2017/03/07
導入実績
分野 | 廃棄物管理 |
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プロジェクト名 | 大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクトフェーズ2 |
期間 | 2017年3月~2022年9月 |
実施スキーム | 技術協力プロジェクト(JICA) |
大洋州の島嶼国では、急速な生活様式の近代化等によって、廃棄物の種類が多様化し量も増大しています。さらに、その国土の遠隔性・隔絶性・狭小性といった地理的条件や、伝統的な土地所有制度等の社会的背景が相まって、適切な廃棄物処理が困難な状況にあります。(写真:市域をまたがる広域収集の導入支援 ミクロネシア連邦)
JICAは、2000年に地域国際機関である太平洋地域環境計画事務局(SPREP)への個別専門家を派遣したこと皮切りに、大洋州地域における固形廃棄物管理を支援してきました。2011年~2016年には、大洋州11カ国(ミクロネシア、マーシャル、パラオ、キ リバス、サモア、トンガ、ツバル、パプアニューギニア、フィジー、ソロモン、バヌアツ)を対象とした「大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト」(フェーズ1)を実施して対象国の廃棄物管理にかかる人材育成と制度の基盤強化を目指し、当社社員も専門家として参画しました。フェーズ1では、地域研修の実施、地域の特性を考慮した実践的な廃棄物管理ガイドブックの作成、「地域廃棄物管理円卓会議」の設立など、地域の状況に根差した知見の発掘と共有が進められました。しかし一方、各国の廃棄物管理に関わる組織、制度、財務面における脆弱性は依然として顕著であり、廃棄物管理能力の強化や資源回収システムの整備、3Rsに加えてReturn(有価物や処理困難物を、適正なリサイクルが可能な海外へ輸出すること)を通じた適正な資源循環・適正処理の仕組みづくり、SPREPを中核とする自立的な域内協力の基盤作り等への支援が必要と考えられ、フェーズ2が実施されることとなりました。
フェーズ2の対象国は大洋州9か国(フィジー、ミクロネシア連邦、パラオ、パプアニューギ ニア、マーシャル諸島、サモア、ソロモン諸島、トンガ、バヌアツ)です。
廃棄物管理にかかる人材および組織・制度的な基盤の強化という地域全体の目標の下、各国においては、廃棄物管理状況の継続的・定期的な把握、廃棄物収集サービスの拡大、廃棄物管理計画の作成など、それぞれの課題に応じた目標が掲げられ、当社技術者とカウンターパートとの協同作業が続けられています。
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