSDGs、ESG投資といった言葉が注目される中、気候変動にどう対応するか、検討し実践されている企業も多いと思います。

特に「緩和」に対しては、既に多くの企業が、製品の製造時や出荷後の消費者による使用時のCO2排出量削減などの対応を取っています。

一方「適応」に対する取組をしている企業は少ないのではないでしょうか。
UNFCCC(気候変動枠組条約)事務局の調査では、「適応」に取組む企業の7割が欧米企業で日本は2%(2社)という結果が示されています。
今後は、気候変動リスク(またはチャンス)へのより積極的な「適応」が求められます。

当社では、気候変動の「適応」に向けた取組を積極的におこなっております。
環境省が開設した「気候変動適応情報プラットフォーム」に今月追加された「事業者の適応取組事例」に、当社の取組事例が取り上げられております。

また、今月16日(金)に行われた中環審の気候変動影響評価等小委員会で取組の紹介と意見を述べる場を頂き、委員の方々との意見交換をおこないました。

今後とも、皆様と意見交換をさせて頂きながら、気候変動の緩和・適応に向けた取組を積極的におこなっていければと考えています。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年11月

Vol.137

【水リスク】~世界的な関心度は気候変動以上?~

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

今月は「水リスク」についてです。

「水リスク」

2015年の世界経済フォーラム(ダボス会議)において、「今後10年間に影響が大きなリスク」の1位に挙げられ、気候変動と並び世界的に関心が高い問題です。
CDPウォーター・ディスクロージャーの調査やウォーター・スチュワードシップという概念などは、皆様もお聞きになったことがあるのではないでしょうか。

「水リスク」と聞くと、まず渇水を思い浮かべ、日本ではあまり関係がないことと思ってしまいがちですが、「水リスク」には洪水や水質汚染の他、水の安定供給や排水への課金、水利権等も含みますので、決して皆様も無関係の話ではありません。
また、海外では渇水の影響が大きい国が多々あり、海外拠点においては、日本以上にこの「水リスクの評価」や対応手段の構築が求められる場合があります。

欧米企業では、この「水リスク」への対応が進んでいます。グローバルに展開する企業にとっては、気候変動の影響と思われる干ばつや洪水、さらに人口増加、経済成長、都市化などによる、飲料水や農業用水の不足が企業の持続的な活動に対し、既に大きな影響を与え始めていると考えられているためです。
コカ・コーラ社では、10年以上前にインド子会社の操業の影響で、水不足や水質の悪化を招いたとして地域住民等からの批判を受け、現地工場の閉鎖に追い込まれる事態が起きました。
一方で、2007年から世界自然保護基金(WWF)と協働し、世界50カ国で河川流域の保護活動を実施しており、世界の中でも早くから水リスクに対応する企業となっています。

国内でも、飲料メーカーなどで「水リスクの評価」をおこなう企業が出てきています。
グローバルに展開している「製造拠点の流域での水リスク評価」をおこない、その結果に応じて、渇水のリスクが高い場合には水使用量削減の取組をおこなうなどしているようです。

当社も、水に関わるコンサルティングを事業としている会社として、海外を含めた拠点の水リスク評価のサポートなど、「水リスク」に対する対応もおこなっております。

ご検討の際は、お気軽にご相談を頂ければと思います。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年10月

Vol.136

【電気発熱法】~粘土層の完全浄化を可能に!~

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

今月は、当社セミナーやイベントでもお客様からの注目度が高く、反響が大きかった「電気発熱法」をご紹介させて頂きます。

土壌汚染の新しい原位置浄化技術である電気発熱法は、地盤に電極井戸を挿入し、三相交流電圧(80~200V程度)をかけて土壌自体を発熱(40~80℃)させ、土壌中の有害物質の移動性を向上させることにより浄化を促進する技術で、(株)島津製作所と共同開発を進めています。

VOCや油などが浄化対象となりますが 最大の特徴は、既存の原位置浄化技術では浄化が困難であった粘土層の浄化を可能にした点にあります。

既存技術である微生物浄化やフェントン法(過酸化水素水の注入)、鉄粉等の注入では、薬剤が粘土層に入り込まないために浄化が困難であり、大規模な掘削工事等が適用できない操業中の工場などでは完全浄化を諦めて、汚染の拡散を防止するための揚水を継続することしかできませんでした。
しかし、電気発熱法を適用すれば、粘土層に入り込んだ有害物質についても原位置浄化が可能となります。
粘土層は砂礫層などに比べ電気抵抗が低く電流が流れやすい性質があり、以下に示す昇温による効果が得られやすいためです。

  • 粘土粒子間に強く吸着しているVOC等の地下水への溶出や気化の促進
  • 温度上昇に伴うガス圧の上昇、水の粘性低下、土壌粒子間の体積膨張等による移動性の向上
  • 温度上昇に伴う微生物活性や菌叢の変化による微生物分解や化学反応の促進
これまでにも、ヒーターやスチームを用いて地中の温度を上げて浄化する方法はありましたが、電気代や昇温ムラがあり粘土層が温まらない等の課題のため、普及しておりませんでした。電気発熱法はこれらの課題も解決しております。

国内においても、「パリ協定」やSDGs、ESG投資といった言葉が注目される中、気候変動にどう対応するか、検討し実践されている企業も多いと思います。

特に「緩和」に対しては、既に多くの企業が、製品の製造時や出荷後の消費者による使用時のCO2排出量削減などの対応を取っています。

電気発熱法の概要やご利用シーンについてホームページに掲載しております。
https://biz-kkc.lmsg.jp/p/7GBsY

弊社では、気候変動の「適応」に向けた取組を積極的におこなっております。
環境省が開設した「気候変動適応情報プラットフォーム」に今月追加された「事業者の適応取組事例」に、弊社の取組事例が取り上げられております。

また、既存の原位置浄化技術の課題や、操業中の工場への電気発熱法適用事例について、近日中にホームページに掲載予定です。掲載しましたら、またご案内をさせて頂きます。
現在も複数の工場で、電気発熱法の本施工や、本施工に向けた事前のパイロット試験(本法を適用できるか、どの程度の期間で浄化が可能かを判断する小規模な試験施工)が稼働中です。
粘土層のVOC等汚染でお困りの際は是非ご相談ください。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年9月

