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ニュースリリース

世界中のビッグデータ利活用を可能とするプラットフォームの構築 ~プライバシーに配慮したiKaaSプラットフォームの実証実験を開始~

 

株式会社KDDI総合研究所、国際航業株式会社、国立大学法人東北大学、株式会社日立ソリューションズ東日本、化学研究所は、欧州委員会が実施するHorizon 2020*1と連携して、プライバシーに配慮したiKaaS(intelligent Knowledge-as-a-Service)*2プラットフォームの実用性を検証するため、宮城県仙台市宮城野区田子西地区(以下、田子西地区)に設置されたセンサー等から取得したデータを利活用する実証実験を、欧州と共同で2017年2月24日より9月30日まで実施します。なお、本実証実験は総務省が研究委託する「プライバシーに配慮した情報提供を可能にする高度知識集約プラットフォームの研究開発」の一環によるものです。

 

(1)iKaaSプロジェクトの背景

スマートシティ実現に向けて、IoTデータやビッグデータの活用が検討されています。しかし、十分な量のデータ収集や最適な解析手法構築にかかるコストや、プライバシーに関わるデータの適切な扱いなど様々な問題が活用への障壁となっています。これらを解決するため、既存システムを有効に活用しつつ複数のシステムを結合することでデータや解析手法の共有化を図り、さらにデータごとにそれぞれ異なるアクセス権に応じて適切な開示を行うことが求められます。特に、国際間においてデータや解析手法を共有する場合には、国家間のプライバシー法制度の違いなども考慮した開示制御を実現しなければなりません。そこで、こうした課題を解決し、世界中で生成・蓄積された知識*3の利活用を可能とするiKaaSプラットフォーム構築の研究開発を開始しました。



iKaaSプラットフォーム概念図


(2)これまでの取り組み

これまで日欧の研究機関が共同でiKaaSプラットフォームを実現するための要件を策定するとともに、プラットフォームの基盤技術について分担して開発を進めてきました。

・サービス連携の基盤となる空間情報に対する表現形式の拡張 

・各クラウドから集めたデータを結合して解析することで得られた知識の再利用方法 

・センシティブなデータを適切に開示制御するセキュリティゲートウェイの構築

・田子西地区、マドリッド市でのローカルクラウドの構築

・タウンマネジメントアプリケーションの実装

・プライバシーに配慮したデータ取得の手続き・運用方法の構築

さらに、国際間の連携を実現するため、データ提供の可否を国ごとにセキュリティゲートウェイで厳密に判断する仕組みを実現しました。

 

(3)実証実験の概要

今回、日欧の研究機関で構築したiKaaSプラットフォームを介して、田子西地区のタウンマネジメントサービスを想定した実証実験を実施します。屋内外に取り付けたセンサー情報や、異なるクラウドに存在する都市空間データ、気象関連データなど様々なデータを、プライバシーなどに配慮した開示制御をしつつ統合して処理することで、消費電力や発電量予測の効率化につなげることを目指します。あわせて、過去・現在・未来の町の様子を利用者にわかりやすく示すことができるよう、データのリアルタイムの変動やデータ処理結果を体感的に表示するアプリケーションを用意し、地方自治体・街づくりに関わる事業者や住民の防災・省エネ・都市計画等に役立つことを目指します。

 

iKaaSプラットフォームを活用したデータ表示例

(都市空間データと各種データを組み合わせ、町の様子をイメージしやすく表示)


 (4)本プロジェクトの今後の予定

本プロジェクトは2017年9月30日をもって終了しますが、プロジェクト終了まで、プラットフォーム・アプリケーションの有用性を実証する実験を日欧で連携して行い、その結果を最終報告として取りまとめます。また、各研究機関では、その後の普及展開についても引き続き研究開発を進めてまいります。

 



*1 Horizon 2020: 2014年~2020年の7年間にわたる総額800億ユーロ規模のEU研究イノベーション枠組み計画。本プロジェクトにおける欧州側参加機関は、University of Surrey(イギリス)、CREATE-NET(イタリア)、ATOS(スペイン)、Wings ICT Solutions(ギリシャ)、InnoTec21(ドイツ)、University of Oulu(フィンランド)、EMT Madrid(スペイン)、Madrid市(スペイン)、Community of Madrid(スペイン)。

*2 iKaaS(intelligent Knowledge-as-a-Service): 多種多様なデータやそのデータから得られた知識を国を越えて流通させるために、プライバシーやセキュリティに配慮する機能等を組み込んだ高度知識集約型プラットフォーム。

*3 知識: 大量データを活用して生成された付加価値の高い情報あるいは解析手法。


  

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