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MIRAIT ONE GROUP

2025/07/14

お知らせ

明治HD社のカカオトレーサビリティマップ構築を支援

2025年7月14日

国際航業は、この度、明治ホールディングス株式会社(以下、明治HD社)が公開したカカオトレーサビリティマップの構築を支援しました。

 

経緯と提供したサービス

近年、企業のサプライチェーンにおける透明性確保と持続可能性への取り組みは、社会からの期待がますます高まっています。特にカカオ産業においては、児童労働や森林減少といった社会課題があり、これらを解決するためには生産地の状況を多方面から正確に把握することが課題となっています。

明治HD社は、持続可能なカカオ調達を推進するため、2026年度までにすべてのカカオ調達先において農園までのトレーサビリティ確立を目標に掲げています。この重要な取り組みを社内外にわかりやすく伝えるため、農園の位置と現地での活動を可視化するマップの構築を検討しました。

国際航業は、このトレーサビリティマップの構築を担当しました。具体的には、Esri社のマッピングツール「ArcGIS Online」を基盤に採用し、カカオ豆の主要調達国であるガーナの農園や村の位置、そして明治HD社が実施している「メイジ・カカオ・サポート」といった具体的な支援活動事例を視覚的にわかりやすく表現しています。マップでは、農園ごとの面積、村名、各村での支援活動内容と現地写真を確認できます。閲覧者が確認したい農園や村をマップ上でクリックすると、関連情報がインタラクティブに表示されるようになっています。

 

マップを活用した情報公開の効果

•GIS技術による可視化
明治HD社から提供された情報をGISデータ化し、地図情報として変換。ArcGIS Onlineの強みである可視化機能を最大限に活用し、直感的でわかりやすいマップをしました。

•情報公開と理解促進に貢献
本マップは、明治HD社の持続可能な調達へのコミットメントを明確に示し、サプライチェーンの透明性を高めることで、消費者、取引先、株主などのステークホルダーに対する情報開示と理解促進に大きく貢献します。

meijiHD_traceability-map

明治HD社のカカオトレーサビリティマップは、下記URLよりご覧いただけます
https://www.meiji.com/sustainability/cocoa/traceability/

 

今後の展望

GIS(地理空間情報システム)技術は、企業のサステナビリティ推進活動において、その貢献を大きく広げることができます。データの可視化はもとより、地理的観点から多角的な情報を統合・分析することで、より効果的かつ戦略的なサステナビリティへの取り組みを可能にします。

国際航業は、今後も、サプライチェーンの透明性確保が求められるさまざまな業界において、空間情報技術の力で企業の持続可能な発展を強力に支援してまいります。

1.食品産業への支援
コーヒー、紅茶、パーム油など、カカオと同様に、生産地の情報開示が求められる農産物において、生産者や農園の位置、認証情報、現地での支援活動などをマップで可視化することで、消費者の安心感を高められます。こうした調達先のマッピングを通じて、透明性の高いサプライチェーン構築を支援します。

2. 林業・木材産業への支援
持続可能な森林管理を重要視する林業にとって、森林損失と誤解されないための客観的データが求められています。木材の調達源となる森林の位置や管理状況をGISマップで可視化し、環境負荷を抑えたサステナブルな経営を客観的データでアピールできるよう支援します。さらに、衛星データや航空写真を用いた森林モニタリングサービスで、信頼性の向上に貢献します。

3. 製紙・パルプ産業への支援
製紙・パルプ産業では、持続可能な原材料調達への社会的責任が重視されており、環境モニタリングを通じた透明性向上が求められています。パルプ材の調達先となる森林の管理状況をGISでマッピングし、正確な位置の証明を支援します。これにより、企業のCSRやESGの観点からも評価されやすくなり、特にグローバルな顧客やステークホルダーに対する信頼性向上に貢献します。

〈関連するサービス〉
・ArcGIS Online(直感的にマップを作成・活用できるクラウドGIS)
https://www.kkc.co.jp/service/item/5841/

・持続可能な原料調達支援サービス「診ま森Gloval」
https://www.kkc.co.jp/service/lp/25298/

 

本件に関するお問い合わせ先

国際航業株式会社 コーポレート統括本部 組織運営企画部 広報グループ
E-mail:info-kkc@kk-grp.jp