Vol.135

【生物多様性】~世界的な潮流と事業者の動き~

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 杉目嘉幸

今月は生物多様性についてです。
生物多様性に関しては、昨年に2つの大きな動きがありました。

  • ① ISO14001改訂(11月):組織の状況に応じ、環境保全の観点から新たに環境方針の中に「生物多様性の概念を含み得る」と加えられた。
  • ② SDGs採択(国連、9月):生物多様性保全を含む17のGoal、169のtargetから成る。
これまでは、「そもそも生物多様性って何だ?」「活動方針を決めたいのだが、何をしたらいいのか分からない」「 工場には調査をしたところで特別な生物はいないのではないか」など様々なお悩みの中で、積極的な活動が出来ていなかった方も多くいらっしゃるかと思います。
これらのお悩みに対する明確な回答があるわけではありませんが、上記のような世界的な動きや、機関投資家によるESG投資拡大の流れを受け、今年度に入ってから生物多様性に関するご相談件数が増えてきています。

当社ではこの対応にあたって、事業所ごとの地域環境に着目し、企業の持続的活動への貢献に資する生物多様性保全活動とすることを念頭に、以下に挙げる項目などについて事業所ごとに整理をした上で、方針を決めることとしています。

  • 対象地(事業所)の立地条件
  • 事業内容や排水状況
  • 所在する自治体の取組状況や地域戦略の策定状況
  • 従業員や行政、周辺住民への情報開示や関わり方
そのため、当社ではまず事業所敷地等における動植物を対象にした生息種の現状把握調査を踏まえた上で、緑地環境の改善や経年変化の観察、さらには希少種の保全や外来種の駆除など、事業所の状況に即し、かつ活動の持続性に配慮した提案をさせて頂いております。

参考URL:https://biz-kkc.lmsg.jp/p/2TCzO

また、取組事例の詳細について、来週にも当社ホームページ上に掲載する予定です。
掲載しましたら、また皆様にご案内をさせて頂きます。

皆様が生物多様性の保全活動を検討される上での参考にして頂ければ幸いです。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 杉目嘉幸でした。

[閉じる X]

2016年8月

Vol.134

【WET】水環境の新しい評価手法~法制化への動き~

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

【WET】生物を用いた水環境の管理手法(Whole Effluent Toxicity) 製造業の、特に環境部門にお勤めの方は皆さん既にご存知のことと思います。
また、WETをご存知でない方も、ミジンコやミカヅキモと聞くと、何だか学生時代を思い出すような、懐かしい気持ちになるのではないでしょうか?

WETとはミジンコ、メダカ、ミカヅキモ等の淡水生物を用いて排水の水質を評価する手法で、例えばその排水がミジンコの繁殖に悪影響を与えないか、といった観点で評価をするものです。

現在、日本国内では40,000項目を超える化学物質の使用があると言われていますが、排水規制があるのは30項目程です。「鉛」「カドミウム」「ベンゼン」といった現行の個別物質ごとの規制を補う意味で、この手法の必要性が指摘されています。

各企業におかれましても、事業所から出る排水の管理強化のために自主的にWET試験を行い、その結果を公表する企業も出て来ています。
また、例えば地域住民の方に「鉛が0.01mg/L以下でした」と伝えるより、「ミジンコに悪い影響を与えておりません」と伝える方が安心感を得られやすいということで、企業と地域住民とのリスクコミュニケーションのツールとしての活用も提案されています。

法規制に向けては、7年程前から環境省により検討が行われています。当初の予定では2015年度までが検討期間で、 2016年度以降に法規制を導入する予定でしたが、今年度も検討が継続して行われている状況です。

今年度は先日8月22日に、すでに第4回目となる検討委員会が行われており、環境省は例年になく、非常に早い動きをとっています。また、検討委員には民間企業の業界団体(経団連、製紙連合会、化学工業協会)からの参加も加わり、環境省として事業者の意見も広く聞いた上で、検討を何とか前に進めたいという気持ちが感じられます。

ただし、法律で規制をするには、まだ多くの解決すべき課題が指摘されているのも事実です。生物を用いた試験結果の信頼性をどう確保するか、既に規制のある海外の情報を精査する必要があるのではないか、事業所排水ではなく下水や河川で規制をすべきではないのか、などの意見があります。
今年度の検討委員会は傍聴が可能(人数制限有)となっておりますので、私も参加しておりますが、まだまだ議論は続きそうです。

8月22日の第4回検討委員会では、2018年度までの検討スケジュールが示されましたが、法規制がされるのか、いつされるのか、どのような内容になるのか、現時点では明確ではありません。
しかしながら、検討委員のある先生からは、より環境対応を強化したい企業や、水資源に対する意識・関心の高い企業や事業所からの相談が続けて寄せられたという話も出ており、企業による自主的な取組は少しずつ進んでいくものと考えられます。

WETに関する情報は当社ホームページでもご紹介しております↓↓
https://biz-kkc.lmsg.jp/p/FPeA
https://biz-kkc.lmsg.jp/p/FPeC

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年7月

Vol.133

当社サービスに関するホームページリニューアルのお知らせ

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

この度、当社のサービスをよりわかりやすくご紹介するため、ホームページをリニューアルいたしました。

民間企業様向けのサービスについては、下記ページにてご紹介しております。環境系サービス以外にも、製造業や非製造業の企業様向けのメニューも取り揃えておりますので、是非ご確認ください。

当社サービス全般 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/5a9931af212109d4
環境関連サービスについては、「環境ソリューション」に掲載しております。
環境関連サービス https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/4316423c1415eb0f
土壌調査~浄化対策 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/de793cb5b5d4a485
土壌調査の実績等 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/3f1856f9b7001526
PCB関連 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/0354fdeebe918b5
アスベスト関連 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/09489ecc57f5c30a
生物影響評価(WET) https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/9231f16f34addc64
汚染物質漏洩防止支援 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/fbe80ff304758222
環境等情報管理GIS https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/06fb98f07e50a947
生物多様性支援 https://biz.kkc.lmsg.jp/pageview/cb8Pnkdb0lLD/11005/537189957d2c5c83

今後は、本メールやホームページを通じて、皆様の業務のお役に立つような、知的好奇心を刺激するような情報をご提供出来ればと考えております。
引き続きすえながいお付き合いの程、宜しくお願い致します。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年6月

Vol.132

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

●PCB廃棄物(蛍光灯安定器)の処分は進んでいますか?

