2025/12/23
コラム
「立地は良いはずなのに、なぜか反響が少ない…」
こんなことが起こらないようにするためにはどうすれば良かったのでしょうか。土地選定時の客観的データの不足が原因かもしれません。不動産開発や仕入れにおいて、最も重要な要素が「土地選定の精度」です。不動産は立地そのものの需要構造が事業成功の鍵を握り続けます。そのため、「どこに」「どのような」物件を建てるかという初期判断が極めて重要になります。
本記事では、事業リスクを低減し、成功確率の高い土地選定に欠かせない、客観的データに基づいたエリアマーケティング戦略について解説します。
土地選定にあたり、まずは”その土地がどのようなマーケット構造を持っているのか”を正確に把握する必要があります。そこで役に立つのが統計データを用いた分析です。例えば、地域ごとの世帯数や属性(単身・ファミリー)、流動人口などのデータを地図上にマッピングすることにより、ターゲット顧客の分布を効果的に分析することが可能です。
👉住宅物件の場合:ターゲットとなる単身層やファミリー層が実際どこに住んでいるのかを把握。
👉商業・オフィス物件の場合:昼間のオフィスワーカーや商業利用者といったターゲット層がどの時間帯に、どのエリアに集中しているのかを把握。

図1:ターゲット人口に応じた地図上での色分けの一例
競合リスクを回避し、優位性を確立することも重要です。物件周辺に競合が少ないことは事業のアドバンテージに直結します。周辺の競合店舗の位置と密集度合い、物件との距離を地図上で視覚的にとらえることで、競合が少ない有望なエリアを効率的に見つけ出すことができます。

図2:競合店舗の位置と密集度合いの地図上での表現の一例
単に市場規模が大きい場所を選ぶのではなく、市場規模があり、かつ競合が少ないという戦略的な立地を選定することができます。
「その土地ではどの事業が成功するのか?」物件を有効活用するには、土地の潜在的な需要と、既存の供給とのギャップを把握することが重要です。人口データと競合物件データを地図上で重ね合わせることで、以下の重要な分析が可能になります。
👉潜在的な需要があるにもかかわらず競合が少ない「空白地帯」を見つけ出すこと。
👉その空白地帯において「最も事業として成功確率の高い適正な用途(単身向け賃貸、医療施設、特定業種の店舗など)」を科学的に選定すること。
この多角的な分析こそが事業の成功を裏付ける重要な根拠となります。
初期の土地選定は事業の成否を握ります。客観的なデータに基づいたエリアマーケティングは、「なぜこの場所が適しているのか」「なぜこの事業が最適なのか」という理由を、論理的かつ客観的に裏付けることができます。これは社内の意思決定を迅速化します。さらに、売却や金融機関との交渉においても、圧倒的な信頼性と優位性を生み出します。
当社のEarthFinderPlus不動産なら、直感的な地図操作だけで、多様な用途の分析を行うことができます。土地の選定・開発事業の成功確率を上げるために、今すぐ客観的データの活用を始めませんか。
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