小槻 倫子

自由な雰囲気、開発途上国支援に対する熱意が入社の決め手となりました。

Profile

小槻 倫子

技術職(海外分野)
環境工学科出身(1998年入社)

※所属分野は取材当時のものです

現在の仕事について教えてください

独立行政法人国際協力機構(JICA)が行う日本の政府開発援助事業に参加して、発展途上国の政府や市役所などに技術的支援を提供しています。
政府開発援助事業はいろいろな分野がありますが、私の場合は廃棄物管理を専門としているため、ある国、あるいはある都市における廃棄物管理状況の改善を支援しています。現状を調査し情報を提供する、改善のための方法を提案する、一緒に改善活動を試験的に実施する、といった様々な支援方法を行っています。

国際航業に入社を決めた理由は何ですか?

自由な雰囲気と開発途上国への支援に対する熱意です。入社したのは、前職を約5年勤めたころで、前職では発展途上国における短期の調査業務をたくさん行っていました。その経歴書を他社に見せたときは、「もっと大きな案件を腰を据えて取り組まなくちゃね」とネガティブな反応だったのですが、国際航業に見せたときは、「すでにいろんな経験をしているね」と経験の多様性を肯定的に認めてくれ、それが嬉しかったのもあります。

仕事で一番嬉しかったことを教えてください

嬉しいと感じるのは、相手国の方と仕事をしながら色々と議論し意見交換する中で、彼らが「そうか、なるほど」と「気付き」を見せてくれる瞬間です。彼らが新しい一歩を進められたことを実感するのが、この仕事のやりがいだと思います。ただ、この一歩一歩は多くの場合小さな一歩ですし、支援の最中に何かが改善するのは、そのために派遣されているため、ある意味では当然です。
私たちが本当に目指していることは、私たちの仕事が終わった後、その支援の効果が続き、数年後に相手国の方々自身の力によって何かが実ることです。あのプロジェクトはその後どうなったかなあと、よく気に掛かります。

現在の仕事の面白さや難しさは何ですか?

プロジェクトは、色々な方が関わります。私のようなコンサルタントもいれば、お客様(JICA)、先方政府関係者、地域住民など関心もバックグランドも異なります。その中で、プロジェクトの目標に一丸となって向かっているときは、何かが創出されそうだという成功への手ごたえがあり面白いです。
難しいのは、如何に支援しないかということです。最初に「支援すること」が仕事だとお話したため矛盾するようですが、例えば植物を育てるとき、水やりなどの世話をするものの、茎を伸ばし花を咲かせるのは植物自身です。それと同様に、相手国には固有の開発の道があると思うので、必要な支援のあり方を常に見極め、彼ら自身が物事を対処していくことを尊重するようにしています。

どんな人と一緒に働きたいですか?

検討が必要な課題には様々な側面があるため、コンサルタントはチームを形成して各人のもつ専門的知見を結集し、課題に取り組む必要があります。異なる分野の専門性を持った人が集まると、チームとしての課題対処力が高まりますし、一緒に仕事をすると自分の世界も広がります。そのため、自分ならではの専門性を持った方とご一緒したいです。
また、相手の立場に立って物事を考えられる方ですね。それぞれの国・都市は、それぞれのバックグラウンドがあり、常識も思考方法も私たちとは異なるなかで、相手の目線で最適解を考えることが大切だと感じます。