■昨年9月に配信した本メルマガVol.123において、当社がPCB廃棄物の適正処分に向けておこなっている「蛍光灯安定器の精査業務」についてご紹介しました。今号ではその後の法規制や各都府県の動きについてお伝えいたします。

■PCB特措法改正に向けた動向
今年3月にPCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特措法)の一部を改正する案が閣議決定されました。概要は以下の通りです。

  • ① PCB特措法に基づく届出が提出されていない高濃度PCB廃棄物について、行政機関の立入検査の権限を強化
  • ② 使用中のPCB製品についても計画的処理完了期限より前の廃棄を義務付け
  • ③ 義務違反に対しては改善命令、命令違反には罰則を科す
■義務違反に対しては改善命令、命令違反には罰則を科す
中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)での処理が必要な高濃度PCB廃棄物については、都道府県別に設定された期間内に搬入荷姿登録を完了すると、JESCOが処分費用の3%を割り引く「特別登録・調整協力制度」があります。
大きなコスト負担がかかる中の3%割引ですので、是非利用したい制度かと思います。以下にいくつかの道府県の割引適用期間を記します。


  • 東京都 平成28年4月~9月
  • 埼玉県 平成28年4月~9月
  • 静岡県 平成28年7月~12月
  • 愛知県 平成28年7月~12月
  • 大阪府 平成28年10月~平成29年3月
  • 京都府 平成29年4月~9月
  • 千葉県 平成29年4月~9月
  • 神奈川県 平成29年7月~12月
東京都や埼玉県の割引期間は9月に迫っておりますが、今からの対応でもまだ間に合います。また、お手伝いが必要であれば是非ご相談ください。
上記以外でも割引適用期間を設定している自治体はありますので、お気軽にご連絡ください。
本情報に関する、より詳細な記事を当社HPに掲載予定です。是非、こちらもご確認ください。
http://biz.kkc.co.jp/kankyo/

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年5月

Vol.131

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

この度の熊本地震により被災されました方々にお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

■明日26日から行われるG7首脳会議に先立って、先週15、16日に環境大臣会合(富山市)が開かれました。昨年に採択された「持続可能な開発のための2030アジ ェンダ」や「パリ協定」の実施に向けた取組を念頭に、我々が取り組むべき課題について、低炭素かつ強靱で持続可能な社会を目指す明確な方向性を打ち出すべく、以下の7つの議題が設定され、議論が進められました。
(1)持続可能な開発のための2030アジェンダ、(2)資源効率性・3R、(3)生物多様性、(4)気候変動及び関連施策、(5)化学物質管理、(6)都市の役割、(7)海洋ごみ議長である丸川大臣からは、「2016年は重要な取り決めに基づき具体的な行動を起こす[実施]の年」であるとの話がされ、「パリ協定に関し、長期目標の提出を可能な限り前倒しする」などを盛り込んだ共同声明が採択され閉幕しました。

■本メルマガでも度々取り上げている生物多様性の議論の骨子は以下の通りです。「生態系サービスへの支払等の経済的アプローチを活用した生物多様性の保全についてG7メンバーの経験を基に議論を深め、結果として同アプローチを進めることが重要であることで一致。また、遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分、野生生物の持続可能な利用、野生生物の違法取引への対処、違法伐採への対処、そして海洋生物多様性の保全と持続可能な利用といった課題も、経済的アプローチとリンクしながら、我々G7メンバーが今後引き続き取り組むべきものであるという認識で一致。」
生物多様性については、その保全活動等による効果の評価・定量化が困難なことから取組が広がらない現状がありますが、利用価値や存在価値等に置き換えて評価をする方法について議論や研究が活発化しそうです。当社も皆様の生物多様性対応をサポートさせて頂いている身として、動向をウォッチして参ります。

●国際生物多様性の日・環境の日
■G7環境大臣会合も去ることながら、今月22日は国連が定めた国際生物多様性の日、来月5日は環境基本法が定めた環境の日、さらに6月は環境月間とされていることから、生物多様性や環境に関連したイベントが各地で開催されています。
参考URL:http://www.env.go.jp/press/22_1/event_total_201605-06.pdf
関東地方もそろそろ梅雨入りしようかという状況ですが、ご家族や同僚の方などとお近くのイベントに参加して、改めてお住まいの地域の環境を見つめ直す機会にしてはいかがでしょうか?
最後に、将来に向けて具体的な行動を起こす[実施]の年に、環境面で何か対応を検討することがありましたら、ご相談を頂けますと幸いです。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年4月

Vol.130

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

●塩化ビニルモノマー(クロロエチレン)の項目追加。

■平成28年3月29日付けで、「土壌環境基準及び地下水環境基準の一部を改正する告示並びに土壌汚染対策法施行規則の一部を改正する省令等」が公布されました。本改正の概要は以下の通りです。

  • ① 土壌環境基準項目に、クロロエチレン(別名塩化ビニル又は塩化ビニルモノマ ー)及び1,4-ジオキサンを追加する。
  • ② 地下水環境基準項目のうち、「塩化ビニルモノマー」の項目名を「クロロエチレン(別名塩化ビニル又は塩化ビニルモノマー)」に変更する。
  • ③ 土壌汚染対策法において、クロロエチレンの土壌溶出量基準、地下水基準及び第二溶出基準の設定を行う。
  • ④ クロロエチレンについて、土壌汚染対策法に基づく土壌ガス調査(又は地下水調査)や土壌溶出量調査を実施する際の測定方法を設定する。
  • ⑤ 施行期日は平成29年4月1日とする。
■昨年11月のメルマガ(Vol.125)において、土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しに関するパブリックコメントを案内しましたが、その見直しが正式に決定したことにより今後は、法に関する届出や調査実施のタイミング等により項目設定の考え方が異なるため、注意が必要です。
例1)法第3条(特定施設の使用廃止時):調査義務発生時点、またはただし書きの確認取消し時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。
例2)法第4条(一定規模以上の形質変更時):調査命令発出時点、または土地形質変更の届出から30日時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。

■また、当社のような指定調査機関にとっては上記④にある土壌ガス調査や土壌溶出量調査の測定方法が従来から変更になる可能性があるため、動向に注意しています。皆様に調査計画等をご提案する際も、将来的に後戻りすることがないよう、法令との整合を踏まえながら技術的な検討を進めて参りたいと考えております。

■今後、特にVOCを対象とした土壌調査の実施を検討されている場合には、是非ご相談を頂ければと思います。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年3月

Vol.129

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

●化学物質規制に関する情報(労働安全衛生法・PRTR制度)

