災害調査活動への取り組み
【速報】平成23年1月 霧島山新燃岳噴火災害
フル偏波データの解析
RADARSAT-2は、水平偏波(H)と垂直偏波(V)のどちらも送受信することができ、フル偏波(HH、VV、HV、VH)観測ができる初めての商用SAR衛星です。国際航業株式会社は、2011年2月7日にRADARSAT-2衛星によるフル偏波観測を実施しました。
フル偏波観測データを用いると、表面散乱・体積散乱・2回散乱の3成分に分けることができ、地表面の情報をより詳細に捉えることができます。2回散乱を赤(R)、体積散乱を緑(G)、表面散乱を青(B)としたカラー合成画像が作成でき、これをパウリ画像と呼びます。
二時期の強度変化を抽出した変化抽出図に比べ、フル偏波画像は一時期の画像で森林、裸地、建物などが識別でき、情報量が多い画像であることがわかります。

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●全体的な傾向
- ・森林は体積散乱のため緑色に見えます(①)。
- ・建物が多い集落では、2回散乱が多く、赤色に見えます(②)。
- ・裸地など表面が滑らかな場所では表面散乱のため青く見えます(④)
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●新燃岳周辺の特徴(③)
- ・山腹周辺は植生に覆われており、噴火による影響が無ければ、①と同様に体積散乱のため緑色を示すと考えられます。
- ・しかし、火口の東側(③)は緑色ではなく、表面散乱を示す青色を示しています。この範囲は、火山灰の影響を受けていると考えられます。
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●御鉢・高千穂峰周辺(④)
- ・山頂付近は青色を呈しており、表面散乱であることがわかります。
- ・ここは、もともと植生の少ない場所であるため、表面散乱が卓越する場所ですが、火山灰の堆積により、表面散乱がより強くなった可能性があります。
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