■労働安全衛生法の改正「リスクアセスメント実施の義務付け」労働安全衛生法(以下、安衛法)の一部改正が2年前の平成26年6月25日に公布され、これまでに7つある改正内容について順次施行されています(例 ストレスチェックの義務化 2015/12/1施行等)。そうした中、最後となる7つ目「化学物質のリスクアセスメントの実施」の義務化が本年6月1日に施行されます。
対象となる物質はこれまで安衛法に基づく表示義務のあった104物質から大幅に拡大し、SDS(安全データシート)交付義務のある640物質となります。また、対象物質の新規採用時や、対象物質を取り扱う作業手順の変更時等にリスクアセスメントの実施義務が生じ、法律上の実施義務に該当しない場合でも、努力義務としてリスクアセスメントの実施を求める内容となっています。
リスクアセスメントにおいては、対象となる業務ごとにSDS等からリスクを見積り、必要に応じてリスク低減措置を検討・実施した上で、労働者に周知する必要があります。
対象物質の項目数がとても多く、取り扱う業務ごとにリスクアセスメントを実施する必要があることから、環境担当者様の苦労がさらに増えることになりそうです。

■平成26年度PRTR集計データの公表
今月4日、化学物質排出把握管理促進法に基づき、事業者が届出をした平成26年度のデータが経済産業省より公表されました。対象物質は、人や生態系への有害性があると認められる462物質です。概要は以下の通りです。

  • 届出を行った事業所は全国で35,573事業所
  • 総排出量は159,000トン、うち公共用水域への排出量は7,300トン公共用水域への排出量上位5物質:ほう素、ふっ化水素、マンガン、亜鉛、銅
  • 総移動量は224,000トン、うち事業所外への廃棄物としての移動223,000トン廃棄物としての移動量上位4物質:マンガン、トルエン、クロム、ふっ化水素
  • 総排出量・総移動量はここ数年、ほぼ横ばいで推移
■化学物質規制は、毎年のように法改正や対象項目の拡大、基準値の見直し等が行われています。また、今後も水銀による環境汚染防止法の施行や土壌汚染対策法の特定有害物質の見直し等が予定されています。
当社では、環境部門の方や一般社員向けに、法規制や法対応に関する講習会等も開催しております。お困りの際は、是非ご相談下さい。

担当は、営業本部法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2016年2月

Vol.128

Monthly Report

技術本部 環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二

●地下水汚染の未然防止に向けて

平成24年6月1日に水質汚濁防止法の一部を改正する法律(以下、改正法)が施行されて約4年間が経過しました。この改正法により、有害物質による地下水の汚染を未然に防止するため、「有害物質を使用・貯蔵する施設の設置者に対し、地下浸透防止のための構造、設備及び使用の方法に関する基準の遵守、定期点検及びその結果の記録・保存を義務付ける」規定等が新たに設けられました。当社では改正法施行前から、製造業のお客様からのご相談を受けて、改正法への対応(有害物質の地下浸透防止)に向けたご支援を積極的に行っており、その取り組みが認められ環境省の委員会へのオブザーバー参加や講習会での講師を務めて参りました。

■労働安全衛生法の改正「リスクアセスメント実施の義務付け」労働安全衛生法(以下、安衛法)の一部改正が2年前の平成26年6月25日に公布され、これまでに7つある改正内容について順次施行されています(例 ストレスチェックの義務化 2015/12/1施行等)。そうした中、最後となる7つ目「化学物質のリスクアセスメントの実施」の義務化が本年6月1日に施行されます。
対象となる物質はこれまで安衛法に基づく表示義務のあった104物質から大幅に拡大し、SDS(安全データシート)交付義務のある640物質となります。また、対象物質の新規採用時や、対象物質を取り扱う作業手順の変更時等にリスクアセスメントの実施義務が生じ、法律上の実施義務に該当しない場合でも、努力義務としてリスクアセスメントの実施を求める内容となっています。
リスクアセスメントにおいては、対象となる業務ごとにSDS等からリスクを見積り、必要に応じてリスク低減措置を検討・実施した上で、労働者に周知する必要があります。
対象物質の項目数がとても多く、取り扱う業務ごとにリスクアセスメントを実施する必要があることから、環境担当者様の苦労がさらに増えることになりそうです。

■4年前にコンサルティング業務として「定期点検方法の確立」をご支援させていただいたお客様は、継続的に定期点検を行いつつ、工夫しながら「有害物質を含む水」が流れる範囲(=点検範囲)を狭めて合理的に管理しています。また、当初は定期点検として管内TVカメラ調査が必要であった埋設配管を地上化することにより、容易に目視確認できるようにして定期点検の費用負担を軽くすることに成功しています。さらに、排水の環境リスク管理の次のステップとしてWET試験(※)を実施したお客様も出てきています。
※排水が生態系に与える影響を水生生物3種(魚類・甲殻類・藻類)により評価・管理する手法で、環境省により法規制導入の検討が進められている。

■一方、改正法への対応が十分ではなかったお客様からのお問合わせが最近増えてきています。お問合わせ内容としては、これまでは目視確認できる範囲で定期点検を行ってきたものの、いよいよ埋設配管部分について管内TVカメラ調査を検討したいというものでした。特に、複数社で管理している共同処理施設に接続した埋設配管が4年間経っても改正法に未対応なままで残っているケースに関するご相談が連続してありました。会社規模や改正法の理解度の違いなどが、未対応の原因のようでした。また、改正法施行後3年以上が経過し、自治体の立入り検査が行われ指摘を受けたという事情もあるようでした。今後も諸事情により改正法に未対応とな っている配管経路についてのコンサルティング業務、定期点検のご相談が増えてくると予測しています。

■改正法施行後約4年間が経ち、改正法施行当時の環境部署のご担当者が人事異動されたため、当時ディスカッションされていた重要な事項についての認識があいまいになっている事も多いようです。有害物質使用特定事業場や有害物質貯蔵指定事業場においては、点検要領と点検記録表と併せて、管理要領を作成していただき、人事異動の際にも確実に引継ぎを行っていただくことが重要だと感じました。改正法の対応に不安があるような場合やWET試験の実施に興味がある場合は、いつでもご相談下さい。

担当は、技術本部環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2016年1月

Vol.127

Monthly Report

法人営業部 環境サービスグループ 坂本 大

昨年末、パリで開催されたCOP21において、UNFCCC(気候変動に関する国連枠組条約)加盟の全196国・地域が参加する気候変動対策の枠組構築に関するパリ協定が採択されました。ご存知の方も多いと思いますが、長期目標として、産業革命前より気温上昇を2度未満に、できるならば1.5度を目標にすることとされました。そのため、世界全体の排出量をできるだけ早く減少に転じさせ、今世紀後半には人為的な温室効果ガス排出をバランス上でゼロにするとしています。

■日本は約束において、2013年を基準年として、2030年までに26%の削減目標を掲げました。約束による排出削減目標に法的義務がないことから、有効性を疑問視する向きもありますが、各国は、目標に向けた国内対策の実施が義務付けられています。そのため、今後何をするにも低炭素、脱炭素に向かわざるを得なくなると想定されています。

■約束による目標値を合算しても2.7度の上昇になるという試算がCOP開催前に出されていました。実際、今年の年明けはみなさんが暖かいお正月を迎えたと思いますが、こうした陽気はこの地球温暖化の影響と無関係とは思えません。2度未満という目標達成のためには、全世界的規模で、これまでにないレベルのスピード感が求められることとなります。国、自治体、企業等あらゆる組織、団体そして個人に及ぶまで、これまでとは異次元といえるほどの変化が求められます。また、それに向けて各企業が提供する商品やサービスにもイノベーションが求められます。

■すべての国が参加する法的枠組みの発効・実施は2020年からですが、JCM(二国間クレジット制度)等の市場メカニズムについての活用も協定で位置づけられており、炭素に対するプライシングも話題に上っています。そのような中、当社は森林の計測や保全、新エネルギー創出、さらには温暖化に伴う被害(水害等)の軽減策等、気候変動に関連する緩和策と適応策の両面において様々な技術を提供しており、こうした技術が今後の低炭素社会に向けた取り組みに寄与できると考えています。皆様方とも、今後のあり方について引き続き意見交換させて頂ければ幸いです。

担当は、法人営業部環境サービスグループ 坂本 大でした。

※COP21:国連気候変動枠組条約第21回締約国会議

[閉じる X]

2015年

  • Vol.126
  • Vol.125
  • Vol.124
  • Vol.123
  • Vol.122
  • Vol.121
  • Vol.120
  • Vol.119
  • Vol.118
  • Vol.117

2015年12月

Vol.126

Monthly Report

法人営業部 環境サービスグループ 平床洋平

東京、大阪、名古屋で開催いたしました 環境管理強化セミナー「環境保全と公害防止の事例集」は、お陰様をもちまして、盛況のうちに終了することが出来ました。
ご多忙の中、ご参加頂いた皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。本セミナーでは当社事例を切り口に、1)生物多様性 2)生物影響評価(WET試験) 3)有害物質等の漏洩事故対応 4)新技術・電気発熱法による汚染土壌の浄化のご紹介をさせていただきました。
3会場で合計145名にお申し込みいただき、質疑応答やアンケートを通じて皆様から多数のコメントやご意見を賜りました。

■「1.生物多様性」に関しては、参加企業のほとんどが何らかの取組を実施中、また来年度以降に何らかの対応を検討中とのことでした。既に対応中とご回答された方の多くが、森林保全や生物調査、さらにビオトープの整備などを実施したご経験を挙げられました。質疑ではLIME(日本版被害算定型影響評価手法)等の定量的な評価手法に、皆様の高い関心がうかがえました。

■「2.生物影響評価(WET試験)」は本セミナーの中で皆様の関心が最も高かった項目です。すでに試験の評価を実施された経験や実施検討をされている企業も多く、試験における精度管理やコスト、さらに今後の法規制動向について皆様の高い関心が確認できました。弊社では評価業務も行っておりますのでぜひお問い合わせください。

■「3.有害物質等の漏洩事故対応」では、ご回答いただいた企業の半数以上が油や有害物質等の地下浸透を伴う漏洩事故を経験されたことがあり、漏洩事故を身近な問題と捉え、事故発生時における対応の重要性を強く認識されておりました。汚染物質が地下浸透してしまった場合の調査手順や近隣住民や行政への情報公開手順について多くのご質問を承りました。

■「4. 新技術・電気発熱法による汚染土壌の浄化」に関しては、ご回答いただいた多くの皆様に電気発熱法が有効な原位置浄化技術と認識いただきました。特に操業中の工場において、VOCによる土壌・地下水汚染の完全浄化に至っていない企業様に関しては、電気発熱法の温度上昇に伴う地下環境の変化や工場設備への影響等、実際の現場に関わる詳細なご質問を頂戴しました。

当社では、企業の環境経営をサポートしております。
詳しくは下記アドレスをご覧いただきまして、お気軽にお問い合わせください。
http://biz.kkc.co.jp/kankyo/

担当は、法人営業部環境サービスグループ 平床洋平でした。

[閉じる X]

2015年11月

Vol.125

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

●土壌汚染対策法(以下、土対法)に基づく特定有害物質の見直し

■1,4-ジオキサン及び塩化ビニルモノマー(以下、VCM)に係る土対法に基づく特定有害物質の見直し等に関し、10月9日(金)から11月9日(月)までの間、パブリックコメントの募集がされました
http://www.env.go.jp/press/101500.html)。ここで示された第2次報告案の概要は以下の通りです。

■ 1,4-ジオキサン
当面は土対法に基づく特定有害物質には指定せず、合理的な調査手法が構築できた段階で、改めて特定有害物質への追加について検討することが適当である。

■VCM土対法に基づく第一種特定有害物質に追加することが適当である。基準値(案)は、

  • 土壌ガス調査における定量下限値 0.1volppm
  • 土壌溶出量基準及び地下水基準 0.002mg/L以下
  • 第二溶出量基準 0.02mg/L以下
■この両物質とも、施行までの準備期間として1年間を設けることが適当とされています。また、土対法の調査対象とすべき時期について以下の記載があります。

■法第3条(特定施設の使用廃止時):調査義務発生時点、またはただし書きの確認取消し時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。

■法第4条(一定規模以上の形質変更時):調査命令発出時点、または土地形質変更の届出から30日時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。

■法第5条(土壌汚染による健康被害のおそれ):調査命令発出時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。また、既に調査命令が発出された土地で、VCMによる汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがある土地である場合は、 VCMが追加された後に、再度調査命令を発出することが適当。

■法第14条(指定の申請):VCMが追加された後に指定の申請により区域指定を行う場合、VCMを調査対象物質に含めた調査結果により申請が行われる必要がある。

■区域指定及び解除:土壌汚染状況調査の結果を報告済みである場合は、VCMに係る調査のやり直しは求めず、報告結果に基づき区域指定の公示を行うことが適当。土壌汚染状況調査の全部又は一部の過程を省略して要措置区域等に指定された土地の指定を解除する場合には、当該省略した調査の過程を改めて実施する時点より前に追加されていれば調査対象とすることが適当。
特定有害物質へのVCM追加施行時に、既に汚染の除去等の措置が指示されて、措置を講じている途中等である場合には、措置のやり直しは求めないことが適当。

■現在、土対法をめぐってはトリクロロエチレンやカドミウムの基準値改正についても検討が進められている状況にあり、本件と合わせ、関係する事業者様は動向や施行時期、内容について引き続き注意する必要がありそうです。

担当は、営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2015年10月

Vol.124

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

●ISO14001(環境マネジメントシステム)改訂について先月15日にISO14001:2015が発行されました。これについて、先月29日に経団連において「ISO14001(環境マネジメントシステム)改正に関する説明会」が開催され、参加して来ました。

講演内容

  • (1) ISO14001:2015の概要(国際標準化機構/吉田敬史氏)
  • (2) 環境マネジメントシステムにおける生物多様性の事例
  • 初めて取り組む企業の事例(経団連自然保護協議会事務局次長/中井邦治氏)
  • 先進的な企業の事例(富士通 環境本部グリーン戦略統括部/前沢夕夏氏)
■1,4-ジオキサン
当面は土対法に基づく特定有害物質には指定せず、合理的な調査手法が構築できた段階で、改めて特定有害物質への追加について検討することが適当である。

■VCM土対法に基づく第一種特定有害物質に追加することが適当である。基準値(案)は、
  • 土壌ガス調査における定量下限値 0.1volppm
  • 土壌溶出量基準及び地下水基準 0.002mg/L以下
  • 第二溶出量基準 0.02mg/L以下
■この両物質とも、施行までの準備期間として1年間を設けることが適当とされています。また、土対法の調査対象とすべき時期について以下の記載があります。

■法第3条(特定施設の使用廃止時):調査義務発生時点、またはただし書きの確認取消し時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。

■法第4条(一定規模以上の形質変更時):調査命令発出時点、または土地形質変更の届出から30日時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。

■法第5条(土壌汚染による健康被害のおそれ):調査命令発出時点で追加されていれば調査対象とすることが適当。また、既に調査命令が発出された土地で、VCMによる汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがある土地である場合は、 VCMが追加された後に、再度調査命令を発出することが適当。

■法第14条(指定の申請):VCMが追加された後に指定の申請により区域指定を行う場合、VCMを調査対象物質に含めた調査結果により申請が行われる必要がある。

■区域指定及び解除:土壌汚染状況調査の結果を報告済みである場合は、VCMに係る調査のやり直しは求めず、報告結果に基づき区域指定の公示を行うことが適当。土壌汚染状況調査の全部又は一部の過程を省略して要措置区域等に指定された土地の指定を解除する場合には、当該省略した調査の過程を改めて実施する時点より前に追加されていれば調査対象とすることが適当。
特定有害物質へのVCM追加施行時に、既に汚染の除去等の措置が指示されて、措置を講じている途中等である場合には、措置のやり直しは求めないことが適当。

■現在、土対法をめぐってはトリクロロエチレンやカドミウムの基準値改正についても検討が進められている状況にあり、本件と合わせ、関係する事業者様は動向や施行時期、内容について引き続き注意する必要がありそうです。

担当は、営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2015年9月

Vol.123

Monthly Report

技術本部 環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二

●PCB適正処分に向けて平成27年5月18日に中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)のホームページにPCB廃棄物処理事業に関する最新のお知らせが掲示されました。
http://www.jesconet.co.jp/customer/discount_02.html#p04
この中で、当社が着目しているのは以下の点です。
「(6)「安定器」「小型電気機器(3kg未満)」は、PCBを使用したものが当社の処理対象です。明らかにPCB不使用のものは必ず取り除いて下さい。安定器等の表示等(例・銘板・ラベル・刻印)に記載された型式、力率等の情報でPCB使用有無の確認をお願いいたします。(JESCOホームページより引用)」

■これまでもPCB処分サポート業務として「蛍光灯安定器の精査業務」をご支援しておりましたが、JESCOホームページにお知らせが出たこともあり、保管事業者からの引合い、問合わせが多くなりました。「PCB適正処分の検討」が促進されていることを実感しています。

■当社でもPCB適正処分を進めるために現状把握のための「蛍光灯安定器の精査業務」を行っておりますが、これまで全ての現場において、非PCB廃棄物の混在が確認されています。

■当社の実績では、1サイトあたりに削減できた重量割合は業務実施前の全保管重量に対して8~44%、将来のPCB処理費用が99万~4,641万円削減することができました。行政報告で伺った大阪府某市のPCB廃棄物ご担当者様によると、「非PCB廃棄物の混在が少ないサイトで10%、多いサイトでは30%くらい重量が減っています。」とのことでした。

■JESCO、当社の実績、大阪府某市のPCBご担当者様の話に共通するのは、『PCB廃棄物の中には、「念のため」保管されている非PCB廃棄物と判断できる機器が多く混在している』ということです。保管事業者は、JESCO搬入荷姿登録に向けた作業(ドラム缶への入替え、重量計測、写真撮影、搬入荷姿登録申込書の作成等)と同時に、適切なプロセスで蛍光灯安定器の銘板確認を行うことにより、非PCB廃棄物を削減し、将来のPCB処理費用を削減することが可能です。

■当社では、文書調査、ヒアリング、現場下見を行い、プロジェクトの要否、コストダウンの見立てから行政報告までご支援できます。「早くPCB処分を進めたいが、どう進めたらいいのか分からない。」、「何とかして将来のPCB処理費用を削減したい。」というニーズがあるお客様は是非ご相談頂ければと思います。単純に全保管数量をドラム缶へ入れ替えるだけでは非PCB廃棄物を減らすことができず、最終的なJESCOでの処分までを考えると無駄な出費につながる可能性がありますのでご注意下さい。

■なお、電気機器の更新や建物の解体等に伴って発生するPCB廃棄物は、廃棄物処理法及びPCB特別措置法に基づいて、適切に保管及び処分していただく必要があります。PCBの漏えいやPCB廃棄物の紛失等の事例が報告されていますので、保管事業者におかれましては、トレイの使用やラベルの貼付など、PCBの漏えいやPCB廃棄物の紛失等が起こらないように、厳格な取り扱いを行うことをお勧めします。

担当は、技術本部環境保全部環境ソリューショングループ 衛藤正二でした。

[閉じる X]

2015年8月

Vol.122

Monthly Report

営業本部 法人営業部 環境サービスグループ 黒田康平

7月31日(金)に開催いたしました 企業リスク低減セミナー「土壌汚染だけじゃない!低減すべき企業リスクとは??」は、お陰様をもちまして、盛況のうちに終了することが出来ました。
ご多忙の中、ご参加頂いた皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。
本セミナーでは「災害(防災)」「環境」「エネルギー」という3つのテーマから、最近の動向や弊社が持つ技術サービスについて、ご紹介をさせて頂きました。

■「災害」テーマでは「立地診断による災害リスク評価」「地図によるサプライチ ェーンリスクの見える化」「風況シミュレーションを用いた周辺影響評価」について講演しました。記入頂いたアンケートによれば、7割超の企業にてBCPの策定が完了しているとのことで、各企業のBCPへの認識の高さを知る結果となりました。

■「環境」テーマでは「操業中の工場における計画的な原位置浄化」「M&Aにおける環境リスクマネジメント」「海外の環境法規制動向」について講演しました。本セミナーには環境分野のご担当者様に多くご参加頂きましたが、ご紹介した電気発熱法(新しい原位置浄化手法)に高い関心と多くのご質問を頂きました。実績・経験の積上げ途上ではありますが、VOC等の浄化が長く継続している企業にとっての解決策となるよう、引き続き技術研鑽をして参りたいと思います。また、海外の環境法規制についても、環境監査等のため高い関心があることが分かりました。これも中国や東南アジアを始め、最新情報の収集に引き続き努めて参りたいと思います。

■「エネルギー」テーマでは「グリーンエネルギーの最新動向とICTを活用したエネルギーマネジメント」「災害対応型太陽光発電設備の検討」「小水力発電の可能性」についてお話をしました。アンケート結果から、およそ半数の企業で太陽光発電を導入しており、その半数程度は遊休地の有効利用策として活用していることが分かりました。
また、全体の1割強の企業ではバイオマス発電を導入しているとのことで、太陽光以外の対応も普及している様子がうかがえました。

当社では、企業の環境経営をサポートしております。
詳しくは下記アドレスをご覧いただきまして、お気軽にお問い合わせください。
http://biz.kkc.co.jp/kankyo/

担当は、法人営業部環境サービスグループ 黒田康平でした。

[閉じる X]

2015年7月

Vol.121

Monthly Report

環境保全部 環境ソリューショングループ 佐藤 徹朗

●第21回 地下水・土壌汚染とその防止対策に対する研究集会 参加レポート
2015年6月18日、19日に九州大学で開催された地下水・土壌汚染とその防止対策に対する研究集会に参加し、発表を行いました。

■今回の研究集会では、合計145件の発表があり、○自然由来汚染の固化・不溶化、吸着層工法関係の発表がさらに増加したことが特徴でした。その他、○原位置浄化の現場施工例と従来からのバイオレメディエーションの試験研究の継続結果、○粘土層に残ったVOCを浄化するための原位置噴射による置換、攪拌、栄養剤注入、○マイクロバブル、ナノバブルを使った原位置浄化に関する発表が増加しました。また、注目される研究として、「1,2-ジクロロエタン脱塩素化メカニズム」、「VOCや重金属の形態や溶出特性等に関する研究」が挙げられます。

■このような中、当社は「VOC汚染サイトにおける電気発熱による原位置浄化対策への影響について(その3)」(佐藤徹朗他)、「各種土壌に対するPb、Cdの分配係数と共存イオンの影響」(山田優子他)の発表を行いました。

●電気発熱法(粘性土に浸透したVOCの原位置浄化技術)
「電気発熱法」は、株式会社島津製作所と共同開発を進めている土壌・地下水浄化システムです。地盤に挿入した電極に三相交流電気を印加し、ジュール熱により抵抗体となる土壌自体を発熱させるものです。

■土壌温度の上昇により、「粘性土の土粒子間に強く吸着しているVOCの地下水への溶出や気化の促進」、「加温によるガス圧の上昇、水の粘性低下による移動性の向上」、「微生物分解や化学分解の促進」等の効果があります。また、電気発熱法の場合、比較的電気抵抗の小さい粘性土層の方が電流は流れやすく、発熱しやすい特徴があり、スチームやヒーターを用いた加熱システムと大きく異なる特徴を持っています。

■このような特徴から、これまで原位置浄化が困難とされていた粘土層に浸み込んだVOC汚染に対し効果的な土壌浄化技術です。

■当社は、土壌・地下水汚染対策の最適化(環境面・経済面・社会面)を目的に、これからも原位置浄化の技術開発を行っていきます。

担当は、環境保全部環境ソリューションG 佐藤 徹朗でした。

[閉じる X]

2015年6月

Vol.120

Monthly Report

技術本部(地盤環境研究担当) 中島 誠

●AquaConSoil 2015参加レポート
2015年6月9日~12日にコペンハーゲン(デンマーク)で開催された土壌汚染対策に関する国際会議”AquaConSoil 2015”に参加し、ポスターセッションにて発表を行いました。

■AquaConSoilは2年に1回、欧州各国が集まり土壌汚染対策に関する制度、技術等を情報交換し合う場であり、今回も欧州各国を中心に、アメリカ、アジア、オセアニアの各地域から、規制当局(環境省)、産業界、研究者(大学、研究所)、コンサルタント会社、浄化会社といった幅広い立場から参加者が集まりました。

■今回の会議では、サステイナブル・レメディエーションの考え方と評価方法、有害物質を含む土壌の再利用などに注目して、各国からの発表を聴講しました。

■土壌汚染対策を行った後に如何に持続的に土地や土壌を使っていくか、各国が今後土壌汚染とどう付き合っていくかという観点での発表や討議が多く行われていました。

■当社は、ポスターセッションにて”Development of Sustainability Evaluation Method for Soil Remediation in Japan”(日本における土壌浄化のための持続可能性評価方法の開発)を発表し、日本の土壌汚染対策にサステイナブル・レメディエーションの概念を取り入れる場合の評価方法の枠組みや評価項目についてイギリスやデンマーク等の研究者らと意見交換しました。

●持続可能な浄化(サステイナブル・レメディエーション)
近年、土壌汚染対策における新しい考え方として、”Sustainable Remediation”(SR)という概念が出てきており、欧米を中心に各国に合ったフレームワークや評価方法の開発が行われています。

■今回のAquaConSoilにおいても、SRについて多くのセッションが設けられ、各国から多くの発表がありました。

■SRは環境、経済、社会の三つの面でバランスがとれた持続可能性の高い土壌汚染対策を実施しようとする概念です。

■SRについては、2013年に米国材料試験協会(ASTM)によりSRのための標準ガイド(ASTM E2876)が規格化されており、国際標準化機構(ISO)においても第190技術委員会(TC190 “Soil Quality”)でSRのガイダンスの規格化作業が進行中です。

■当社は、日本の社会条件に合ったSRを評価する方法を社会的に構築すべく、研究を行っています。

担当は、技術本部(地盤環境研究担当) 中島 誠でした。

[閉じる X]

2015年5月

Vol.119

Monthly Report

法人営業部 環境サービスグループ 坂本 大

●水循環基本法のこれから
昨年(2014 年)7 月に水循環基本法が施行されました。この法律によって健全な水循環の維持・回復のための政策を包括的に推進する政策が定められました。

■特に興味深かったのは地下水を含む水が「国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いもの」(第3条の2)と初めて法的に位置付けられたことです。

■地下水は従来から公共財的性格が強い「公水」であると意見と、土地所有者が井戸などを設置して個人的に利用できるものであることから私的財産に含まれる「私水」であるという意見がそれぞれありました。実際、井戸を所有されている方は、自分の土地に付随する「私水」としての感覚を持ちながら利用されている方が多いと思います。
古くは明治29(1896)年3月の大審院第一民事部判決において、以下の判例が出されています。「地下に浸潤せる水の使用権はその土地所有権に附従して存在するを以って土地所有者はその所有権の行使上自由にその水を使用するを得る。」

■今回の水循環基本法はこうした公水、私水の議論に触れることなく、新たな概念として公共性の高い水、すなわち「公共水」との見解を打ち出しました。これによって、財産権から一定の距離を置きながらも、公共の立場から地下水の涵養、循環、利用を維持していくことの大義ができたことになります。

■現在、水循環を構成する地下水について、超党派の国会議員でつくる水制度改革議員連盟により、今国会での提出を目指して地下水保全法案の検討が進められています。こちらは地方自治体に強い責務を与えることが目的となっており、環境保全の立場からすると大きな影響がありそうです。揚水対策を稼働中のサイトへの対応などがある場合には、改めて皆様にまた情報を発信致します。

担当は、法人営業部環境サービスG 坂本 大でした。

[閉じる X]

2015年4月

Vol.118

Monthly Report

法人営業部 環境サービスグループ 石原 茂樹

●フロン排出抑制法施行
昨年(2014 年)7 月に水循環基本法が施行されました。この法律によって健全な水循環の維持・回復のための政策を包括的に推進する政策が定められました。

4月よりフロン排出抑制法(以下:改正フロン法)が施行となりました。法改正の背景には、①旧法(フロン回収・破壊法)で定められたフロン類の冷媒を使用している冷凍・空調機器(第一種特定製品)の廃棄時における回収の割合が3割にとどまっていること、②機器の廃棄時だけではなく、運用時においても冷媒が多く漏洩していることが判明したこと、③フロン類はCO2の数千倍以上の温室効果があり、気候変動の問題から欧米諸国で規制が強まっていること等が挙げられます。

改正フロン法では、第一種特定製品の使用者に対し、①対象機器を運用する際の「判断の基準」に基づく適切な管理、②一定量以上のフロンが漏洩した場合の国への報告、を新たな義務としました。
①については、適切な場所での機器の設置及び機器周辺の整理整頓、決められた頻度での点検(簡易点検、定期点検)の実施、漏洩箇所の修繕前における冷媒充填の禁止、点検記録簿による点検・整備の記録(機器廃棄時まで保存)が求められます。
②については、法人単位での冷媒フロン類の年間漏洩量が1000t-CO2を超えた場合(年間の冷媒の充填量-回収量=約500kgを超えた場合)、国への報告が義務となったため、法人毎に各拠点のフロンの漏洩量を毎年集計することが必要となります。
改正フロン法につきましては弊社にも様々な相談が寄せられております。
その一例を紹介いたしますと、Q.閉鎖予定の工場や遊休地に使用していない空調機器があるが、点検をしなければいけないのか?Q.管理している賃貸マンションで業務用空調機器が使用されているが、居住者に室内機の簡易点検を行わせなければならないのか?といったものがあります。

当社ではお客様から寄せられた疑問に対して、行政機関や業界関係者からヒアリングを行い、情報として提供している他、簡易点検等の具体的な進め方や各拠点での進捗管理の提案等をさせていただいております。
改正フロン法対応でお困りのことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

担当は、法人営業部環境サービスG 坂本 大でした。

[閉じる X]

2015年3月

Vol.117

Monthly Report

環境ソリューション事業本部 坂本 大

●桜の開花で想うこと
日本列島で桜の開花宣言が南から広まってきました。この原稿を書いている23日には東京でも開花宣言が出される見通しです。週末に都内の桜を眺めていると、すでに満開に咲いた桜もあれば、つぼみすらまだまだ小さく、当分咲きそうにない桜も見かけました。

■開花宣言に用いる桜は染井吉野(ソメイヨシノ)という種であり、大寒桜(オオカンザクラ)や枝がやわらかく枝垂れる桜の総称である枝垂桜(シダレザクラ)などはすでに都内でも満開に咲いています。一方、日本の野生の桜の代表的な種である山桜(ヤマザクラ)は、同じ場所に育つ個体でも一週間程度の開花時期のずれがあるそうで、私が見た咲きそうにない桜はこのヤマザクラでした。

■日本人にもっとも人気があるソメイヨシノは明治以降、特に1900年の大正天皇御成婚の際に、日本各地で記念として植えられました。現在、多くの場所でこの桜を楽しめるのは、この時期の植え付けのおかげともいえます。またアメリカのワシントンDCのポトマック川沿いのソメイヨシノも1912年に植樹されたそうです。

このソメイヨシノですが、寿命が60年という話があります。数百年の古木になることもあるヤマザクラやエドヒガンに比べると、非常に短命なようですが、これには異説もあり、本当のところは分かりません。ただし、当社がある市ヶ谷や四谷の土手にある桜は一昨年の台風で十本ほどが倒れましたが、その中には内部が朽ちていた樹も複数あり、樹勢が弱った様子がみられました。

■ソメイヨシノは1本の木から始まっており、実は今植えられている木はすべて接木もしくは挿し木などでコピーされたものです。種子で繁殖したものではなく、種子そのものを作ることができません。

■我々の目を楽しませてくれる桜ですが、人の手によって広がった人工樹であることを考えると、少し見方が変わりませんか?

■今年のお花見では、是非近くにある桜の木の生い立ちなども考えながら、お酒を楽しんでください。

担当は、環境ソリューション事業本部 坂本 大でした。

[閉じる X]